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<CI@SP>マヌカノイドはリアル・ワールドの夢を見るか
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●恐怖!? 集団で佇む人形●
「桜台……桜花寮の周辺か」
誉は直樹からのメールで、アーティが夢に見たらしい景色の場所を捜索していた。
現実に戻った渚も、写真を撮ってはアーティの許に送り、夢で移動したルートの特定を図っている。
『夢の中なのか……そこで誰かが呼んでいるような気がして、声のする方を目指していたんだと思います』
おぼろげな記憶だが、アーティは誰かに呼ばれていたという。
(それが、アーティさんと現実世界を繋いでいた神秘的ナニカ、なのでしょうか……?)
まだはっきりしたことは分からないけれど、手掛かりが掴めたのならば行かなければ。
「あうっ」
色んな方向の風景を撮っていたら、電柱にぶつかった。
「お、おい……大丈夫か?」
痛みで動けず、電柱にコアラのようにしがみ付いている渚を見付け、鋭二が歩み寄る。
「す、すみません……」
彼に助けて貰った後、かくかくしかじかと。
「なるほどな……俺はてっきり付喪神関係だと思ってたんだが、そうなるとナニカが人形に乗り移ったり、操ってるって方が近いだろう」
話している間に、付近を回っていた誉も合流し、情報を交換した。
アーティの話を聞いた面々を通じて、こちら側で動いている者たちもやって来るだろう。
鋭二も彼なりに調査を続け、先ほどねこったーで『桜台のとある住宅街地区でうろついている人形を見た』という呟きを見てここにやって来たのだという。
「時間は掛かったが、やっとここまで絞り込めたって事か。真相まであと少し……だと良いんだがな」
大分傾き掛けた太陽を眺め、鋭二は呟いた。
「――?」
「どうした?」
そして、反対側の通りを眇めるように見ていた誉に気付く。
「いや、一瞬白っぽいものが見えた気がして」
追おう。
二人は視線を交わし、走り出した。
「あっ、私も……きゃっ」
慌てた渚が何もないところで蹴つまづく。
「先輩はここで待っていてくれ!」
「は、はぃ……」
角を折れた誉れと鋭二は見たのは、淡色の着物の後姿。
宙に浮かんだ日本人形は、ふわふわと覚束なくゆっくりとした進行速度だったので、すぐに追い付いた。
「確保ぉ!」
鋭二がその胴を掴む。
と、急にフッと力が抜けたように人形は動きを止めた。
「ありゃ」
「なんだ……?」
拍子抜けしている鋭二の手許を眺め、誉も訝しむ。
人形はもう動き出す気配もない。
(ハルくん……どこにいっちゃったの!?)
夏朝は泣きそうになりながら、あてどなくシーサイドタウンの道を駆けていた。
パペットを落としたことは、まずキャットアイランド関係の掲示板に書き込んだものの「何処で? ワールド内で? え、そうじゃない?」みたいなあまり有用でないコメントしかなく、ネットカフェのお姉さんは親身になって防犯カメラの映像を確認してくれたけれど、パペットがひとりでにブースを飛び越えて外に出て行った映像を見て「……わ、私ってば疲れてるのかなぁ、あはは~」になってしまった。
冷静に考えれば混乱しているお姉さんを置いてきてしまったのは、ちょっと……だが、寝子島に来る前から傍にいたパペットがいなくなって、夏朝だって平常ではいられなかった。
もう、夕暮れがくる。
このまま外が暗くなったら、二度と会えないような気がした。
「っ……!」
タイルの隙間に靴先を取られ、少女の身体が軽く浮く。
「あ……」
小さな声がした、と思った後に受けた衝撃は、痛いものではなかった。
温かく、柔らかい。
夏朝を受け止めたのは、同じ女の子の腕だった。
「……よかった。大丈夫? 夏朝ちゃん」
隣のクラスで、一緒に行動した事もあるまほろだった。
「あ……りがと」
もれいびなせいか、小柄でほわほわした雰囲気の割にまほろは夏朝をしっかり立たせ直してくれた。
「顔色悪いよ……どうしたの?」
「遠野さん……」
夏朝の目に、みるみるうちに大粒の涙が浮かぶ。
「そう……あのパペットさんも、いなくなっちゃったんだ……」
まほろから借りた小さなぬいぐるみを握り締めて一通り話すうち、夏朝は大分落ち着いてきた。
本当に大切なんだね、とまほろは目を細め、彼女のぬいぐるみたちも家出をしたという話をする。
「一緒に探そう? 丁度、ねこったーに……お人形を見掛けたっていう話が出たから」
一緒に行こうね。
優しく告げるまほろの声に、夏朝はこくこくと頷いた。
