this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
勿忘草の誘い
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
11
つぎへ >>
【花の影に君想う香りと未来に約束をかわす香り】
鷺守 昴
は『Herbe d’ amour』の存在を、彼の家が営む古書店《月暈堂》の常連客の一人から聞いた。
その常連客曰く、シーサイドタウンにあるというその香水専門店では見慣れない香水や香り袋などが多く置かれていて、自分の全てを見通すような目を持った不思議な店主が自分にあう品をみつけてくれるというもの。
その日、丁度手持ちの香り袋が切れ、新しいものをと思って昴は外に出た。
しかし生憎といつも行く店は臨時休業。
そこで違う店をあたろうと思って噂を頼りに昴は『Herbe d’ amour』へやってきたのだった。
「すみません、どなたかいらっしゃいますか?」
昴が店の中に入った時、丁度他に人影はなく。
香水瓶の数に圧倒されながらもカウンターまで歩み寄って丁寧に声をかければ、奥の方から「はいはーい」と低めだが明るい男の声が返ってきた。
「ようこそ、『Herbe d’ amour』へ。いやはや申し訳ないね、ちょっと探し物をしていて。何かお困りかな?」
モノクルをかけ直しながら苦笑する由季也につられて昴も微かに笑って話を切り出した。
「香水ではなくて香り袋を探しているんです、持ち歩く用に。ここではお店の人に好きな物や欲しいイメージを伝えると、それに合わせたものを戴けると聞いたんですが」
「ああ、その通り。だから遠慮なく君の話を聞かせて欲しい」
そう言って胸を張る由季也に、昴は文庫本に挟んでいた一枚の写真をカウンターに乗せる。
「ほうほう、これは随分とまた可愛い子だねぇ♪」
「花影、と言います」
写真に写っているのは一匹の猫。
数年前に昴が拾って、今は飼い猫として一緒に暮らしている。
「この子と一緒にいるととても落ち着いて、優しい気持ちになるんです。そんな香りをお願いしたいのですが、大丈夫でしょうか……?」
自分のイメージは漠然とし過ぎていないだろうか、と少し不安げな様子で昴が尋ねると由季也はニッと歯を見せて笑う。
「大丈夫、問題ないよ! ただちょっと良さそうなのが奥の方にあるんだ。少し待ってて貰っても良いかな?」
「はい」
そう言って由季也が店の奥に向かって行ったのと同時に、ドアベルが新たな来客を告げた。
※
(コロンは持ってるけど、香水は持ってないのよね。つけたらちょっと大人になれるかな? )
宮祀 智瑜
はそんなことを考えながら噂で聞いた香水専門店を探していた。
一般的に香水と呼ばれるのはトワレやパルファンといった濃度が高めで香りが長時間持つものを言う。
コロンは軽くつけやすいが、その香りは早ければ1時間ほどで消えてしまう。大人の色気と結び付くような残り香を感じさせることには期待できない。
智瑜が少し背伸びをして香水に挑戦しようと思ったのは、彼女の想い人が年上の男性だからだ。
(義弘先生はどんな香りが好きなんだろう……)
店の目印のプレートを見つけ、あれこれ悩みつつ智瑜はドアを開けた。
「宮祀」
「あら、昴さん?」
すると店の中には同じクラスの男子生徒、
鷺守 昴
がいて、少し驚いた顔で智瑜の顔を見ていた。
「まさかクラスメイトに会うとは思っていなかったな」
「ええ、私も。昴さんは香水つけるんですか?」
「いや、僕は香り袋を探しに来たんだ。持ち歩く用のね。良い香りが傍にあると心が落ち着くから」
「香り袋……」
先生に贈るなら香り袋という選択肢もあるということに智瑜が気付き、少し思案している所で由季也が戻ってきた。
「おや、新しいお客さんのようだね。ようこそ、マドモワゼル。彼の用件が終わったら話を伺おう」
「すまないな、宮祀」
「あっ、いえ、気にしなくていいんですよ? 丁度お店の中見て色々考えようと思っていたところですから」
