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鈴島、森に隠された古代遺跡
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●帰還
たっぷりとした間があった。
気づけば、あたりにはリリリ、という虫の声が静かに響いている。
「点呼」と一番最初に声を上げたのは
龍目 豪
だった。
試練ごとに点呼を取り、遺跡に入ったメンバーは全員いることが確認された。
「大天使は?」
豪は遺跡の外で見張りを務めていた筈の
大天使 天吏
を探す。名を呼ばれると彼女は木陰からすっと姿を現し、ちいさく会釈をした。
「よし、全員無事だな。とりあえず砂浜まで戻ろう。話はそれから聞くよ」
◇
行きはあんなに苦労した森だったのに、帰りはばかみたいにすんなりと砂浜に出た。
豪が海上タクシーの船長に迎えの電話を掛けると、電話の向こうの船長さんはいたく安堵した声で、
「心配してたんだよ、あと1時間連絡がなかったら、警察に届けようかと思ってたよ」
といって、すぐ行くよと請け負ってくれた。
迎えを待つ間、豪と探検部のメンバーを中心に、テントを張り、火を熾した。
負傷者はテントの中でアリーセやなぎさの治療を受け、ほかのみんなは火を囲んで残っていた食料や水を分けあいながら大広間組の話を聞いた。
封印されていたのは神に関するものだったらしいこと。クローネが現れて封印を解いてそれを持って行ったこと。すごく悔しいけれど、もしクローネが封印を解かなければ、鈴島どころか寝子島まで爆発するところだったかもしれないこと。
「俺はその場にいなかったら、いいとか悪いとか言えないけどさ。済んだことをあまり気に病むなよな」
豪は明るく笑ってみんなを見渡した。
「これだけの大冒険をしてみんな無事だった。いまはそれを喜ぼうぜ、なあ?」
この遺跡の意図について考えていた
桜庭 円
がおもむろに口を開いた。
「この遺跡は、神か、あるいは神の力を得たなにものかが、神に関わるナニカを封じる、ただそれだけのために作ったものだったのかもしれないね。ただのひとが作ったとは思えない不思議な力が働いていたのもそのためかも。少なくとも、きっとクローネひとりではあの遺跡のまじないを破れなかったんだ」
双葉 仄
が包帯を巻いてもらった首を擦りながら頷く。
「私の予想通り、大昔の異能というわけだな」
「かもね。そしてあの試練の意図は――想像だけれど、
大昔の誰かはいつか『みんなで助けあえる』、そんな絆を持った異能――敢えて『もれいび』と言おうか――が現れたら、あの封印を託したかったんじゃないかな
」
「誰も入れないようにしておく方がよかろうに」
「んー、そこのところはよくわからないけど、あんなレリーフやら試練やらを残すくらいだから、忘れられるよりは知っていて欲しかったんだとは思うよ。封印し続けたことで島を吹き飛ばすほどの神魂が溜まってしまったというのは、遺跡の製作者たちにとっても想定外だったんじゃないかなあ」
骨削 瓢
は、そんなやりとりを聞きながら、強く握りしめていた右手をそうっと開いた。封印が破られ天井が崩れ、混乱を極めたあの最中に、瓢は咄嗟にナニカを封印していた石の欠片を拾っていたのだ。
と、背後から
晴海 飛鳥
がひょい、とそれを摘まみあげた。
「んー、チェリーアンバー……赤琥珀ってやつかなあ?」
「ちょいと、そいつはあっしの」
「まあまあ、封印されてたのがなんなのか、正体、知りたくない?」
そういうと飛鳥は瓢の返事も聞かず、
弘明寺 能美子
にそれを渡した。
「能美子君、たしか『古いものの元の姿を読み取る事が出来る』って言ってたよね。これ、見てくれないかな」
封印石だと知ると、能美子は真剣な表情になってそれを受け取った。
円との約束もある。情報を集めておきたい。
「待って、いま視てみる」
手の中のそれをじっと凝視し<役立たずの逆さ時計>を発動させる。
脳裏に、この欠片の元の姿が像を結び始めた。
思い浮かんだそのおぼろげな姿を、能美子は必死に手帳へと描き写してゆく。
卵型の石、その中に影を描き加え……。
「なにかしらこれ。――
ウシ?
