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大講義室で一般学生にまじって、アジア文化史入門の講義を聴講した。
「チンプンカンプンだー」
と言いながら、ののこは兵馬俑の石像の表情をまねたり、ガンダーラの仏像のポーズを取ったりする。それがいちいち絶妙に似ているものだから、英二は吹き出さないようこらえるのが大変だった。なのに不思議と講義の内容が頭に入ってくる。ののこのおかげだろうか、兵馬俑もアジア仏教美術についても親しみがわいてきた。テストではいい点が取れそうな気がする。
二限目は休講ということもあり、キャンパス内の散策を楽しんだ。
木天蓼大学の教養部キャンパスは、ゆるやかな坂に沿って造られている。大きなクスノキが木陰を落とし、風に揺れる花壇、木製のベンチも点在する。
「ここのベンチ、ちょっと目立たない位置にあるせいか、たいてい無人なんだ。弁当スポットとしてよく利用してる」
「お、大学生っぽい」
「まぁ僕もまだ通い始めて三ヶ月だし、隅々まで案内できるほどじゃないけどね」
「えー、でもよく知ってるじゃん。さては散策慣れしてるな~?」
「まあ、地図なしでも迷わないくらいには」
「すごい。まるでダンジョンマスターだね」
いやいやそんな大層なものじゃなくて、と英二は笑った。「昼休みとかこういう空き時間に、ぶらぶらしてるだけだよ」
サークルには入らず、それなりに言葉を交わす知人はいるものの、ランチなどで特定グループに加わっているわけでもない。孤独というほどではないけれど、しがらみが少なくて自由、そんな感覚を楽しんでいる。よく考えてみれば英二は、高校時代もおおむねこんな感じだった。これくらいが自分には、ちょうどいいのかもしれない。
「で、この先には──」
視界が開けた先には、ガラス張りの建物がどんと構えていた。
「あれが図書館。学部ごとにもあるんだけど、教養棟のがいちばん大きくて、蔵書量も多いんだって」
「ほわ~。なんかガラス張りのエレベーターもあるよー。高校の図書室とは段ちがいだね。さすが大学」
「図書館、行ってみる?」
「行きたい! あわよくばカード作りたい!……って、学生じゃないと作れないか」
「一般利用はできるよ。貸出は無理だけど、なかで読むだけなら大丈夫」
「やったー! それでも十分楽しいかも」
近づくほどに大きな建物だ。数年前に新しく建て替えられたばかりだという。
自動ドアが開くと、ひんやりした空気と紙の匂いがふたりを出迎えた。入口付近では司書の女性が利用者カードを確認しており、閲覧スペースには多くの学生が見えた。読書している学生が大半だが、ひたむきにレポートを書くものもいれば、教科書に蛍光ペンを走らせるものもいる。静かなのに、空間が息づいているのだとわかる。
「なんか、映画かドラマみたい」
「だよね」
階段をあがって、なんとなく美術書のコーナーに入った。ののこの視線は棚の背表紙をすべるように移動していた。
「これ全部、読めるんだねえ」
「そうだね。学生の特権。上の階にはオーディオブースもあって、映画のDVDや音楽CD、配信作品アーカイブなんかも楽しめるみたい。僕はまだ、利用したことないけどね」
「へー……英二くん、いいなあ」
ののこの目がまた活き活きとしていた
「せっかくだし、ちょっと座ってみる?」
「うん! 本の世界に浸ってみたいな」
ふたりは、ゆったりしたソファ席を選んだ。さっそくののこは。書架から抜き取った大判の本を開く。さっき受けた講義の影響なのだろう、アーナンダ寺院の写真集だった。ぺらぺらとページをめくり、やがて黄金の仏像の写真に行き着くと、しばらく食い入るように眺めていた。小さなため息が漏れている。
特別な場所で、特別な本を開いている……そのわくわくと、ほのかな緊張が入り混じった感情が、ののこの全身からあふれているように英二には見えた。
昼休みのチャイムが鳴ったところで、
「そろそろお腹すいたよね」
と呼びかけると、ののこは我に返ったように写真集を閉じた。
「うん! なんか頭も使った感じするし」
学食では「今日は僕の奢り」と宣言して、英二はののこを喜ばせる。
「僕は日替わりA定食にしようかな。A定食は肉系、Bは魚系というのがここのパターンなんだよ。たまに変化球もあるけど」
「じゃあ私もAにするね」
そろってトレーで食事を受け取り、空いたばかりの席に向かい合って座った。
本日のA定は週に一度は登場する安定の人気メニューだ。甘辛いタレが照りをまとった豚生姜焼きがどん、と皿を占め、添えられたキャベツの山とレタス&きゅうりのサラダが、湯気の向こうで鮮やかに構える。玉ねぎの甘みが溶けたスープは湯気からしてやさしく、ほかほかのライスは粒が立っていて、さらにはサービスのゆで卵スライスまでついてくるという充実のセットだった。
ドリンクも奢るよと言ったのだが「いいよいいよ」とののこは遠慮して、無料のお茶をカップに注いだ。そして、
「おいしー!」
ジューシーな生姜焼きを一口するや、たちまち恍惚の表情となったのである。
「このタレ、最高……! お肉の甘辛のコクがキャベツとぴったりで、ドレッシングなんか全然いらないよ。キャベツが勝手にどんどん消えてく!」ぱくぱく食べながらどんどん食レポする。「スープもね、玉ねぎの甘みがしみてて、主役を引き立てる名脇役って感じ! それにゆで卵まであるとさ、なんか当たりクジを引いた気がして嬉しいよね~」
「そんなに喜んでもらえて僕も嬉しいよ」
英二にとっては慣れた味なのに、ののこがあんまりにも喜ぶものだから、今日は格別においしく思える。
今日の英二の目的はほぼ達成されたといえるだろう。
まだ午後の講義もあるけど、と英二は考える。
三限目はともかく四限目は野々さん次第でパスしてもいいし、あとはコーヒーでも飲んで、ゆっくりしてから一緒にアパートに帰ろう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年11月17日
参加申し込みの期限
2025年11月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年11月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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