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ミッドナイト・フリーキー・ショウ! ~死亡申告書、発行します
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【氏名:
月ヶ瀬 朔夜
】
「お、降ります……っ!」
慌てて列車を飛び出すと、間一髪。扉が完全に閉まってしまう前に、朔夜は何とかホームへと降り立ちます。
蒼白な顔で握り締めているのは、飛行機のチケット。懸賞で引き当てたもので、朔夜は列車に乗って、空港へと向かう途中でした。
ただの旅行ならば、手放しにこれを楽しむことも出来ました。でも今、彼女はいくつかの問題に直面していて、素直にその幸運を受け止めるには、どうしてもためらわれる状況にあったのです。
問題の一つは、まず……その懸賞に応募した覚えが、全く無かったこと。更に言えば、彼女にはチケットを受け取った記憶すら無いのです。いつのまにか手の中にあり、そして気が付けば、朔夜は列車へ乗り込んでいたのです。
降りかかる奇妙な出来事。そこに一つ、心当たりと理由をつけるとするならば。それこそが朔夜の直面している、もう一つの問題なのでした。
それは、彼女の記憶の中にある、一枚の書類。
死亡申告書。そう表題に記された、あのちっぽけな紙切れ。
氏名、
月ヶ瀬 朔夜
。死因。飛行機事故に巻き込まれ……。
「で、でもこれで、飛行機には乗らずに済みましたし……もう、終わったんですよ、ね?」
いやに大きく聞こえる自分の鼓動を感じながら、朔夜はやってきた帰りの列車へと、急いで乗り込みます。
地元の駅へと戻ってきた朔夜は、改札口を通って慌しく町へ出ます。
結局、タチの悪い悪戯だったのでしょう。そう、自分を納得させてはみたものの。朔夜の脳裏には、どこか嫌な予感がこびりついたまま、離れません。
通りがかった電気店の店先のテレビから、午後のニュースを読む声が流れてきます。
「……落したのは……行きの168便で……安全委員会が原因の調査を……」
(!? 私の、乗るはずだった……)
背筋を、ぞくりとした寒気が通り抜けて行きます。
思わず口元を押さえて後ずさり、目を見開いて、食い入るようにテレビの映像に見入る朔夜。
その、頭上から。
「あ、危ないっ!」
唐突に聞こえたその声に、朔夜は咄嗟にその場から飛びのき、空を見上げます。
「っきゃああ!?」
落ちてきた一本の鉄骨が、凄まじい轟音を立てて地面へとぶつかり、ひしゃげて転がります。
大丈夫か! と、高いビルの上で工事をしていたらしい作業員たちの声が頭上から降ってきますが、朔夜にはもう聞こえていません。
耳に入るのは、いよいよ大きくなっていく、自身の鼓動だけ。
「まさか……まだ、終わってない……って、こと?」
申告書に書かれた内容が、避けようの無い死の運命を示しているとしたら。そしてそれを、朔夜は、退けてしまったのだとしたら。
衝動的に、朔夜は駆け出します。
早く帰らないと。外は危険だ。早く、早く。
家路を、息を切らしながらも必死に駆ける朔夜。
「!? い、いやあっ!」
前方から急カーブしてきたトラックの荷台から何かが飛び出し、朔夜の眼前で、壁へ突き刺さります。それは、目の前で低い作動音を響かせるチェーンソー。
町を走り抜ける朔夜を次々と襲う、恐るべき『事故』の数々。それらはまるで、死の運命を逃れた朔夜を追いかける、死神たちの魔手のよう。
「何、これっ……うそでしょ、ねえ! こんな……っ!?」
落ちてきた大量のガラスの破片を避け、思わず車道へと飛び出した朔夜を、まるで狙っていたかのように……走りこんできた乗用車が、跳ね飛ばし。
宙を舞う朔夜がぐしゃりと落下したその先には、道路の舗装工事を行っている、作業現場。
「あ……」
やがてやってきた巨大なロードローラーが、そこにいる者など目にも留まらないかのように……ゆっくり、ゆっくりと地面を慣らしていきました。
