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【新入生歓迎会】挑め! 新入生歓迎大祭、略して……新歓祭!
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●1! 2! 1、2、3、4!!
続けてステージに上がったのは、ウルフカットが印象的な少年でした。
すらりとした体型、制服のネクタイを、蝶ネクタイ風に結んでいます。
「1-6の
市橋 誉
です。僕はジャズピアニストを目指しています。今日は皆さんを音楽で楽しくできたらと思います」
注目を浴びるのは緊張するものですが、誉にまるでそんな様子は見えません。淀みなく告げて、既に用意されているグランドピアノの前に座りました。
ひとつ、深呼吸します。
実は誉も、緊張していないわけではありませんでした。
ですがそれもここまで、彼は鍵盤と向き合いさえすれば、常に最良の状態になることができるのです。
鍵盤に指を乗せます。そして、最初の音を鳴らしました。
そこからはもう、考えなくても指が動きました。
聴衆のほとんどが、その曲に聞き覚えがありました。
ヴィヴァルディの『春』第一楽章です。
これをピアノ独奏にしたものをほんの一通り、ゆるやかに弾くなり彼は、その曲調を一変させました。
ジャズのアレンジが加わったのです。
緩やかな小川が突然、ホットなジャクジーになったよう。軽やかに跳ねるアレンジに、誉の肩も自然に踊りだしました。誰もが知っている曲だけになじむのが早い。会場のほうぼうで、体を揺する姿が見られました。皆が知っているクラシックの名曲が、ジャズのアレンジが入ると、こんなにもスピード感にあふれ、自由に楽しくなるのです。
――よし、ここで。
突然、即興演奏が始まりました。これぞジャズの華、最初のリズムを保ったままで、めまぐるしいまでに音が疾走します。ときおり馴染みのメロディが、顔を出すのが心憎い。気がつけば曲は『春』から、モーツァルトの『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』へ、さらにその即興アレンジへと変化しました。
ポン、と最後の一音を叩いて、誉の演奏は終わりました。
誉はほっとしたように客席を眺めました。
最初さざ波のようだった拍手が、すぐに圧倒的な喝采へと変わります。
「ありがとうございました。少しでも楽しんで頂けたのなら、嬉しいです」
彼はわずかに頬を緩め、お辞儀したのでした。
次に現れたのは
阿寒湖 まりも
です。彼女は肩から提げるタイプのシンセサイザー(ショルダーシンセと言ったりします)とともに登場しました。
このステージは、ちょっと派手な自己紹介!! ――そう思っているまりもです。だから、まずは大きな声で挨拶しました。
「四番! 芸術科7組、
阿寒湖 まりも
です! 伝統的な楽器の次は電子音楽はいかが……? ってことで盛り上げていくわ!」
すでに温まっている客席は、大いなる歓声で彼女を迎えました。
入学直後のある日、今では『らくがお仮面事件』と呼ばれている小騒動のなか、軽音楽部のバンドで見事な音楽を披露した彼女です。今日はどんなステージングを見せるのでしょう。
「それじゃあ」
一音、むせび泣くようなトーンで、心揺さぶるような音を彼女は鳴らしました。
驚きの反応が客席から伝わってきました。けれど、これはまりもの狙い通りです。
これは手始め、そこからなんと、心も浮かれるダンスミュージックを彼女は奏で始めたのですから。
「いっくよー!」
いわゆるクラブサウンドというよりは、電子音飛びまくるようなエレクトロニック・ダンス。これで盛り上がらないはずがない。会場の熱量は一気に高まりました。ライティングにも通じたのか、赤や黄色、めまぐるしいまでの光がこれを彩ります。
飛び跳ねながら演奏しつつ、まりもは海原会長の様子を盗み見ました。
これだけ会場が盛り上がっているのに彼は、真面目な顔をしてこちらを見上げているだけ。一緒になって踊ったり、手拍子したりという参加はしません。真剣に見ていてくれることだけはわかりますが、楽しいのか楽しくないのか、まったくうかがい知れないのでした。