智瑜はそう言って二人から離れると、店の中に置かれた品々を熱心に見始めた。
「さて待たせたね。香り袋、こういうのは如何かな?」
由季也がカウンターに置いたのは銀糸が絶妙に織り交ぜられた光沢のある黒地に鮮やかな藤紋が刺繍された和の趣が感じられる小袋。口を結ぶ紐も紋に合わせた藤色で、手に取るとふわりと優しい藤の花の香りが鼻をくすぐる。
「君、家とかでは和服のことが多いんじゃないかな?」
「はい。よくお解りですね」
「手の動きとか、足の運びがね。和服着慣れている人のソレだから。この袋はね、着物を解いて作ったものなんだよ」
昴にしてみれば全くの無自覚で、よく気付く物だと純粋に感心した。
そして、選んで貰った香り袋を顔に近づけ、香りを吸い込む。
作り物臭さがなく、まるで本当の藤棚の下で休んでいるかのような錯覚を覚える香り。
「花影って名前で思い浮かんだ花が藤なんだよね。ホラ、藤って垂れ下がって影が出来るだろ? それに藤棚の下は丁度良く日を遮ってくれるし、香りはいいし、凄く落ち着くから」
由季也の説明に頷き、昴は緑の双眸を細めた。
「……良い香りですね、とても心が安らぎます」
「お気に召して戴けたようなら何より」
満足のいく買い物ができ、昴は会計を済ませた後も律儀に頭を下げて礼を述べる。
「素敵な香り、本当にありがとうございました」
その様子に由季也もまた満足そうに鳶色の双眸を細めた。
※
(香り袋……それに石鹸もあるのね。実用性って考えると石鹸の方がいいかしら)
昴が帰り、店の中に残った客は智瑜一人。
しかし智瑜は昴が帰ったことも気付かず悶々と悩んでいた。
「お悩みのようだね。良ければ相談に乗ろうか?」
「あ、ありがとうございます。えっと、大人の男性への贈り物で、石鹸か香り袋で悩んでるんです」
「大人の男性、ね。どんな人なのかな?」
「すごく、真面目な人です」
その言葉に込められた智瑜の想いを汲み取ったのか、由季也はぽんと励ますように智瑜の頭に手を置き微笑んだ。
「じゃあちゃんと受け取って使って貰えるような、違和感のないものがいいね。真面目ってことはストレスも堪りやすいだろうし、リラックスできる香り袋とかどうだろう。持ち歩くタイプじゃなくて、クローゼットに吊るすタイプもあるんだ」
そう言って由季也が棚上の籠から爽やかなミントとローズマリーの香りがするリネンで出来た香り袋を取り出した。
袋は藍色のリボンが結ばれており、吊るせるようなデザインになっている。
「これなら喜んでくれるかも……じゃあこれをプレゼント用で! あと、私は……」
はにかんだ笑顔で智瑜がリクエストしたのは、甘いけれど子どもっぽくない、ちょっと大人の香り。
(中身と外見はこれから……まずは匂いからでも)
大好きな人に吊り合うような女性になりたいと願う智瑜に渡されたのは、桜色の瓶。
ラベルには小さな赤いハートマークが花弁のようにたくさん舞っていて、瓶のネックにはピンクのリボンが結ばれたとても可愛らしいデザイン。
カモミール・ローマンに深いネロリが混じる、傍にいる人を安心させるような、優しい大人の女性の香り。
「君はこれからもっと魅力的な女性になれるよ、マドモワゼル」
大事そうに二つの袋を抱えて店を出る智瑜を、由季也は見守るような優しい眼差しで見送った。
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
11
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
勿忘草の誘い
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
本条小鹿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年01月26日
参加申し込みの期限
2014年02月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!