――VR、妖精の森・キャットアイランド店。
残った面々は、アーティの見た夢からもっと多くの情報を引き出そうとしていた。
時折送られてくる渚からの写真と、彼女の記憶を比べながら。
「夢の中で、何か気になったり特徴的なものなどはございませんでしたか?」
「特徴的な……こう?」
伊織の前で、アーティは両手を何か形作るように動かすものの、よく分からない。
「……そうだ! アーティ、これを使うのだ!」
小麗はライブハウスの装飾に使った『オブジェクトにそのまま書けるペン』を渡した。
「書くものはこれで良いかしら?」
そしてアリーセが、立方体のオブジェクトを薄く引き伸ばして簡単なボードを作る。
「ありがとうございます」
ちょっとペンの持ち方が変だが、アーティはボードに大小の四角を連ねていく。
その後ろには、くの字を繋げた棒みたいなものが。
アーティが描いたのは意外なもので、お絵描き風景を眺めていた達磨も目を丸くする。
「これ……お墓か?」
「おはか、というのですか。こういったオブジェクトは見たことがなくて」
「桜台でお墓っていったら、あそこしかないよね……」
円は自分の手許を見下ろしながら呟いた。
記念樹公園、緑の髪のマヌカノイド……きっとよく似た女性が眠っている、現実の桜台墓地。
(これ……偶然なのかな)
薄暗くなってちょっと不気味な墓地の写真が渚から送られてきて、アーティが恐らくと頷く。
彼女の夢の記憶は、その辺りで途絶えているようだ。
「その先に何かあるのでしょうか……? ともあれ、渚さんにお伝えしますわ」
「一応、他のみんなにも連絡しておこう」
伊織たちが現実で動いている者たちに繋ぎをつける。
「後は果報を待つしかないわね」
「何か分かるといいな!」
ひと段落してアリーセと小麗はソファの背凭れに身を預けた。
墓地の奥に、果たして探していた人形たちはいるのだろうか?
ラッセルも背伸びをして天井を見上げ、ふと首を起こした。
「夢かー。ソラ、お前も夢見たことある?」
『ユメ?』
くりんとソラが首を傾げるのを見て苦笑する。
「んー、もしかして夢を見てても、夢って分かってないかもなぁ」
『ユメ。ソラ、ワカラン。デモ、ココ ト チガウ オソラ パタパタ』
「……ん?」
『チガウバショ ソラ パタパタ トブ』
「違う場所って……現実の寝子島の事かしら」
気になったアリーセが尋ねる。
『……ワカラン』
くりん、くりん、とソラは首を左右に傾けた。
「空を飛ぶ夢……」
が、今度はアーティが呟いたのを、伊織が耳聡く反応した。
「墓地に向かった夢以外にも、何か他にも記憶が?」
「ええ……多分、その夢よりも前……なのだと思います。小さな鳥の翼がはためいて、わたし自身が空を飛んでいるような……」
アーティは微かな記憶を拾い上げるよう、少しずつ紡いでいく。
鳥と聞いてラッセルが食いついた。
「それって空飛んでる鳥の夢なのか? 色は!? ソラより大きい? 小さい?」
「ええと」
「桜井、そんなに一気に聞いたらアーティだって混乱する」
目を瞬かせるアーティを見て、修が軽く嗜めた。
「あ、わりぃ」
「大丈夫です。……そうですね、色は緑色でした。とっても鮮やかな、エメラルドの宝石みたいな色」
「緑……?」
ラッセルの記憶の端に、何かが掠めた。
確かソラを作った時だ。
友人が状態を反転させるろっこんを試して、その時どうなったと言っていただろう――
「大きさも、恐らくソラさんと同じくらいです。きっと、掌に乗るくらいの可愛い小鳥さんですね。…………?」
「どうしたんだ?」
「思い出そうとしたからなのか、今まで見覚えのなかった光景が……待って、ください」
「慌てなくていい」
深雪は彼女が落ち着くよう、背中をぽんぽんと撫でた。
「小鳥さんの羽ばたきが弱くなって……だんだん、お家や木々が近くなってきました。……女の子が見えます」
緩く息を吐くようなアーティに、深雪はそっと促す。
「そうか……見えたのはどんな女の子だったんだ?」
「小さな子供です。この辺りではあまり見ないような年頃でしょうか、幼ドールくらいの見た目で……二つに分けた髪を、三つ編みに……なんだか、悲しそうな目をしています。小鳥さんは、その子の前に落ちました」
『あなたもひとりぼっちなの? まゆといっしょだね』
そう言って、小さな女の子は小鳥をそっと拾い上げたのだという。
「……」
「……」
「……子供か」
「どうしますか?」
修と月は数瞬沈黙した後、短く言葉を交わした。
「原因についてまだ何も特定出来ていない以上、これ以上に有力な手掛かりがない。……頼む」
