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◆鏡の中の人形少女◆
「静麗、もう朝よ。起きなさい」
いつもの朝。8歳の少女、劉 静麗(リウ ジンリー)は、母に呼ばれて目を覚ました。
大きく伸びをして、パジャマのまま階段を下ると、台所には朝餉の支度をする母の姿。
朝陽に溶ける割烹着の後姿に、「おはよう」と言えば「おはよう」と穏やかな声が返って、静麗は はにかんだ。
「顔洗って、着替えてらっしゃい」
「はーい」
言われたとおりに、洗面所へ行き顔を洗う。
清潔なタオルが用意してあり、冷たい水気を拭き取れば石鹸の香りが心地良い。
胸いっぱい吸い込んで、ゆっくりと吐き出した。
ここは、私のおうち。
でもへんなの……何かがおかしい。
髪を梳いて、フリルやリボンでいっぱいの、ワンピースに袖を通せば姿見に映るのは、お人形のように可愛らしい少女。
けれども、静麗の表情は冴えない。
(また映ってる……知らない男の人……)
後ろを振り返っても、静麗しかいるはずがないのに。
血色の悪い痩せた青年は、今日も鏡の向こうから静麗を見下ろしていた。
「こんなのは嘘っぱちだ」
「あなたは、だあれ?」
睫に縁取られた大きな瞳を震わせて、静麗は痩せぎすの青年を凝視した。
知らない。けど、どこかで見たような……。
「こんなのは嘘っぱちだ、くだらないおままごとの絵空事さ」
吐き捨てた言葉の余韻だけを残して、青年の姿は鏡から消えた。
呪縛から解かれたように、静麗はその場に座り込む。
浅い呼吸を繰り返し、鼓動を落ち着かせると、恐る恐る、鏡を確認する。
そこには静麗と瓜二つ、人形のような少女が、静麗の動きを そっくりなぞるだけだった。
安堵しながらも、静麗は日増しに薄気味の悪い違和感が、湖面に投げ込んだ小石が波紋を広げるように、強くなっていくのを感じていた。
鏡の中の私が、私じゃないような。
偽者のような、別人のような、そんな気持ち……。
「静麗? 早く降りてらっしゃい」
階下から響く、母の声に静麗は我を取り戻した。
「あ、はーい! 今行くね」
一歩、一歩。階段を下りるごとに、自分に暗示を掛ける。
私はいい子。
お母さんのお手伝いを、沢山する。
お母さんは沢山なでて抱き締めて、静麗はいい子ねって褒めてくれる。
世界一の、理想の娘だって。
一階。静麗は一寸、立ち止まる。深呼吸をすると、足早にクローゼットの脇を通り過ぎる。
静麗はクローゼットが、苦手だった。
何か失敗したら、あそこに閉じ込められるんじゃないか。
そんな酷い事、お母さんがするはずないのに……どうしてか、そんな考えが止まらなくて。
「あら、どうしたの? そんな顔をして」
「ううん、なんでもないの……」
スカートの裾を握り締め、俯く静麗に母が近づいた。
咄嗟に身を硬くした静麗だったが、母は柔らかく抱きしめた。
「心配しないで何でも話していいのよ。母さんの願いは、静麗が幸せになってくれる事だもの」
言いようの無い、安堵が静麗の中に広がった。
「……ありがとう、でも大丈夫! ねえ、今日の朝ごはん、なあに? もうお腹ペコペコ」
ねだれば、母はそれ以上は何も聞かず、何時も通りに食卓を整えてくれた。
明るい日常。怖いくらい幸せな日々が、続いていくはずだった。
ある日 静麗は居間のピアノの鍵盤に、指を落とした。
弾ける曲は、数少ない。
母に強制され、嫌々習ったピアノは、つまらない練習曲ばかりだったけれど。
嫌と言うほど弾かされたメロディは、その耳に染み付いていたから。
強制? お母さんが、そんな事するはずないのに――!?
調子外れの旋律が、歪んだ過去を呼び覚ます。
私は……。
「俺は
ジニー・劉
、静麗なんかじゃねえ!」
拳を、鍵盤に叩きつける。
「静麗!? どこか痛いの? 大丈夫!?」
ピアノに突っ伏した静麗に、母が駆け寄る。
ジニーは のろのろと身を起すと、母に向き直った。その顔は、もう幼い少女では無かった。
「ごめんな婆さん、俺はあんたの子供じゃねえ」
「……何を言っているの? 私があなたの、お母さんでしょう?」
「勘違いしたままじゃ、あんたとあんたの子供が可哀想だ」
嘘と偽りで塗り固められた、まがい物の幸せだったけど。
心からの感謝を込めて、ジニーはぎこちない笑みを返す。
「……楽しかったよ」
自身の過去をトレースする、人形のような少女が映る鏡を、ジニーは思い切り叩き割った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
メシータ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年02月20日
参加申し込みの期限
2014年02月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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