【氏名:
八神 修
】
目尻に小じわを寄せながら笑顔を浮かべ、修は次々に訪れる人々と握手をかわし、歓談します。
寝子島で過ごしたあの特別な日々からは、もう随分と時が過ぎました。
島を出て、父の後を継いで議員になってから、今まで……修が必死に進めてきた政策の一つ、それがようやく形になった今日。東南アジアの一角にあるこの国に完成した大規模な食料プラント施設は、かつて彼がその強い心の内で、彼の母親に誓った大切な夢の実現の第一歩に他ならないのです。
でも、これで彼の夢が完結したわけではありません。プラントの落成式の最中にありながら、彼の脳内では、手がける事業の総体である難病研究についての今後の展開やその草案が、せわしなく巡り回っているのでした。
(……かあさん。やっと、ここまできたよ。もう貴女のような人を、一人でも出さないために、俺は……)
一通りの会談を終えて体が空き、一息ついた修の横を、子供たちが楽しげに笑いながら駆けていきます。
折りしも今は、イド・アル=フィトル。イスラム教における祝宴の席を借りて行われていた式の賑やかな空気に包まれ、ふと思い立ち、修は携帯電話を取り出します。
妻や子供にも見せてやろう。そう思って、シャッターを切った……その時でした。
最初は、爆風と光。続いて、衝撃と炎。一瞬で吹き飛ばされ、壁に激しく叩きつけられた修は、痛む背中に眉を寄せながらも周囲を見回します。
悲鳴。怒号。断続的に巻き起こる爆発音に、機関銃らしき銃声。
「な……なんだ、これは!?」
テロ。クーデター。思いつく限りの剣呑な単語が、修の頭を駆け巡ります。
とにかく、会場のどこかにいるはずの同僚に連絡を取ろうと考えた修でしたが。爆発のあおりで飛ばされたのか、携帯電話が手の中にありません。
ごく近くで銃声が聞こえ、甲高い悲鳴がいくつも上がります。
逃げなくては。修は行動を起こし、ひとまず会場の裏口から抜け出すと、近くの路地へと駆け込みます。ここを抜ければ、一区画向こうにある大きな通りへ抜けることができるはずです。
と。
「……キミ、大丈夫か! ケガをしたのかい?」
路地でうずくまって泣いていたのは、彼の息子と同年代くらいの、現地の少年でした。ほうっておくこともできず、彼は駆け寄って、こちらの言葉で声をかけます。
「……おかあさん……おかあさん……」
「お母さんは、どこへ行ったんだ? 心配しなくてもいい、俺が必ず会わせてあげるから。だから、泣かなくていい……」
修の推し進める事業とは、紛れもなく、目の前にいるこんな子供の幸せのためでもあるはず……でした。
でも。
「っ!?」
「……特権階級に、死を! 神は偉大なり! ……これで僕は、天国に行けるんだ。母さんに、会えるんだ!」
修を跳ねのけ、子供らしからぬ文句を高らかに叫びながら、少年は走り去っていきます。
残された修の、右の太ももに突き立つ、大きなナイフ。分厚いその刃は、どうやらどこか重要な血管を傷つけでもしたようで、こんこんと溢れる血流が止め処なく流れ出ていきます。修はひとまず応急処置で、何かの店先にうち捨てられていたみすぼらしいロープを見つけ、ナイフを引き抜いて太ももを縛り上げると、冷たい地面の上へと力なく腰掛けました。
血は、止まらず。修の意識は、薄もやがかかるように急速に遠ざかっていきます。
……脳裏に確かに聞こえた、彼を呼ぶ、妻や子供の声。
「…………ごめん。ごめん、な……」
修の身体は、ゆっくりと、静かに倒れこみ。
そして、二度と起き上がることはありませんでした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年02月16日
参加申し込みの期限
2014年02月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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