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LIQUID -Star Chronicle- 時の波濤編
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【ストーリークエスト『時の波濤』(6)】
「ウッソー……」
ブドーのぽつりもらしたつぶやきに、ソフィアもシフォンも同意せざるを得ない。波濤とともにぬるりと現れる、鋼の甲虫の群れを目撃しては。
「一匹じゃなかったのー!? あんなの全部相手してられないZE!」
「荒れ狂う波濤の中では、時間の流れは必ずしも一方向ではないんだわ。私たちはあれを倒した、けれどその事実も時に押し流されてしまう。あるいは、もしかしたら、あれが出現した瞬間さえも……」
「む、無限ループってコトー!?」
もとより常識ではかれない空間であり、理性をもって理解できない法則に満ちている。サイディア・ワインツの連合軍がこれまでに2つの時球域を消滅させたが、いずれも波濤の中心をなす強大な敵を討ち果たすことが条件であったという。
つまりナイトウォールにおいても、倒すべき相手がいるということだ。それが果たされぬ限り、外界と隔絶されたこの空間からの脱出もかなわないのだ。
「あっ。ブドーさん? それにソフィアとシフォンも……!」
「おーっ、エイジくん!」
合流したのはエイジにノノコ、シャーミィ。アヤカにケイ。多くの冒険をともにし、もはや見慣れた顔ぶれが並ぶと、ソフィアの表情もいくらか明るくなる。
「エイジ、アヤカ。無事だったのね、良かったわ」
エイジ、ノノコ、ケイがさっそく前へ出ると丘陵の向こうをにらみつつ身構える。鋼の甲虫、No.04 クロウラー。ネクタール実験場にうろめくという敵の群れはまだこちらを発見してはいないが、それも時間の問題だろう。
アヤカがそれらを、ケイの背に隠れながら、難しい顔をして見つめる。
「敵が多くて、撒くのに苦労したんですけど……ここもあまり変わらないみたいですね」
「そうね。でもあれを全部倒す必要はないわ」
「いわゆる、ボスをやっつければいいんだよね~?」
口をはさんだシフォンが指を差した。
金属の軋み音が遠く重く反響する。遠景にぼやけて見える、小山ほどの大きさもある影はしかし、悠久の自然が形作る造形とははなはだかけ離れた存在だった。無数の足で移動し、蠕動するように装甲をすべらせなら前進する、まぎれもないマシーンだ。
クロウラーよりもひとまわり大きく、ひとまわり長大で、比較にならないほどの武装が積載されている。それを甲虫たちのボスと呼ぶなら、これほどふさわしい存在もない。
「やばっ、探知されたか!? 来るぞー!」
シャーミィのバフスキルが歌とともに響くも、地を揺らす足音にたちまちかき消されてしまう。クロウラーの群れは、率いる大型個体を中心に陣をなし、猛然とこちらへ突撃してくる。
「あんなのに引き潰されたらぺしゃんこになっちゃうゼイ!」
ブドーのガンナイフから放つエレキショットが先頭の一体を鈍らせると、後続のクロウラーが追突を起こし流れが逸れるも、大勢に影響はなさそうだ。
ひとりひとりでは阻むことかなわないだろう。ならばとアヤカ、ソフィア、シフォンがブドーに続き、それぞれの魔法を全力で叩きこむ。エイジとケイ、ノノコが盾を構え、突撃へ備える……が、その勢いは留まらない。
アヤカは思わずケイのコートの裾をつかんだ。
「け、ケイさん……!」
「アヤカ……くっ」
誰に迎え撃てるというのだろう。どんな冒険者にも、自走し迫ってくる無数の山を弾き返すような真似はできない。轟音と巨影にすべてがのみこまれてゆく。
しかし。
「良き気概だ。冒険者」
彼らの一歩前へ、先んじて立ちはだかる者の姿があった。
褪せた灰髪。右に紅、左に蒼、たがいちがいの瞳。ソフィアが目を見開き、自らの意思によって立つ人形の名を呼んだ。
「あ……アンペリア学長!!」
「剛毅果断にして柔能制剛、相通ずれば鋼をも穿つ」
闇光ほとばしる。人形の手にした一槍は、黒き輝き帯びて甲虫を一刀両断に屠ってみせた。