どうやら『ハンドリングエアー』は発動していないようです。なんとなくですが、まりもにはそれがわかりました。たまたまこのときは発動しなかったのでしょう……それはそれで、まりもとしては歓迎したいところでした。
――問われるのはすべて私の実力、ってことになるから。まあ、『ろっこん』も実力の内とは言えるかもしれないけど。
ハンドリングエアーとは彼女の『ろっこん』で、その場の空気を操作するというものです。場を和ませたり、盛り上げたり、落ち着かせたりとさまざまなことができます。といっても自由自在に操るというよりは、その傾向を作り上げるというのに近い。実際に盛り上げたり和ませたりするには自分の努力が不可欠です。
だから『ハンドリングエアー』を発動してもズルをしているということにはならないでしょうけど……それでもやはり、正面から挑みたいという気持ちがまりもの中にはあったのです。
どっと会場を湧かせたところでまりもは、間断なくステージにメンバーを呼びました。
「拍手でお出迎えをお願い! 続いては軽音楽部の新メンバー
黒依 アリーセ
と、副部長
雨寺 凛
の登場だよ!」
これを聞いて凛はギターストラップを肩にかけ、ほらほらっ、とアリーセの背を押します。
「さあ、出番だよ!」
「で、でも……そんな突然……」
どこで出演するのかアリーセは知らなかったようです。いきなり呼ばれて焦ったのか、白磁のような肌を桜色に染めています。
「大丈夫♪ アリーセちゃんの歌ってすごく上手だもん!」
「それに……その……即興だなんて」
「心配ないって! 私も一緒だよ!」
客席だって手伝ってくれるはず、そう言い切ると凛は、アリーセの手を取って舞台に駈け込んだのでした。
中央に立つなり、凛はジャーンとコードをかき鳴らします。
これが合図であるかのように、まばゆいまでの歓声が二人を迎えました。脚光も当たって暑いくらいです。
「ありがとう! ご声援ありがとう! まりもちゃんも紹介ありがとねっ!」
客席に手を振りつつ満面の笑顔で、凛はステージに設置されたマイクを握りました。
「またも私たちの演奏を披露できる機会がやってくるなんてね! 私とアリーセちゃんのユニットは『即興演奏』をやるよー♪ お客さんからもらったお題を元にして、アリーセちゃんが即興で詞を作って歌い、それに私が演奏を乗せる、って感じで!」
ざわめきが場を満たしました。なかなか挑戦的な演目と言えましょう。
会長も、顔色を変えたりはしませんがやや身を乗り出しています。
「……あ、はい、えっと、よろしくお願いします」
凛にマイクを向けられ、アリーセは冷や汗をかきながらやっとそれだけ言いました。
「じゃあ誰からお題をもらおうかなー? ……希望がある人は!?」
凛が呼びかけると、ほうぼうからさっと手が挙がりました。
しばし凛はこれを眺めていましたが、
「えーっと……じゃあ、そちらのスポーツマンっぽいハンサムな先輩、お願いします!」
と、おもむろに
桐野 正也
を指名したのです。
「おっと、俺か?〈ハンサムとか言われて照れるじゃないか〉」
心の声は隠しつつ、正也は立ち上がりました。
そのときはすでに、舞台から駆け下りたまりもが、「どうぞ」と彼にハンドマイクを手渡しています。
「二年の体育科、陸上部所属の桐野だ。今日は陸上部の後輩たちの活躍を楽しみにしてる!」
陸上部らしき上級生たちから、応じる声が返ってきました。
「もちろん、軽音楽部の二人もがんばってくれ。それでお題だが……ベタかもしれないが『春』なんてのはどうかな。春らしい雰囲気があればいいと思う。あと、できれば今後の高校生活への期待なんかも織り込んでくれると嬉しい」
……漠然としすぎかな、と気にしつつも、そう言い終えて正也は着席しました。
「春らしい雰囲気……いいねぇ! できそう?」
小声で凛はアリーセに告げました。
普通の人なら頭が真っ白になりそうなこの状況ですが、アリーセは違います。
「……うん、なんとか。雨寺さん、演奏をお願いね」
詩を考えるのはアリーセの得意分野、それが歌詞ということになっても違いはありません。手短に概要を語ると、
「それだったらこんなメロディでテンポはこんな感じで……どうかな?」
