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【お三夜】猫と人、あまたの世界が交わる夜
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秋の夜は――
秋の夜は永く、昏い。
その昏がりに、ぽつりぽつりと浮かび上がるだいだい色のともしびがある。
お三夜まつりの提灯だ。
近づいてゆくと明るい賑わいが聞こえてくる。
ひとのざわめき。猫の声。甲高くはしゃぐ声はひとの子の? それともねこたちの笑い声?
寝子島神社の鳥居をくぐれば、ひしめきあうのは猫と人とあまたの者たち。人々の白い足を縫って、ブチやら三毛やら黒猫やらが駆け抜けてゆく。かと思えば、ほら――あちらの屋台でねじり鉢巻き法被姿で呼び声あげるは二本足で立つ『ねこ』のオヤジさんだ。振り返れば鳥居の向こうは夢のように霞んでおり、まるでこの世ならざる場所に迷い込んでしまったかのよう。そういえば……鳥居の両脇に佇んでいたはずの阿吽の狛猫はいったいどこにいったのだろう……。
「野々さんどう? なにが見えた?」
『運命万華鏡』と幟の立った露店のまえで、
野々 ののこ
が一生懸命に細い筒を覗いている。そんな彼女を見守るのは高校時代からのののこの友人、
佐藤 英二
だ。もっとも英二はそろそろ『友人』の先に進みたいと思っているそんな時期で、だから、こうしてふたりでお三夜まつりにやってきたのも、気持ちのうえではデートである。
「うーん……」
ののこは片眼を瞑って、もう片方の目を煌びやかな柄の筒に押し当ている。穴を覗いて筒を回せば見える景色が色とりどりに変わるのが万華鏡というものであるが、この運命万華鏡はただ美しい光が見えるだけにとどまらず、覗いていると一瞬だけ運命が見えるという触れ込みであった。
(何が見えてるのかな……もしかしたら、明日の昼食風景とかのたぐいかな)
ののこならそんなこともあるかもしれない。焼肉とか牛丼とか……。
「ぷはっ!」
深海にでも潜っていたかのような息を吐いて、ののこがようやく万華鏡から目を離した。
その目はキラキラと輝いている。
「その顔はもしかして、いい運命が見えた?」
英二が聞くと、ののこは興奮した顔で英二に向かってピースサインを向けてきた。
「うんっ! 宇宙のどこかのねこがいっぱいの惑星が救われたよ!」
「そ、壮大だね……」
「英二くんは? なにが見えたの?」
「えっ、ぼ、僕?」
されて当然の質問だったはずなのに、英二は無性にどぎまぎしてしまう。なぜなら……。
(い、言えないよ……
今度のバレンタインに告白して、めでたく野々さんと恋人同士になれた
自分が見えたなんて……)
恥ずかしすぎてとても口に出すことなんてできない。今は、まだ。
「なっ、内緒! あ、ほら、ネズミ射的あるよ。ほかにも高速渦金魚すくいとか水中花火とか」
「ほんとだっ、行こう行こう! わー、スーパーボールすくいなんてのもある!」
無意識だろうか、ののこはぱっと英二の手を握って歩き出す。
(えっ……野々さん! 手、いいのかな? い、いいんだよね?)
つないだ手を意識しすぎて、英二はなかば引きずられるかのようにスーパーボールすくいの露店のほうへ進んでいった。そこはすでに人だかりができていて……。
「わー! すごい人がいるっ!」
ののこが覗き込んだ先で、ポイを片手にしゃがみこんでいたのは、ひっつめ髪に眼鏡の三十代くらいの女の人だった。
ポイを手にした彼女の名は
河嶋 ちせ
。ふだんは旧市街の祖父母が細々と営む雑貨屋で店番をしてお小遣いを貰いながら暮らしている身だ。しかし祭りの夜は彼女にとって晴れ舞台となる。
彼女の前には流れ流れる色とりどりのスーパーボール。彼女は天の河の星々をポイ一本で掬うかのごとく、ポイをすっと差し入れては、次々とボールを掬いあげてゆく。
「これで100個目ですね……」
おおーっと見物していたねこたちから拍手と歓声があがるが、ちせはこの程度は序の口といった様子で、こきこきと首を回している。
「ねーちゃん、まだ掬うのかい?」
店主の赤っぽい毛並みのねこが苦笑いしながら尋ねると、ちせはきょとんとした顔で、当たり前だ、と口にもせずにじっと店主を見つめかえした。
「あー、いいよいいよ。思う存分掬っておくれよ。オレもあんたがどれだけ掬えるのか興味がでてきた。ボールならいくらでも追加するからね。ただし……持って帰れるのは5つまでだよ?」
「わかっています」
ちせは、すうはあと呼吸を整えると、眼鏡の奥の瞳を細めて無我の境地へ入り込む。
ボールがゆっくりと流れてくる。
ここからが一瞬の勝負だ。
(ポイをなるべく垂直に水面に差し入れ、水に浸かる面積と時間を最小限に……)
次の一秒のあいだに、ちせが何をやってのけたか説明しよう。
意識するのはボールをポイの枠に乗せるときに少しだけ紙に寄りかからせるようにすること。水の流れに対して斜めに、力を逃しつつボールを受け取って……救う!
「101個目!」
ちせの背後で、ののこが大きく拍手していた。すごいね、と英二も感心しきりである。
ちら、と視線をやってはみたが、外野に構っている場合ではない。ポイは刻一刻と弱くなってしまうのだから。今宵の目標は……、
「850個までは掬ったことがあるから……1000個。そう、1000個よ。世の中には3000個掬った人がいるというもの、無理な目標じゃないはず。うん」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
1000人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年09月30日
参加申し込みの期限
2025年10月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年10月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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