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<CI@SP>マヌカノイドはリアル・ワールドの夢を見るか
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「ただ、心とか魂みたいなものはログに残らないから、本当にどうなっているかは判別が付かないんだよね」
「そうなの? じゃあ見せて貰っても分からないかしら……」
「んー……神薙さんも詳しそうだし、ちょっと確認して貰おうかな」
「俺も付き合うよ」
ログを取りに行く彼に、修も声を掛けた。
「うーん……」
「処理の中抜きは、サーバーの状態なんかで所定の動作が難しくなった場合、手順を飛ばして深刻な状態を引き起こさないようにっていう仕様だね。でも、神薙さんの言うように外的環境から余計な割り込みが入りまくってるというのは有り得るかも知れない」
「……あ」
焔は胡乱な紳士が言っていたことを思い出し、直樹に話した。
「マヌカノイドの夢を喰らうもの……?」
小さく反芻した彼は、改めてログを見る。
「そう言われてみると、確かに『綺麗さっぱり痕跡がない』ところは逆に怪しいかも」
「何者かに改ざんされたり、その分の記録を抜き取られているということか?」
流石に修の眉間にもシワが刻まれた。
「セキュリティ上には問題はない筈だけど……神魂とかろっこんが関わっているなら、解析不能だしどれだけ防護しても無意味かも知れないね」
やっぱりと呟く渚が見守る中、参ったなぁと直樹は天を仰ぐように嘆息した。
「それに……みんなが携帯使ってるの見て思ったんだけど、電波ジャックみたいなことも出来る類の力だったら、現実の方からだって干渉出来るかも。いよいよ特定が難しいよ……あー、検証するなら回線閉じる予定組まないと……」
「大変だが、ひとつひとつ確かめていくしかないか……」
ぐったり気味の直樹の肩を、修がぽんと叩く。
解析陣がお手上げ感を醸している間に、Mystiqueたちも到着して店内はかなり賑やかになっていた。
「なんか……すごいな。師匠のマヌカノイドは沢山見てきたけど、ここまで人間っぽいのは初めてだ。本当に感情があるのか?」
目を丸くするラッセルの手許を、深雪がしげしげ眺める。
「その鳥は現実から持ってきたのか?」
「いや、生物は持って来られない筈……って、え?」
『ボク、ソラ。ラス ト トモダチ♪ キミ、ラス ト トモダチ?』
ソラはさえずると、ラッセルの手から飛び立って頭の上をくるくる回った。
「ソラ……大丈夫なのか? 治ったのか?」
『ナニヲ?』
肩に戻ってきたソラが首を傾げる。
「この子、きっとアーティちゃんと同じなのですっ」
璃人がばばっと近寄ってきた。
「アーティちゃんは、他のマヌカノさんに出てる不具合が全然ないって聞きましたしっ」
「具合が良くなって、まるで本物みたいになるなんて……もしかしてふーちゃんも、心が芽生えている途中なのかな?」
「きっと、きっとそうなのですよーっ!」
日菜の目がうるうるしてきた。
「り、りぃちゃん……どうしよう、私……」
家族みたいな存在が、もっと身近になるかも知れない。
「日菜さんっ」
二人はひしっと手を取り合った。
それを見たアーティも目を細める。
「ふふ……それにしても、今日はもれいびのお客様がたくさんですね」
「え?」
何人かが驚いて彼女を見返す。
「あなた、もれいびとただのアバターの区別が付くの?」
焔の問いにアーティは首肯する。
「ええ、もれいびの方は、外見も違いますが……わたしには、淡い光の膜に包まれているように見えるんです」
「へぇ……そんな能力が」
焔も焔で、ひとながら不思議な出来事を柔軟に受け止めているけれど、モニター越しとはいえストレートにそれを感じられることには驚いた。
思えば、キャットアイランドの中では自分がこうして見ている前でも、もれいびたちが不思議な力を損ねることなく発動していた気がする。
『アーティ、ミエル? ソラ ワカル。ラス タチ フンワリ キラキラ』
「マジで!?」
『ホンキトカイテ マジ』
どうやら、見分けがつくのはアーティだけではなかったらしい。
「これ、データ弄ったら感情吹っ飛んだりしないわよね?」
「ファイル追加するだけだし、大丈夫だと思いますよ」
Mystiqueと直樹は、アーティの様子を見てちょっと機能を追加中らしい。
アーティは大人しくしている。というより、傍から見ればファイルもエディタも見えないので三人ともただ立っているだけだ。
「人形が見る夢、ですか? そうですね……きっと、人になる夢ではないでしょうか。そして人と同じように、喜怒哀楽をその年月に刻む……」
そう紡ぐ月の瞳は、何処か遠くを見ているような、虚ろな、或いは寂しそうな色をしていた。
「薄々気付いているのかもしれませんが、私は普通じゃない人間……なのです」
修は黙ってそれを聞く。
(普通じゃない、か……)
深雪は深雪で、思うところがあるのか思考が内側に向いている。
「彼女が人のような人形であるなら、私はきっと、人形のような……喜怒哀楽が鈍麻して分からなくなってしまった人間」
