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短夜のsparkler
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○短夜のsparkler
◆
「随分派手なことやってくれたさねえ」
ロケット花火も打ち上げ花火も消えた空を眺め、満月が呟く。
ガトリングランチャーを見た時はどうなるかと思ったが、まあこういうのも悪くはない。
「あんた、暇ならこれやらねぇか?」
かけられた声に振り向けば、そこに居るのは
貞広 護堂
。持っているのは、線香花火のセットだ。
「収拾役はもう必要なさそうだろ?」
そう言って、護堂は笑う。
「そうさねえ」
見回すと、後は線香花火や帰り支度と言ったところ。確かにもう目を光らせている必要は、あまりないかもしれない。
「折角だ、ちょっとくらいやってくのも悪くないさね」
『保護者』が花火をやったって、別に構いはしないだろう。
◆
一時の喧騒を経て静けさを取り戻した広場の片隅で、
天満 七星
は線香花火に火を点けた。
小さな火の玉が、パチパチと火花を弾けさせる。
星の輝く夜の中で一時を光らせる花火は、何か……とても懐かしいものを呼び起こす。
そんな風に、七星は思う。
じっと見つめていると、線香花火の光は少しずつ小さくなっていく。
その様子は、同じ存在が少しづつ変わっていってしまうことを、七星の心に呼び起こさせる。
今の、彼女は。
他の誰かが居ないと、夜が怖い。奇妙に、ただ、恐ろしい。
七星の見つめる先で、火花の消えた線香花火が火の玉だけの姿になる。
(最後は、大きな丸い、暖かいものになって)
周囲に何も飛ばすことなく、ただ落ち着いていく。
……それは、すべてを受け入れてのものなのだろうか。それとも、自らがすべてを吐き出してしまったゆえの満足によるものなのだろうか。
どちらなのかは、わからないけれど。ただ、七星は思う。
――なんとなく、私に似ているの。
火の玉が、音もなく地面に落ちた。
◆
花火の締めと言えば、線香花火。
これでなければ花火は終わらない、と月詠は思う。
その儚さこそが、美しいのだ。
だから、彼女の撮る写真にもそれはかかせない。
そんな彼女の目に留まったのは、海と刀の二人。バッチリ一枚、写真に収めていく。
「線香花火って、綺麗だけど儚いよな」
並んで日のついた線香花火を眺めて、刀がぽつりと。
『きれいだけど、ちょっとさびしいかんじになるね』
「小山内もそう思うか。……儚いから、綺麗なのかな?」
その呟きに、海は少しはっとした表情を浮かべた。
『それはあるかも』
もし、線香花火がずっと光続けたら。こんなにも人に愛されただろうか?
はっきりとしたことは言えないけど、もしかしたらそうなのかもしれない。
「あ、そうだ小山内」
『どうしたの?』
「小腹がすいたから、終わったらファミレス行って何か食べようかと思うんだけど……小山内も行く?」
時計を確認すると、時間はまだそんなに遅くはない。
『いく』
「じゃあ、片付けまで済んだら行こうか」
海はこくりと頷いた。
……とりあえず、もうしばらくは線香花火を楽しもう。
◆
手牡丹花火――線香花火は、一番最後。
落ちて終わると、切なくなるから。
でも、時子が一番好きな花火だ。
「綺麗でしょう……?」
『鳥の囀り』で話しかけると、肩に戻ってきていた鳥が同意するように囀った。
そして、周りの鳥達も。
こまちは、じっと線香花火を見つめている。
派手さはないけど、これも美しい。
だけど何故だろう、見ているとなんだか寂しくなってきてしまう。
思い出すのは、家族で花火をしていた時のこと。
線香花火は、いつも最後だった。
(楽しかったな……)
気が付くと、少し涙ぐんでしまっていた。
ばれていないかと周りを見ると、ちょうど時子と目が合ってしまった。
「どうかしました……?」
小首を傾げるその様子からするに、きっと気づいていない。
「なんでもないわ。……線香花火、綺麗ね」
「ええ、そうですね……」
夜の暗さに、感謝しないと。
「線香花火……落ち着くなあ」
しみじみとした調子で呟く千里。それに、
「そうっすね」
と答える誠也の隣。
エリューシアは、線香花火を見つめながらある事を思い出していた。
それは、彼女の小さな恋の思い出。
母国の実家に、一人の日本人の男子高校生がホームステイしていた。
彼女の日本語を上手だと褒めてくれて、綺麗な花火の写真を何枚も見せてくれた。
当時の彼女はまだ十歳。どこへ行くにもついていこうとしてしまうのを、彼は笑って受け入れてくれた。
子どもなりに。
エリューシアは、彼に恋をしていたのだ。
『シアが日本に来たら、一緒に花火をしようか』と、帰国の際に空港で約束を交わしたりもした。
でも、その約束はもう二度と叶うことはない。
何故なら、彼は遠くへ行ってしまったから。
空港から自宅へ帰る途中、乗った車が事故にあって――。
ぽたり、ぽたり。
熱い雫が、地面を濡らす。
「お? ちょっとちょっと大丈夫?」
「どうしたんすか。具合でも悪くなったっすか?」
二人の声に、エリューシアはようやく自分が涙を流していることに気付く。
「やだ……涙が……ご、ごめんなさい、泣いてしまって」
ごしごしと涙を拭って、もう大丈夫ですとどこか頼りなげな笑顔を見せる。ほんの少し、目が赤い。
「うーん、ホントに大丈夫?」
「何があったのかわかんないっすけど、無理はしないほうがいいんじゃないっすか」
「本当に、大丈夫です。ご心配をおかけして、ごめんなさい」
「ならいいっすけど……」
折角の機会なのだから花火を楽しまないと、と気をとりなおすエリューシア。
残りの花火に点火して、静かだけど火花に目を細める。
「ふふ、綺麗です」
来年は、はじめから誰かと一緒にいられると良いなと思う彼女だった。
◆
「八文字ぐるぐるなのだ~」
ススキ花火を振り回す
後木 真央
。
楽しそうだな、と
八神 修
が後ろから声をかけた。
「修ちゃん」
「一応俺も持ってきたんだ、一緒にやるか」
そう言って出したのは、線香花火の束と蝋燭。
「修ちゃんは線香花火なのだ?」
「ああ。でも、勢い良く飛び出すやつも楽しそうだな」
つい振り回したくなると苦笑しつつ、蝋燭から線香花火に点火。
「線香花火もきれいなのだー。真央ちゃんもやるのだ!」
ごそごそと、ファミリー花火セットから線香花火を取り出す。
「蝋燭の火、もらっていいのだ?」
「ああ、勿論」
蝋燭を挟んで、二人線香花火を眺める。最初は小さいながら力強く弾けていたソレは、段々と勢いを失っていく。
「修ちゃん、花火の思い出とかってあるのだ?」
何の気はなしの問いに、修はそうだなと子供の頃の記憶をすくい上げる。
「打上げ花火の大会に、子供の頃母親に連れられていった事が有るよ」
隅田川の花火大会って知ってるかという彼に、聞いたことがあるのだと真央。
「その花火大会がそれなのだ?」
「ああ。手を引かれてな……」
花火を見つめる目を細め、記憶に想いを馳せる。
連れて行ってくれたのは、実の母親。
「手持ち花火をしたこともあったっけな……」
連鎖するように蘇る記憶をぽつり呟くと、
「修ちゃんが子供の頃の話するの、珍しいのだ」
「花火のせいだよ……」
消える寸前の線香花火は、少し物悲しい。
そのせいだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年01月23日
参加申し込みの期限
2014年01月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年01月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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