得たりと凛も、頭の中に五線譜を引き終えました。イメージは十分、あとはフィーリングで弾きこなすだけ。
「じゃあ演奏開始!」
とスタンドマイクに向かって凛が声を上げたのは、正也が着席してから一分も経たない頃でした。
「1! 2! 1、2、3、4!!」
凛はややメローな、けれど断然にポップなコードを奏でます。
出題者となった正也はもちろん、すべての観客が固唾を飲んで見守る中、アリーセの透明感にあふれた歌が流れ出しました。
完成したのは一分半ほどの歌でした。その一節をご紹介しましょう。
「日向ぼっこの猫 声を掛けても知らんぷり
私がっかりして 猫の隣でぼんやり
猫目線 皆の足音せわしなく
いつの間に ここだけ時が止まってる
寝子島で 見つけられる? 私の場所
春風が運んできた 仲間の声
この島で 見つけたかも? 私の場所
お日様と猫がくれた 大切な場所」
清涼感に満ちた伸びやかなハイトーンだけが、歌い手アリーセのヴォーカルスタイルではありません。まるで万華鏡、優しく歌うフレーズは春風のように、今後の高校生活への希望に満ちた最後のポイントはパンチ力のあるロートーンといった風に、メリハリを付けて歌います。
一瞬でもっていかれた、と書いても過言ではありますまい。会場はこの歌に、引き込まれるように聴き入りました。
しかしアリーセの歌しかなかったとしたら、ここまでの大きな反応はなかったでしょう。
凛による魔法のようなギターが、アリーセの詞に翼を与えたのです。
それは美しいばかりではなく、力がみなぎってくるような活力に満ちた音色でした。心臓に届くような楽曲です。アリーセから客席へのメッセージという一方的なものではなく、聴く者の誰もが自分のこととして感じてしまう……そんなひとときを創り出すに充分なほどの。
歌が終わるとこれを締めくくるように素敵な後奏を付け加え、凛は軽くウインクして音楽を閉じました。
弦を弾く最後の一音が、びいいんと響き渡ります。
――あっ。
アリーセは息を飲みました。
歌っている最中は無心で、客席の反応を見る余裕などなかった彼女ですが、曲が終わってようやく気づいたのです。
客席が、総立ちになっているということに!
「ありがとう! ありがとう!」
凛は片手でギターネックを握り、もう片方の手でアリーセの手をとり持ちあげました。
「歌い手は
黒依 アリーセ
ちゃん! 演奏は私、
雨寺 凛
でしたーっ!」
見ればあの会長すら、立ち上がって拍手をしているではありませんか。
これは早々に条件達成……ということでしょうか。しかし、彼がすごく真顔なのがどうしても気になります。
このとき、どこからともなく、
「……アンコール!」
声が聞こえてきました。
それも、一つではなく。たくさん!
すぐに会場を包むほどに、「アンコール!」の声は大きくなりました。
「どうする?」
驚いてアリーセは凛を振り向きました。また、頬が桜色に染まっています。
「手持ち時間ギリギリだけど……いいんじゃない!」
そればかりか凛は、誉とまりもに呼びかけたのです。
「じゃあ今度は二人も加わって、ゴージャス版と行こうよ。まりもちゃんはもちろん、誉君もかなりのミュージシャンと見たよ。一発チャレンジだけど、できるよね!?」
「もっちろん!」
まりもがステージに駆け上がり、
「僕は軽音楽部じゃないけど……いいのかい」
と誉も戻ってきました。凛が二つ返事だったのは言うまでもありません。
「それじゃもう一度!」
凛がカウントを取ります。
「1! 2! 1、2、3、4!!」
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
80人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年01月01日
参加申し込みの期限
2013年01月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年01月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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