」
逆巻 天野
がそれを覗き込んでいった。
「牛……なんだっけ、そういえばどこかで……『牛』について目にしたような……」
思い出せないが、またひとつ、謎が深まったのは事実だ。
「本当に、面白い島だよ、ここは」
◇
坂内 梨香
はそれらの声を聞きながら自分もまた<魔法使いの目>をじっと見た。
この遺跡がシーノと関係があったのかどうかはわからなかった。どうしてシーノの古老が<魔法使いの目>を持っていたのかも。古老はかつてこの遺跡に挑んだことがあったのだろうか。あるいは、もっと大昔の誰かから引き継がれてきたものだったのだろうか。
円がやってきて、梨香のとなりに座った。
「鈴島海賊」
えっ、と息を飲んだ梨香に、にっこりほほ笑むと円は続けた。
「――なんでしょ? シーノの前身」
「そんな話どこで……」
「あはは、いったじゃない。海賊について調べてきた、って。水の試練で、望瀬斬りに挑戦したとき引用したよね。あの本にはこうもあったんだよー」
鈴島海賊
――かつて、木天蓼湾近海を支配していた海の一族は、畏怖を込めてそう呼ばれた。
彼らは鈴の印の帆を掲げ、水上輸送する品々を強奪したため恐れられていたが、
潮の目を読むのに長け、金品と引き換えに安全通行を保証してくれる存在でもあった。
『関東海賊今昔』第3章 海あるところに海賊あり より抜粋(寝子島書房刊)
梨香は観念したようにため息をついた。
「寝子島書房、か。まさか鈴島海賊を伝えている書物があろうとはね」
「鈴の印は、鈴島海賊が使っていた印?」
「その通りよ。印だけ今に引き継がれたのね……だから、寝子島について調べようと決めたとき、まっさきに鈴島のことを調べることにしたの。あまりにも近くにあって、だからこそ見落とされてきたことがあったんじゃないかと」
「成果はあった? この遺跡が鈴島海賊が作ったものだってことはないの?」
「それが分かればね……。鈴の印でもあれば、たしかにそうだと言えるんだろうけれど。ここがシーノと関係あったのかどうか、いまのところそれが私の一番の興味ね」
「先輩は、何でシーノの宝に拘るの? 自分のルーツとか?」
「どうしてそんなことを聞くの?」
「金銭目的じゃ無さそう。だからロマン友達になれそうかなって。後、この前の写真の焼きまわし」
梨香は円が差し出した写真を、ありがとうといって受け取ると答えた。
「ロマン……そうね。ロマンなのかもね。祖先がずっと探し続けてきたものをこの手で見つけたい。今は……それだけよ」
◇
天吏は、火を囲むみんなの輪から離れ、ぼんやり夜空を眺めていた。
――5秒だけ目をつぶっていてくれるぅ?
昼間、彼女はそのお願いをきいた。そのことを反芻する。
森の梢に現れた一匹の猫が、「ちっ」と小さく舌打ちをした。
それはじつはテオだったが、天吏は全く気づかなかった。
もっとも、たとえテオがチェシャ猫のように派手に笑おうが、天吏は気にも留めなかっただろう。なにしろ天吏にとって、猫なんてものはヒエラルキーの最下層に位置するものなのだから。
――やがて、昏い海の波間に、小さな光が見え隠れしはじめる。
海上タクシーのライトだ。みんなは大きく手を振って桟橋へと駆ける。
寝子島への帰還、それは、日常への帰還でもあった――。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
冒険
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年01月21日
参加申し込みの期限
2014年01月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年01月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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