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ひまわり畑でさよならを
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◆ひまわり畑の双子姫◆
小学校1年生の教室。
微風が
ジャンヌ・クローデル
の、柔らかに波打つ銀色の髪を揺らして、あどけない頬をくすぐる。
「ジャンヌ、ジャンヌってば」
双子の姉、
詠坂 紫蓮
の呼ぶ声が、ジャンヌを『現実』に引き戻し、彼女は転寝から目を覚ました。
「……あれ、僕、いつの間にか寝ちゃってたの」
青と紫、左右で色の違う神秘的な瞳が、ゆっくり見開かれる。
紫蓮の燃える様な赤い瞳とは、対照的だった。
編入したばかりの小学校でも、似ていないと驚かれたが、紫蓮は気にしない。
こんなにかわいい妹が居るのを、どうして気に病む必要があるだろう。
「ジャンヌ、どうして泣いてるの……?」
小さな妹が目尻をこするのを、姉は目ざとく見つけて問い掛ける。
ジャンヌは、ふるふると首を振った。
「ううん、ただちょっと……怖い夢見たんだ」
「怖い夢? どんな?」
小首を傾げる紫蓮に、ジャンヌは ばつが悪そうに指先を遊ばせる。
「んー……家族がいなくなっちゃう夢。でも、夢で良かった! お母さんも紫蓮も、ちゃんと傍に居るもんね」
「うん! 私とジャンヌは、とっても仲良しだもんね!」
悪い『夢』を振り払うように、ぱっと顔を上げたジャンヌの頭を、ずっと一緒と紫蓮が撫でる。
くすぐったそうに笑うジャンヌの髪で、アネモネの花飾りが優しく揺れた。
放課後も双子の姉妹は、いつも一緒。
お揃いのランドセルを背負って、幼い手を繋ぎあって、小鳥のように歌いながら。
「ねえ、紫蓮。いい天気だから、向日葵を摘みに行こう?」
「うん! 冠を作ろうよ」
見つけたばかりの、とびきり大きなひまわり畑は、二人のお気に入りの場所。
陽光が降り注ぐ花畑で、向き合って互いの髪を飾る。
紫蓮の艶やかな黒髪には、いっそう黄色が鮮やかな大きな ひまわりを。ジャンヌの銀髪には、アネモネに並んで少し可憐な ひまわりを。
「かわいい、ジャンヌお姫様みたい」
「紫蓮も凄く良く似合ってるよ」
「本当? 私も、お姫様に見えるかな?」
「うん。花冠とは少し違うけど、可愛いね」
「やったぁ! ありがとう、ジャンヌ大好き!」
天真爛漫な姉の抱擁を、妹は心地よく受け止める。
「ね、おかーさんにも、持って帰ってあげよう」
「そうしよう。一番綺麗な花、探さなきゃ」
僕の、私の――お母さんに!
「ただいまー。おかーさん、おかーさん! へへ。私とジャンヌのこれ、かわいいでしょ!」
元気良く家に駆け込むと、紫蓮はスカートを翻しながら、その場でくるりと回ってみせた。
「あら、ひまわり。いいわね~、二人とも」
「ちゃんと、おかーさんにお土産もあるの! ね、ジャンヌ」
こくりと頷くと、ジャンヌは背中に隠していた、ひまわりを そっと差し出した。
「お母さんのために、紫蓮と一緒に探したの。いつも美味しいご飯作ってくれて、ありがとう」
感謝と共に手渡せば、母も満面の笑みを浮かべた。
「まあ、綺麗ね。花瓶に生けて、飾りましょう。優しい子供に恵まれて、母さん、とっても幸せよ」
ふくよかな腕を回して、母は二人を抱きしめる。その温もりの中で、紫蓮とジャンヌは微笑を交わす。
「さあ、おやつにしましょう。二人とも、手を洗ってらっしゃい」
「うん、ちゃんと石鹸使うね! 行こ、ジャンヌ」
おやつを食べて、のんびりと過ごす午後。
「新しく覚えた手品、披露するよ」
ジャンヌはトランプを取り出して、母と姉の前で広げてみせる。
「え、ジャンヌ、手品するの? みたいみたい! わあ、切る姿も決まってるー!」
紫蓮の瞳は、爛々と期待に輝く。対するジャンヌは、ちょっぴり緊張した面持ちで。
「お母さんが引いたカードを、僕が当てるからね」
「わかったわ」
そろそろ、お母さんに認めてもらいたい……息を詰めて、ジャンヌは母の動向を見守る。
「じゃあ、これ」
選ばれたカードを受け取って、紫蓮にも確認させ、またシャッフル。
うまくいきますように! 祈る気持ちで、めくったカードは、正に母が選んだカードで、紫蓮は喝采を上げた。
「凄い凄い、むー、私おねーちゃんなのに。なんか悔しいなー。私も覚えたいー!」
勿論、母も盛大に拍手して、娘を誉める。
「本当に凄いわ、プロの手品師みたいね」
けれどジャンヌは、その反応に戸惑いを覚えた。
「なんで驚いてるの? これはお母さんが、教えてくれた手品でしょ?」
「ねえジャンヌ、私にも手品教えてよ」
大好きな紫蓮の懇願も、今は耳に入らない。
「いつもみたいに、反省点や助言をしてよ……!」
言葉はどこか、悲鳴にも似てリビングに響き、ジャンヌは雷に打たれたように、頭を抑えて蹲った。
「違う……」
「違うって……何が……?」
頭が痛い……涙が止まらない
ああ……思い出しちゃった
僕の『本当』のお母さんは、もういないんだったね……
「ジャンヌ、急にどうしたの? 頭が痛いの?」
焦る母に、ジャンヌはゆるりと首を振った。
「Merci Beaucuop.
少しの間だけど、僕のお母さんと、お姉ちゃんになってくれて。お陰で昔のこと、少し思い出せたみたい」
涙は後から後から、溢れてくる。
「僕の悲しい思い出……」
「ジャンヌ……」
妹の名を呟いた紫蓮も、本当を思い出そうとしていた。
「え、待って……何かが……違う……私……一人っ子で……子供の頃は……妹か弟が欲しいなぁって……思ってて……」
子供の頃? じゃあ、今は何なの?
「……ごめんね、おかーさん」
半ば呆然と、紫蓮は母と向き合った。
「私達……帰らなきゃいけないみたい。でも、楽しかった。ジャンヌが見せてくれた手品みたいな……一瞬の夢だったのかもしれないけど」
どこへ行くの、と問う声が追い掛けて、遠ざかり。
優しい魔法が、解けていく。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
メシータ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年02月20日
参加申し込みの期限
2014年02月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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