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急に雨が降りだした。梅雨のはじまりを告げるような、どこまでも湿った雨だった。
傘の骨をたたく水音に肩をすくめながら、
稲積 柚春
は『微笑の泉』の軒下へと駆けこんだ。
念のため持ってきておいてよかった。といっても制服の袖口はじっとりと濡れて、傘を握る指先まで冷たい。
けれど胸の奥だけは、どうしようもなく熱かった。
今日は、ウォルター──ワットとのデートなのだ。久方ぶりの。
創立記念日前日。いつもより早く終わると知った瞬間、真っ先に思い浮かんだのが彼だった。放課後、どこかへ行こうと誘ってみたら、彼はすこしだけ考えるように目を細めて、「それなら、新しくできたスーパー銭湯に行ってみない?」と言った。「新装開店してから何度か行ったけど、あそこ広くって好きなんだよねぇ。今日は平日だし空いてるんじゃないかなぁ」
柚春は、もっと遠く、たとえば島外の水族館とか、海沿いのカフェとか、そんな場所を想像していたのだけれど、ウォルターが口にするその提案に、「うん」とうなずくほかなかった。
だって、どこであろうとワットと一緒に過ごせる時間は、それだけで特別だから。
ワットらしいといえばらしいかな。うん、目新しいもの好きだもんね。
思い返すだけでクスクスと笑ってしまう。
館内の自動ドアが開くと、ふわりと薬草風呂の香りが流れ込んできた。
あたたかい湿気に包まれると、外の世界が一枚の膜の向こうに遠ざかる。
とりあえず一風呂浴びてリフレッシュして、柚春は館内着姿で歩き出す。
手製の精油をブレンドした保湿剤をなじませ、湯上がりの肌をしっとり落ち着かせていた。大きな鏡の前で髪をまとめ、人差し指で頬をなでると、大理石みたいなすべすべ具合だ。
一度スマホのメッセージを確認するが、『お風呂は出たよ。館内にいるー』という簡単な文字が来ていただけだった。受信は五分ほど前だ。タイミングは最適だろう。
銭湯なのに『スーパー』を名乗るだけあって館内は広かった。エレベーターで上がったり下がったりして、彼の姿を探しうろうろとする。スリッパのぺたぺたいう音が、なんだか耳に心地いい。
学校の門を一緒にくぐるには人目があるし、学校が終わっても、ウォルターには多少の雑用もあった。だから今日は、風呂を終えたところで待ち合わせという約束だ。でも正確に『何時にどこで集合』と決めていなかったことが悔やまれる。
まあ、こうしてワットの姿を探すのも楽しいんだけど。
うーんと、レストランには姿がないね。足湯にも……いないみたい。
だったら休憩室あたりかな?
一面畳敷きのスペースを見つけた。テレビがついており、なにやら報道番組が流れている。ほとんどお客の姿はない。
あっ。
柚春の足が止まった。
がらんとした休憩室の片隅に彼──ウォルター・Bがいた。畳に手をついて、両脚もひらいて伸ばして、絵に描いたようなくつろぎっぷりだ。柚春が驚いたのは彼の隣に、もうひとりいたからだ。
五十嵐尚輝。
ウォルターと同じで寝子高の教師だ。いつも白衣の彼が、着流しみたいな館内着だったので、すぐには誰かわからなかった。前髪が長くて目が隠れてて、表情がほとんどわからない。存在感もなくて、校内でもいつの間にか現れていたり消えたりしている。以前ウォルターと一緒にトランプで遊んだ記憶はあるけれど、やはり謎の教師というイメージだった。
今日この場所に彼がいるとは思っていなかった。しかもウォルターと。
ウォルターは気づいた様子だ。手を上げてひらひらと振った。
「やあ、稲積じゃないか。来てたんだ。奇遇だねぇ」
白々しい言い方かもしれないが、ウォルターはだいたいいつもこんな感じだと言われたらそんな気もする。逆説的だけれど、たぶんそれが一番、彼らしい自然さなのだろう。
仕方がない。柚春は調子を合わせることにした。
「ウォルター先生、こんなところで会うなんて」
うっかり『ワット』と言わないよう注意する。
「五十嵐先生も」という柚春の言葉を引き取るようにして、
「お風呂で偶然会ったんだ。急な雨だったろう? 先生、びしょびしょになってしまったんだって。ですよねぇ、先生?」
「あ、はい」
おどおどしながら尚輝はうなずいた。
柚春はぎこちない笑顔をつくって、二人に歩み寄った。
「えっと、こんにちは、五十嵐先生」
「お、お久しぶりですね。卒業以来、って、あっ、まだ在校生でしたっけ……」
それまで膝を崩していたのに、尚輝は慌てて居住まいを正し、座椅子の上でかたく正座した。所在なさげに両手を膝の上であわせている。その様子がおびえきった小動物のようで、逆に柚春のほうが、なんだか悪いことをしたような気すらする。
ウォルターはと言えば、そんな尚輝の戸惑いを軽く受け流すように言った。
「先生、そんなかしこまらなくたって。ねぇ?」
言いながらも、声の調子にはどこか余裕があって、妙に楽しげだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年10月16日
参加申し込みの期限
2025年10月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年10月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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