貴方をいざなう魅惑の袋とじの世界｜リアクション

貴方をいざなう魅惑の袋とじの世界

●その先に●

　恵御納夏朝……ＡＣ７【薄手長袖カーディガン・ノースリーブブラウス・白ノースリーブの肌着・
　　　　　　　　　　　　ＡＡブラジャー・膝丈キュロット・パンツ・スリッポン】

「戻った……？」
　全ての服が戻っているだけではない、元のコンビニの店内に戻っている自分たちを発見し、手を取り喜び合う彼らだ。
「「戻ったーーーーーーーーー！！」」
　猫村翡翠は、目の前の七峯亨と思わずハイタッチしてから、
「あっ！　って、あんたはあの時の変態やろう！」
「えっとイヤあれはその、ちょっとした人違いで……さいならっ！（ぴゅう）」

　その近くでは伊賀解理が、
「よかった、白衣も……スパッツもある！
　ああ、こんなに嬉しいことはないぞ！」
　そして、ふと思い出して大天使天吏の姿を探すが、その眼帯少女はちょうど七峯たちに続いて、店の外に出て行くところだった。カラスのクローネをまだ、キョロキョロと探しているのかもしれない。
「クローネさんには、またお会いしたいと伝えたかったんですが……」
　そしてこちらでも残念そうに、空を見上げている御巫時子だ。
「クローネさんは、元の鳥の姿の方が似合ってる気がします……」

　そして相も変わらず、店内で押し合いへし合いの問答をしているのは、塔ヶ崎璃亜、忍足春、横嶋下心、八十八旗信彦の４人だ。
「ですから困ります、お客様！　そんな格好ではっっ」
「ううぅん……でも春は、まだまだ見られ足りないんですぅ……（コテン！）」
「ヒャッホイ！　さすがミス・マゾッホ、それでこそ我らがＰＥＣの一員……
　あれっ？　ミス・マゾッホが倒れちゃったよ？　興奮しすぎて疲れちゃったのかな？」
「ややっ、あのポロリなレディを紳士的に介抱しなくてはっ！（ダッ）」
　そして布団からの変身も解除され、その倒れた春をチラ見で心配しているのは、猫島寝太郎。布団になっていた時に、彼がどんなことを考えていたのかは分からないけれど、
「まさか最終的に、女子のすっぽんぽんを隠す事になるなんて……
　わわっ、あの体型をまた、思い出しちゃったよ〜」

　そして、その春の頭からカラスの羽根を抜き、それを懐に保存しているのは八神修だ。
「ちょっとテオ、どこ行くのよ、待ちなさい！
　言いたい文句が、いっぱいあるんだからね！」
「美弥子さん、でも無事に帰ってこれたんですし……」
　まあまあと御巫時子になだめられている、ぷんすかの串田美弥子の隣りに八神も加わって、
「そうだテオ、『大したコトじゃねぇよな』とは何だ。失言だけは詫びろ」
　その２人を見上げて、キョトンと答えるテオだ。
「ああん？　すっぽんぽんになったぐらいで、何をそんなにギャースカ騒いでやがる。
　まったく、これだから人間は……俺なんか、いつも何にも着てねぇぞ？」
「それは貴方が、猫だからよ！？」
　たまらず、横から突っ込んでしまう弘明寺能美子である。だめだこの猫。
「まあまあ、３人とも。あのさ、テオ。この前の遊園地はありがと」
　と割って入ってから、苦笑を付け加える桜庭円だ。
「でも出来れば、もうちょっと、女心を勉強すべきだとおもうよ？」
　その遊園地のやり取りで、コケシになってたテオの件を思い出す八神だったが、あの身動きできなかったテオの姿は、そのまま、砂浜で動けなかった自分たちの姿にも重なる。武士の情けでここは笑うのはぐっと我慢し、こう付け加えるに留めておく。
「俺達だってテオと協力していきたいんだよ……」

　まだピヨピヨと気絶している、オッサンを介抱していた恵御納夏朝は、ぽんと肩を叩かれて、振り返った。
「よく頑張ったな」
　短くそれだけを言って、後は不器用に微笑む御剣刀に、「うん……」と目を伏せて。
　そして、あんな思い切った真似をした自分の姿が、今更ながらに思い出されて、まだドキドキしてしまう少女だ。
　まだ円や八神たちと話しているテオの方に行きかけ……けれど夏朝はその足を止める。
　テオには、聞きたい事があったのだけれど。

（「今の」僕達の力じゃ、クローネには勝てない。そうなのかもしれない。
　でもテオ君。もし、この先……僕達がもっと強くなったなら……？）

　その問いを、けれどそっと飲み込む夏朝だ。
　その答えはきっと、自分自身で見つけられる。今の彼女には、そんな気がしたから。

『貴方をいざなう魅惑の袋とじの世界』　おしまい

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あとがき

担当マスター：鈴木二文字
ファンレターはマスターページから！

　
●みなさん、恥ずかしい目に遭わせてスミマセン＞＜　事件解決です！　前作でもそうでしたが、あんまりパーツパーツの具体的な描写はしないように配慮しましたので、お許し願えれば幸いです〜。（ゴホン、もし見えるのなら……それはキミの心の目が見ておるんじゃよ……）

●ラストでは気絶していたオッサンですが、桜庭円さんのアクションで、もれいびの自覚は持ちました。基本的に懲りない人物ですので、これからも袋とじの世界に入り浸っては、ムフフ……と楽しむんじゃないかと思われますが。ただしろっこんが暴走して皆さんが巻き込まれることは、もう無いでしょう。

●１点、アクションへのＡＣの記入について。靴や靴下、ズボンとパンツなど、２点をＡＣ１とカウントしている方が、何人かいらっしゃいましたが、ルール上は服１着でＡＣ１です。他のＰＣさんとの公平性を保つため、何か１点をＡＣから省くなどして、適宜こちらで調整させていただきました。ご了解下さい。ただ、わりと少なくない人数の方がそう記載しておられたので、これは鈴木のガイドの書き方が分かりづらかったのかな？　だとしたら、申し訳ありません……。

●あと、個人的にちょっと思う所がありまして……エッチ系のシナリオはしばらく、リリースするのを控えたいと思います。他のジャンルにも幅広くチャレンジしていくつもりですので、引き続きご参加を検討いただければ嬉しいです。

●それでは、また寝子島のどこかでお会いしましょう。鈴木二文字でした。
　

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