エイジはあんぐりと口を開けた。
「す。すごい……」
人形姫。そう呼ばれている。サイディア王立魔法アカデミーの学校長をつとめる……と聞いていたが、本当に動く人形であるとは思っていなかった。
それに、彼女のクラスは武器を扱う戦士の到達点のひとつ、デュアルガーディアンであるようだ。
「デュアルガーディアンって、こんなに強くなれるんだ」
「すっごいねえ、エイジくんもいつかあんなふうになるのかな?」
ノノコの期待に満ちた瞳にはあいまいな笑みを返す。無垢な期待に答えたい思いはあるが、どれほどレベルを上げればよいのだろう。
気を取り直し、
「えっと、アンペリアさん? 僕たち、あなたを助けにきたんです。いっしょにここを脱出しなきゃ……」
「助けに? ああ。忘れていた、ここは時の狭間であるのだったか。つい戦闘を楽しんでしまった。ティータイムの機会も逃してしまったな」
言うが早いか、アンペリアの持つ槍がひるがえり、二体のクロウラーを真正面から貫きとおした。ベテラン冒険者たる彼らとくらべても、尋常でない破壊力だ。巨敵の群れを前にちりほども動じない胆力の持ち主でもある。
暗色のコーフィル鉄から削り出したかのような無骨な槍をああも振り回しながら、その表情もまたひとつとて変わらない。なにしろ彼女は、精巧精緻な人形だ。
「アカデミーの老人たちはさぞ狼狽していただろう。もはや早急に片をつけるべきだな。ソティア、リオン、わたしに続け」
背後にそう声をかけるも、返事はない。
「? ソティア……ソリア? シルファ? イリア?」
ソフィアがおずおずと手を上げた。
「あの、もしかして……私はソフィアですが」
「ソフィア、シオン、わたしに続け。道を切り開く」
「あ、わたし? シフォンだよ~」
「ああ。シフォン。そう呼んだ」
ソフィアとシフォンはアカデミーの教諭であり、アンペリアの部下ということになる。ふたりももちろん学長の顔を知っている、しかしながら当の学長はいささか、名を記憶するのが得意ではないらしかった。
槍をひと回し、その穂先はひときわ巨大な甲虫を指す。
「ユディアとシロンとともに、露払いを引き受けよう。ほかの者、冒険者は時球域の主を討て。<No.4D クロウラーOT>。お前たちならわけもない相手だろう」
「あっ、ま、待ってください学長!」
甲虫も人形姫にかかれば有象無象と変わらない。ソフィアの氷刃嵐やシフォンのカードが放つ電荷に足止めをさせる程度で、次々にクロウラーを機能不全に追い込んでゆく。
「さすが学長。いつ見てもすさまじいわね……」
「あんま魔法関係ないけどね~」
そのいっぽう、ブドーにエイジ、アヤカらはクロウラーOT、つまるところのボスだ。巨大甲虫の撃破へ挑む。
群れはアンペリアが切り裂いてゆくが、今のところ終着は見えない。
「よーするに、俺たちがキメなきゃ終わらないってわけね……よっし、気合入れるかー! いくゼイ、うーちゃん! レクサ!」
「ケイさん、前衛をお願いします……でも、無理しちゃいやですよ?」
「僕がケイさんと最前線に立つよ。シャーミィ、援護はよろしくね」
鋼の丘陵を切り崩すがごとく、重厚な金属的不協和音と圧倒的な存在感に押しつぶされんとするも、彼らは膝をつくことなく立ち向かう。騎士の義務感もなく、民のように背を向け逃げるつもりもなく、腕きき冒険者としての矜持と自負、手にした武器の重みや冷たさが彼らを踏みとどまらせ、支えていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
ゲーム
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年08月15日
参加申し込みの期限
2025年08月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年08月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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