「承知……目標の確認、特定次第確保に向かいます」
決断の言葉を聞いて、月は影のように姿を消した。
――現実、桜台墓地。
空はもう藍に染まり、西に埋火のように微かな緋色が残っているだけだ。
街灯の届かない墓地内では、夜空に光る星が嫌に存在感を増している。
「本当にこんなところに人形が……?」
連絡先を交し合った人伝に話を聞き、渚砂とやって来た祐は、暗がりで見るには不気味な石の列を見渡した。
「……夏朝ちゃん、大丈夫?」
「うん……僕は平気。人がいっぱいいるしね」
まほろと夏朝も、道すがら墓地へ向かう彼らと合い、ここに辿り着いていた。
「真っ暗です……」
石を並べた道を、微妙に不安定な足取りで進んでいるのは、ぐるぐる眼鏡の方の渚だ。
「こんなところで転ぶなよ……」
墓地で転ぶと縁起が悪いという迷信もあるので、鋭二は懐中電灯で彼女の足許を照らしてやった。
整備された敷地の、北の突き当たり。
「これで墓地は終わりの筈だが……」
人形のにの字もなく、誉の表情が曇る。
「……いや、あれを見ろ」
が、何かに気付いた刀が指を差した。
折れて鋭い断面を晒した低木の枝に、敗れた小さな布が引っ掛かっている。
それを取ってきた刀から受け取り、海がペンを走らせた。
『これ……やわらかい。おにんぎょうのふく?』
「もっと奥に行ったって事か……」
誉は腕組みした。
この先はもう山だが、すぐに急斜面がある訳でもなさそうだ。
「行ってみよう」
果たして、その奥の草ぼうぼうのなだらかな場所に、人形たちは佇んでいた。
「……」
「……」
「なんだこりゃ!?」
最初に声を上げたのは、鋭二だ。
夜、墓地の更に奥で立ち尽くしている人形たち。
かなり不気味だった。
「ねこさん、うさぎさん……!」
けれど、まほろは見覚えのあるぬいぐるみが浮かんでいるのに気付いてその中に飛び込んだ。
彼女が触れた人形たちが、力を失ったようにぱたぱたと地面に落ちていく。
仲間が倒れても人形たちは何も反応せず、呆然としているようにも見えた。
『なんだか、どうしていいかわからないみたい』
「人形が悩んでるのか?」
海のスケッチブックの文面を見て、刀が問う。
『きてみたけど、ここじゃなかった、みたいな……なんとなく』
「仮想世界の夢がこっちの人形を動かしたのなら、本来行くべき場所はここじゃなかった、って事か……?」
誉は後で直樹たちに伝えなければと思いつつ、考え込む。
ナニカがマヌカノイドたちの夢を捻じ曲げて、現実に顕現させてしまった。
ここに集まっている人形やぬいぐるみたちの姿は、不調だったマヌカノイドのモデルか、よく似たものばかりだった。
「俺の民芸品の人形はないみたいだ」
「僕も……」
逆に、鋭二や夏朝の人形たちはここにはいないようだ。
「モデルや似た姿の人形だけが、マヌカノイドの夢を写し取ってここに来たという事か……それ以外の人形たちは、命令が与えられずにただ彷徨っているだけなのか?」
シグレもまだ疑念が尽きぬ様子で、腕を組んでいる。
ともあれ、時間が時間だ。
人形たちは抵抗する様子もないので、手分けをして回収する事にした。
「ちょっと土で汚れてしまったな……」
帰ってきたサティ人形を懐かしげに抱き締めて、渚砂がしんみりと呟く。
贈る前に、綺麗に洗ってやらないと。
「遠野さんのぬいぐるみ、見付かって良かったね」
と言いつつ、夏朝はなんだか元気がない。
「パペットくんもきっと見付かるよ……明日、また一緒に探そう?」
「……うん」
まほろの励ましに、彼女はこくんと頷いた。
(僕、キャットアイランドにお家を買って、猫グッズのお店を出すんだ)
その為には色々と勉強する必要があるけれど。
でも……その時には、やっぱり傍らに彼がいないと始まらない。
早く見付けてあげなきゃ。
夏朝は祈るように空を見上げた。
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SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
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シナリオガイド公開日
2014年02月15日
参加申し込みの期限
2014年02月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月22日 11時00分
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