ある日、天から降ってきた『何か』｜リアクション

ある日、天から降ってきた『何か』

【鬼（ドラゴン）が来ぬ間に】

「……御剣が星になったのぅ」
「なんという威力でしょうか」
立井駒鳥と椿美咲紀の二人は、吹っ飛ばされて星になったエヴァと刀を見て唖然としてつぶやいていた。
駒鳥はグローブ・キャップをつけ、口と腰にタオル装着している。エアライフルの動作は確認済みで、すでに紐で肩掛けにし、弾も用意している。
　一方、美咲紀はいくばくかの花を用意している。
「お庭の花達のお世話は待ったなし！　自宅庭の花や野菜の為に私は生きて戻らなければ！」
　と気合いを入れつつ、ゾンビたちを掃討していく。
　このとき、ちゃっかりゾンビが持っていた弓を三セット確保していた。

「……尾鎌たちがああもあっさりやられるとは」
　修が悔しげにつぶやく。
「正義のために、友のためにも勝つ！」
　ろっこん【戦衣着装】でいつのまにか自作のヒーローであるザ・ストレイトに変身していた風雲児轟が隣でトロール（B、C）相手に沼地に足を取られながら必死の戦いをしている。
　二体のトロールとの戦いは一進一退のようだが、修が沼地の陸地に目を付けて指示を出し引きつける。

「ぬ、沼地？　それにあれってゾンビに龍……だよね。あぁ、そっか。また変な夢でも見ちゃったのかなこりゃ」
　一方、クリーパーに囲まれてやや現実逃避に走っているのは日暮ねむるである。
　こちらも、これにより合流が遅れた。

　これら五人が合流し、ドラゴンキラー作戦を発動するのは、荒太郎と修が目のあったくらいのタイミングのことである。
　それまでは、ゾンビやトロール、クリーパーとの相手に時間を取られ、慣れない沼地での動きにさらに時間が過ぎていったのである。

　一方で、さらに大ピンチなのが小山内海と桜庭円であった。
　この二人は、なんとスケルトンの残り全部とトロール（D）（E）の二体のど真ん中に放り込まれたのであった。
（石とか落ちてない……）
「ほら、矢を奪ってきてみた！」
　弓持ちのスケルトンから、円が弓矢の束を強奪し、それを海に渡す。
　海はありがとうと頷きつつ、それらをろっこん【アクセラレイトライン】で打ち出し、トロールにダメージをあたえるが、数の上で厳しく状況がなかなか好転しない。
　後ほど、戦線復帰した蛇那伊が、クリーパーを両手にオカマタイフーンIn沼地でトロールとランテブーで乱入するまで張り詰めた状況が続くことになる。
　これにより、ドラゴンキラー発動時に修らへの援護へと駆けつけることがほぼ不可能に近くなっていた。
　
　戦場は、徐々に不利な方へと動いてきている。

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