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Ap.真実の小箱は嘘の包装紙で包まれるー甘いリボンの結び方ー
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恋人になる、予定。
そう口にすれば夢見がちだと思われそうだけれど、
綾辻 綾花
にとっては限りなく現実的な未来だ。
気持ちを温め続けただけでなく、それとなく
早川 珪
へと伝え続けてきた高校生活も終わりを迎えた今は、なんという関係で繋がっているのだろう。
(告白はしてないけど……)
宣誓書に認めた想いは『預かって』くれている。ペアリングだって予約をしてくれた。
期待をしていないと言えば嘘だけれど、それでも彼から明確に何かを聞けたことも、ない。
ちらりと隣を見れば、魚型のメモにペンを滑らす彼の横顔。どことなく子供っぽく見える姿は、普通にイベントを楽しんでいるように見えて、嬉しいのかちょっぴり悔しいのかはわからなかった。
なので、ぺたり。
「珪さん、気づいてますか? もう結構貼られてますよ」
「え、本当? 意外と皆、貼ってくの上手いんだね」
負けてられないなと笑いつつ、どのタイミングで見たら楽しめるかなと真剣に考える姿が可愛くて。
どうすればもう少し見ていられるかなと、ちょっとだけ意地悪く微笑んでみる。
「……嘘、だったらどうしますか?」
でも、それは長く続かなかった。
ぱちくりと瞬かれた瞳に居たたまれなくなって、綾花はすぐに視線を逸らしてしまう。
決して好きな人に嘘をつきたいわけではないが、今日はそういうイベントだし。……そうでもないと、言えないことだってあるし。
内心で言い訳していることが見えているかのように、珪は小さく吹き出した。
「うーん、嘘でも困らないかな。むしろ助かるかも」
「えっ、どうして助かるんですか?」
素朴な疑問。しかし珪は意地の悪い笑みを浮かべて自分の背中を指すように肩口を叩いた。その手元の魚のメモは裏返されていたので、彼のメッセージはまだ読めない。
「だってさ、『結構貼られてる』のが嘘なら、今あるのは綾辻さんのだけだよね?」
――好きです。
メモに書くのは嘘でも本当でも良いというルールだったから、彼の背中にいの一番に貼った言葉。
「え、あ……! ち、違いますっ」
違わない。嘘じゃない。むしろ、咄嗟の違うという言葉のほうが、嘘。
大慌ての綾花を前に、珪はくすくす笑ったまま会場を歩き出した。
グルメコーナーでは見た目と香りのギャップに混乱して、1分間の嘘トークでは笑いを誘うエピソードに笑顔が零れて。
そうして人混みに紛れるたび、綾花はさりげなく珪の背中を狙って、もう1枚ぺたり。
――スマホで本を読んでます。
これは、嘘。
紙の本が好きな綾花は、まだ電子書籍では読んだことない。もし読むだけでいい本があるのなら、電子書籍で済ませることも出てくるかもしれないが……紙の厚みで変わるページを捲る音、製本されることで物語がそこにあると重さで実感できるところとか、紙の本にしかない魅力があるうちは、どうだろう。
彼の背に並ぶ本音と嘘は、歩く速度に合わせてゆらゆら泳いでいる。
宛名も差出人もないこのメモが、綾花からだと気付かれるだろうか。
「……あれ、綾辻さん?」
思わずじぃっと眺めていた矢先、珪が足を止めた。まだ何も読まれたわけではないのに、妙に心臓が跳ねてしまうのは……彼が少し意地悪そうな笑みを浮かべていたからに違いない。
「ほら。そっちにも増えてるよ」
パタパタと背中を探ってみると、確かにメモがついている。
どんな恥ずかしいメッセージをつけて歩いていたのかと剥がしてみると、そこには暗号のような数字。
――370は返却しました。次は141.62を予約します。
いや、それにしては読みやすい。ペンの走り方だって見覚えのあるものだ。
(……珪さんの字? なら、この数字って)
まさか。
でも、彼が使うなら答えはひとつだし、誤ることだってない。残るは、これが嘘か本当かということ。
3年間図書委員を務め、将来は司書希望な綾花が読めないと高をくくっているわけではないはず。なら、読まれることを想定したメッセージなわけだけど――ぐるぐると考え込む綾花は、ひとつ重大なことに気がついた。
「珪さん、もしかして……気付いてます!?」
さっきまで彼の背中を泳いでいたはずのメモが、ない。
泳ぐのを止めたメモは、珪の手元で熱心な視線を注がれているけれど、これ以上何か言っては自分で書いたと認めているようなものだと、綾花は狼狽えながらも彼の動向を見守る。
「綾辻さんは僕に貼ってくれたの? やっぱりたくさん貼られてたみたいで……どっちかな」
くすくす笑う顔は、何かを確信した顔で。
綾花は目線を外して、懸命に冷静を装うとするが……やはり、駆け引きは難しい。
「わ、私じゃない……です、よ?」
彼のメッセージが嘘か本当か問いただすより先に、自分の真偽を問いただされかねなくて、無意味に髪を耳にかけたり落ち着き無く動いてしまう。
そのあまりにも挙動不審っぷりに免じてか、珪はそれ以上聞かないでいてくれた。
今日の嘘と本音の駆け引きは、まだ答え合わせをしないまま。
けれど――大切な本音を伝えるその日には、彼の答えも聞けることを願って、綾花はメモを胸に抱いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年07月22日
参加申し込みの期限
2025年07月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年07月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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