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『跪いて、崇めよ』
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【この××が目に入らぬか】
木刀の切っ先が鋭く振り下ろされる。静寂な空気を切り裂き、道場の中にかすかな流れを生み出す。
小犬丸 信乃
の全身の筋肉が緊張し張り詰める中、一房だけ長い後ろ髪、それだけは動きに合わせて軽やかに背を叩いた。
「ふんッ……! ふんッ……!」
清々しい汗が額に光る。拭われることのない汗は次第に頬を伝い、磨き抜かれた床に黒い染みを作った。
彼の研ぎ澄まされた集中は途切れることはなく、ただ無心で空気を刻み続ける。
鴉取 荘助
が遠慮がちに道場の入り口を叩くまで、その動作は粛々と繰り返されていた。
「お邪魔でしたか、すみません」
信乃が振り返ると、入り口側に立つ荘助は慇懃に頭を垂れた。その手には大きな紙袋が握られている。
「おお、これは荘助ではないか! どうした、やけに機嫌が良さそうだな」
信乃が呼吸を整え手の甲で汗を拭いながら声をかけると、荘助は喜色を懸命に押し隠しながら道場へと足を踏み入れた。
「実はご相談が……」
荘助は紙袋を置いて、丁重に中身を取り出した。
「今日はこれ着てアクションの練習してみません?」
「ほぉ……その服を着てあくしょんを?」
差し出されたのは藍染の着物で、柄も飾りもない簡素なものだった。ご丁寧に身丈も小柄な信乃に合うようなもので、女性のようにおはしょりを作る必要もなさそうだ。
信乃がいつの間にこんなものを用意したのだろうと不思議に思いながら、着物を軽く撫で付ける。そうしたところで防虫剤の匂いも箪笥の匂いもしない、真新しい張りのある感触が指の腹に残るだけだった。
「別にかまわぬが……その『かめら』はなんだ?」
承諾しつつも、信乃は荘助の手の中にある黒光りするカメラを訝しんだ。
「それは……」
荘助は一瞬言葉に詰まった。
(何時も思うが、まことにこの幼なじみは何がしたいのだろうな)
だからといって信乃は無碍に断る気もない。ただ何か理由があるのならば知っておきたいという、好奇心にも満たない反射的な思いから出た言葉だった。
荘助はそんな信乃の思いに気がついていないのか、笑顔を貼り付けたまま考え込み、そして一気にまくし立てた。
「動画に収めておけば、長所短所が一目瞭然。その上いつでも動きを振り返れます! これ以上ない鍛錬ですよ!」
言っていることは至極まとも。それにとてもいい笑顔だ。
力説するその態度も真摯に見える。それから笑顔もとてもいい。
疑念を挟む余地もないように思えた信乃は、満面の笑みを浮かべて頷いた。
「聞いてみれば、なるほどそういう事か。それはありがたい話だ! 撮影は任せたぞ!!」
「はい!」
信乃は着替えのために一度道場を出る。
まだ三月の上旬。着物一枚を着流すだけでは寒さが身にしみる季節だが、どうせすぐに暑くなる。
インナーには肌襦袢を着るだけに留め、信乃は道場へと戻る。
「着たぞ」
藍染を着流し、信乃は仁王立ちで荘助を見遣る。
しっかりと締めた帯が腰骨を支えてくれるのか、いつもよりも背筋が伸びているような気がした。
「よく似合ってますね!」
荘助は平然と賛辞を述べ、早速カメラを起動した。
「じゃあ敵が上手に二人、下手に一人って感じの動きでお願いしますね」
「なるほど!」
軽く身体を動かして、段取りを確認する。すでに荘助はベストポジションでカメラを構えて撮影を始めていたが、信乃はさして気にも留めず、神経を研ぎ澄ましていった。
特に足捌きと重心の移動は納得がいくまで確認しなければならない。三度淀みなく動いてから、弾む呼吸を吐き出して平静を取り戻し――そこまでしてようやく信乃は頷いた。
「よし、準備できたぞ」
信乃が荘助に顔だけ向けて告げると、荘助はカメラが揺れないよう慎重に小さく頷いた。
信乃は木刀を上段に構え、唇を真一文字に引き結ぶ。その仕草を認めた荘助は腹の底から声を出した。
「……アクションスタート!」
合図は張り詰めた空気を震わ、その空気の振動に押されるように滑らかに信乃は右足を前に出した。
カメラ側から見て右、上手に大きく踏み込んだ形となり、その流れに逆らわず刀を振り下ろす。まず一人。
そのままますます右足に負荷を掛けて前のめりになったところで、身体を反転。
右足だけでなく左足も揃えて曲げ、沈み込みながら床と水平になるように刀を滑らせる。これで二人は仕留めた。
折り畳んだ脚をバネのようにしならせ、軽やかに後方に跳躍。
下手側――中央へジリジリと押しながら二度、三度、剣戟を受け流し、そして跳ね返したところで下手を真っ向から斬り下ろす。
「……終わりだ!」
風を斬った音が、残響する。
終わったと思った瞬間、信乃の脹脛はじわりと熱を持ち、一筋の汗を流した。
これで全員。
「どうだ荘助! 上手く撮れたか!?」
パッと緊張を解いて荘助を見遣ると、荘助は満面の笑みを浮かべ手を叩いて褒め称えてくれた。
「すごいバッチりでしたよ、信乃さん上達してる!」
(ふふん!)
褒められるのは気持ちがいい。胸を張ってみせると再び荘助から拍手が届く。
「次はローアングルからいきますね!」
「ろー……」
信乃がその言葉を日本語に変換するまでに一拍の間が空く。
「おお、つまり下からだな! いいぞしかとおさめろ!」
「はい! 仰せのままに!」
信乃は軽く汗を拭ってから、また同じように殺陣を演じるのであった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
お色気
定員
20人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月13日
参加申し込みの期限
2017年01月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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