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Come and Get It
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なんとか電車に間に合って、ゆるく揺れる車窓から朝の海を眺める。
なかなかの混み具合だが英二は慣れたもので、うまくドア横のスペースを確保した。隣でののこは、ひたすら肩をすぼめて狭そうにしている。
「うぎゅー、息が詰まるよう……毎朝こんななの?」
「わりと。けど、そんなに長い時間じゃないよ」
「こりゃ酸素ボンベが必要だねえ」
「ははは。ほら、もう着くから」
ねこでんを降りて乗り換えると、電車は学生たちでさらににぎわった。大きなリュックを抱えた男子学生、イヤホンで何かを聴きながら目を閉じている女子学生、ゼミ仲間らしきグループ──大学へ向かう空気はなんとも爽やかで、でも同時にみんな忙しそうで、大人と子どもの境目の『いま』を精一杯生きているように見えた。
木天蓼大学・教養部の最寄駅に着くと、構内へ向かう学生の流れがぞろぞろと道を埋めていた。
「ひゃー、なんか……本当に大学って感じ。私、浮いてない?」
「全然。むしろなじんでるよ、野々さん」
「ほんとー?」
正門をくぐると、すぐに開けた広場が目に入る。大きな噴水の縁に座って談笑している学生たちがいて、芝生ではストレッチをしている一団もいた。
少し先では、なにやらビラを配る上級生たちが「おはようございます!」と声を張っている。
どこを見てもなにかが動いていた。大学には、こういう雑多さと熱気が似合う。
「英二くん英二くん、学生じゃなくっても、ビラもらってもいいのかな?」
「いいと思うよ」
「やった!」
言うが早いかののこは、シュパーッとジェット機みたいにビラを配る青年のところへ駆けていった。電車ではずいぶん小さくなっていたのが、いまやドッグランに来た子犬みたいだ。英二ものっそりと後につづく。
青年、と思いきやビラを配っていたのは髪を短く切った女性で、すらりとした長身だった。白いシャツに黒のパンツ、姿勢がやたらといい。ののこはスキーで滑り込むみたいな勢いで近づいて、
「こんにちは! これ、もらっていいですかっ?」
「もちろん。ありがとう。来月、演劇部の公演があるんだ。ミュージカル『レ・ミゼラブル』。ぜひ来てほしいな」
女性は爽やかに微笑んだ。バックに薔薇の花を散らしたくなるような壮麗さである。
「レ・ミゼラブル! あの、有名なやつだ!」
「そう、その“有名なやつ”。学生会館の大ホールでね」
声に張りがあって抑揚もきれいで、聞いているだけで心地いい。ののこはキラキラした目でビラを見つめた。モノクロのコピー用紙だが、キャスト一覧には写真が添えられている。
「すごい……! えっと、もしかして……主演のひと? 名前はカトウ……?」
「うん、
香澄 玲依
(かすみ・れい)と読むよ。よろしくね」
「かっこいい……!」
そのタイミングで英二が追いついた。
「あ、野々さん、人の邪魔にならないように──すみません、突然」
「いや、全然。歓迎するよ」
玲依は英二にも軽く頭を下げた。その所作がいちいち美しい。
「私、今日マタ大キャンパスにはじめて来たんです!」
「えっと、僕は学生なんですけど、彼女は見学というか……」
あっさり部外者だと明かしたののこに英二は内心ヒヤヒヤするも、玲依には気にする様子はなかった。
「そっか。じゃあ今日、たっぷり見ていくといいよ。大学は思ってるより広いからね。迷子になったら、第一クラブハウスの部室に来るといい。誰かしらいるから」
「優しい……!」
ののこは感動したように息を吸い込んだ。
「ちなみに……レミゼって、どんな感じのお話なんですか?」
玲依は手を胸に当ててほんの少し背筋を伸ばし、舞台上の語り部みたいに言った。
「一言で言えば、『人は変わることができるか』を問う物語さ。十九世紀のフランスが舞台なんだ。といっても、わかりやすい話だから初心者でも楽しめるよ。歌とダンスがふんだんで、ちょっと泣けたりもするしね」
「うわあ……いいなあ……!」
ののこは両手でビラを大事そうに持った。
「時間があったらぜひ来てほしい。あなたみたいに反応してくれる人、すごく励みになるんだ」
「はいっ!」
「ありがとう。じゃ、私はそろそろ持ち場に戻るね。ふたりとも、良いキャンパス散策を!」
手を軽く振り、玲依は再びビラを配る学生の群れのなかへ戻っていった。
ののこはしばらくその背中を目で追っていた。
「……すごい人だねえ。なんか、光ってた」
「だね。マタ大って演劇サークルだけで何種類かあるんだけど、たしかあそこが、一番歴史のあるところだったはずだよ。どの公演もすごく評判いいみたい」
「いいなあ……私も、あんなふうに『好きなことしてます!』って顔で、堂々としてみたいな」
さっそく、と英二は思った。
野々さんに、いい影響が出たみたいだ。
「じゃ、次は英二くん? どこ行くの?」
振り返るその顔は、すでに朝よりずっと楽しそうだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年11月17日
参加申し込みの期限
2025年11月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年11月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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