夏だ！　海だ！　大雪だ？！｜リアクション

夏だ！　海だ！　大雪だ？！

　後堂杖子はご満悦だった。
　１９９ｃｍという高身長と、麗子とは違って出るとこちっきり出た圧巻のボディを、超スーパーマイクロビキニで殆ど隠しもせず晒し、浜辺の男共の視線を独り占めしていた。
　軽く足を組みかえるだけで湧き上がる歓声。
　ピンクに染めた長い髪を無造作にかきあげ、軽く微笑む。
　スーパーモデルもかくやという存在感。
「触りたいの？」
　胸元をちらりとみて、周囲の男共をからかう杖子。
　ぶーっと鼻血を拭いて、一斉に男性陣が浜辺にぶっ倒れた。　

「うーん、浜辺の風は気持ちいいなあ」
　平代真子は今日も今日とてママチャリでサイクリング。
　風がとても気持ちい。
　でも……。
「あ・つ・い……。涼む前に、暑さで、死にそう……」
　ぐってり。
　ぽっちゃりマシュマロボディの代真子に、真夏の太陽は即死攻撃に等しかった。
　じりじりと照りつける太陽は、代真子がペダルを踏めば踏むほど凄まじい量の汗を流しにかかってくる。
（やばい……。なんか目がかすんできてる……）
　視界がぐらぐらしてくるのは、浜辺の不安定さだけでは決してなかった。
　代真子はよろよろと、根性で日陰を求める。

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