「ねえ月様」
無垢な少女のように、アーティが呼ぶ。
「月様の仰る『普通』って、なんですか? 規定通り……それとも、平均的なことでしょうか?」
「私の普通……?」
「ダイブされているもれいびは、皆さんの現実でも普段のお姿なんですよね。わたしには、同じ人は誰ひとりいないように見えるんです。
わたしが現実のルールを知らないからかも知れません……でも月様は、ご自分で作った定規を自分に押し当てて、形が合わなくて辛いと思われているように……見えます」
自分で自分を縛ってしまう。それはとても人間らしくて。
「私の夢は……ささやかな幸せと日向のような日常です。でも……」
「そんなご自分になるのが許せない、とお思いになるのなら、キャットアイランドの中でだけでも良いのです。ここは誰もが違う自分に、なりたい姿になれる場所ですから……これは、ある方からの受け売りですけれどね」
そう言ってアーティは、友人たちと話している直樹を見た。
(違う自分……)
悠華――裕也にはとても心当たりがあった。
自分自身、ネカマという認識を持って、違う性別、違う性格の少女を演じている。
『あの、悠華様』
『えっ』
突然他人には聞こえない耳打ち設定でメッセージを送ってきたアーティに、彼は肩を震わせた。
『あ、驚かせてしまってごめんなさい。先ほどMystique様に、プライベートメッセージでチャット出来る機能を追加して頂いたんです』
『そうだったんだぁ、すごいね!』
経緯を知っていつもの悠華ちゃんの調子を取り戻したものの、何故自分に話し掛けたのだろう?
『わたし、ちょっと気になることがあって……』
『色んな事に興味持ったり気になったりするなんて、アーティさん、ほんとに人間みたいだね☆ 私に分かることなら何でも聞いてよ(ニッコリマーク)』
『悠華様は通常のアバターの方ですが、もしかして……もれいびではありませんか?』
『え』
ダイブしていないのに、そんなことも分かるのか。
彼女には自分の正体がお見通しなのではないかと、冷たいものが走る。
『ぶしつけな事お聞きして、気分を悪くされたらごめんなさい。アバターの足許に、少しだけもれいびのように光が見えるんです。まるで、もれいびの方を守っているような……』
大丈夫だ、彼女にとって外の世界の事まで分かるものか。
言い聞かせて、キーボードを叩く。
『そんなところまで分かっちゃうんだ~! 私、ダイブはしないでアバターを楽しみたい派なの』
『そういう楽しみ方も、ありますよね。それに知らない世界に行くなんて、わたしだったら少し怖いですもの』
現実の自分にまで話は及ばなそうで、裕也はほっとした。
『でも、よかったら悠華様もわたしとお友達になって下さい』
『え? いいよ、勿論!』
アーティは安堵したように笑った。
『よかった……お友達って、素敵です。嬉しい感じがします』
モニター越しなのに、その笑顔は温かく感じてなんだかくすぐったい。
今日はきっと、雨は降らないだろう。
「先ほど夢の話が出ましたけれど、アーティさんも夢を見るのでございましょうか?」
尋ねる伊織に、アーティは記憶を浚うように軽く目を伏せる。
「夢……といって良いのかは分かりませんが、私が見たことのない風景の記憶が……あるようなのです」
「やっぱり、ここと違う風景が見えてるの!?」
声を上げた円がゴソゴソと何枚かの写真を取り出す。
「この子たち、今そっちにいない?」
アーティは写真を見せて貰い、小首を傾げる。
「この方たちは、見たことがないです……でも、後ろの風景には見覚えがあるような……」
「どこ? どの写真?」
彼女の指が示したのはシーサイドタウンの街角や、そして何処かの通り。
「この写真撮ったの、桜花寮の近くだったかな……?」
「ん? でもミケのこの辺りはまだ完成してないよ」
円が場所を思い出していると、直樹がその中で現実と同じになっていない場所を教える。
それを聞いた渚がすっくとソファから立ち上がった。
「わ、私いってきます! 現実で、写真を撮って、写メを……」
「ああっ、喋りながら歩くと」
「きゃあっ」
ずべしゃあ。
伊織の忠告もむなしく、渚はソファの角に足をぶつけてひっくり返った。
よろりと起き上がった彼女は割と大丈夫そうだが、鉄壁の前髪と眼鏡の下は羞恥のせいか真っ赤だ。
「と、と、とにかく……行ってきます!」
とダイブを解いた。
「ログアウト、しなくていいのかなぁ……」
抜け殻と化した渚のアバターを眺めて、直樹が呟いた。
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担当ゲームマスター
羽月ゆきな
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年02月15日
参加申し込みの期限
2014年02月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月22日 11時00分
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