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【八神家のかわいいやつら】
息子が両手に抱えてえっちらおっちら、よろめきながらに持ってきたものを目にして、
八神 修
はぎょっと目を剥きました。
「これはまた……すごいのが湧いてたな。なんだいそれは」
「ピザまん!」
にか、と得意げ。でーーーっかい、ピザまんでした。子どもの顔がまるごと隠れてしまうくらいのボリュームです。中にはチーズが入っててにょいーんっと伸びるそうです。なんで分かるかといったら、もうすでにひと口ぱくりとかぶりついておりましたもので。
本当なら親として、ひろい食いなんてとんでもない! とオコるべき? けれどここではそんな心配もありません。だってそーいう場所なので。そーいう現象なのでして。
「ぱぱもたべて?」
「ああ、じゃあいただこうかな」
ん! ん! としきりに差し出してくれるもので、修も口を近づけて、ハグッとひと口。濃厚チーズとピザソースが絡み合うのは味覚の嵐で、もちもち生地との相性もバツグン!
「おいしい?」
「ああ、これは美味いな、最高だ。そうだ、ママたちにも食べさせてあげようか」
「うん!」
まばらに伸びた樹々の合間の草っぱらを、やわらかい風に吹かれながら歩きます。山の中腹あたりの坂もゆるやかになった平坦な空間で、ハイキングにはぴったりです。青々とした草の上を歩く息子を見下ろすと、彼は元気いっぱい。エネルギーがありあまってるようでして、足取りはほとんとスキップのよう。
「あっ、ままいたよ!」
「あれは……パンケーキか? 大きいなあ」
「おおきー!」
八神 あおい
と小さな娘が跳ねているのは、たしかにこれまた、でーーーっかいパンケーキです。ふかふかのふわふわで、やわらかくて、いいニオイ。
「あっ、おかえりー修くん」
「おかーり、ぱぱ!」
「ただいま。すごいな、大物だ」
「うん、この子が見つけたの。ねー?」
「ねー!」
あおいによく似た娘は笑い方までそっくりにぱあっと明るく、パンケーキのはじっこのちょっとサックリした部分をちぎると、修と息子へ差し出しにっこり。サク、サクリとかじりつくと、笑顔の相乗効果が広がりました。
「ねえ修くん、向こうにいくつか、無限湧きドコロがあるみたいだよ」
子どもたちの頭をわしゃしゃしながら、あおいがわくわくした様子で言いました。
「いいね。なにが湧いてるんだい」
「ええとね、カニピラフとか、肉じゃがとか、クリームシチューとか。近くにあんぱんがなる木もあったかな」
「エエーッ。たびたーい!」
「たびたいー!」
子どもたちが舌ったらずに主張するもので、修とあおいは顔を見合わせ、くすり。
湧きどころとはその名のとおり、美味しいグルメが無限に湧き出す魅惑のスポット。いくら食べても無くならないし、おなかいっぱい、満足するまで食べられて家計にも大助かりなのです。
「よし、行ってみようか。ただこのあたりには討伐対象の怖いやつも出るから、慎重にね」
「「は~いっ」」
ふたりの子どもたちのお返事は、いつだって元気満タンなのでした。
ぷるぷるな巨・オレンジゼリーをつまみぐいして、ラムネの川で水分補給。ふわふわわたあめに子どもたちは大喜び。
樹々の並びが濃くなってきたあたりに、地面へスポッとはまった炊飯器のフタが見えました。
「あった! どれどれ」
ぱかっと開けば立ち昇る湯気、鼻腔をくすぐるカニのかおり。う~ん、たまりません。向こうには肉じゃがが無限にわくお鍋と、クリームシチューの泉もありました。
「いたれりつくせりだな。それじゃ、さっそくいただいて……」
「修くん、あれ!!」
あおいのぴりりとした声に、修が振り向きますと……おおきな、虫? 動物? なにこれ???
「ギッギッギッギ」
「あれって、討伐対象……ってコト!?」
「いかん、ふたりとも下がっていろ!」
怯える子どもたちを背にかばい、奇妙な怪物へと対峙する修、あおい。このあたりには時おり、こういう怖いのが現れるのです。
「ギッギギギ。ギイー」
もちろん、子どもたちを連れてのハイキングですから、夫婦の備えだって万全です。しゅばっ! ふたりが取り出し構えたのは、『さすまた』。パステルカラーの青が修、ピンクがあおいです。
「子どもたちには指一本触れさせない! もちろん、俺の愛する妻にもね」
「やだもう、修くんったら♪」
「ギギギー!」
のろけがカンにさわったのでしょうか、なにやら怒ったかのように触手を振りまわしながら突撃してくる怖いやつ。
「ヤ、ヤダーッ」
「ぱぱ、まま、やっつけてー!」
子どもたちの悲鳴を背に受けて、ふたりはパワー全開! さすまたを振りかざし、思いきり突き出しました。
「ヤーーーッ」
「なんとかなれー!!」
どっかーーーん!!
なんてピンチも家族のキズナで乗り越えたら、お食事タイムです。怖いやつを追い払ってしまってホッとした子どもたちの、はしゃぎようときたら。
「キャア~ハハハ♪」
「ヤハー!」
「あはは、落ちついて食べるんだよー?」
口元にべったりついたシチューや鼻先のピラフを拭ってやる母・あおいの献身的な姿など眺めている時にこそ、修はそこに家族を実感します。幸福が心へ満ち満ちるのです。
ふたりで歩き始めたころも、もちろんめいっぱいに幸せでしたけれど、
それよりももっともっと、幸せなことがあっただなんて。
「……また来ような。みんなで」
「うん♪」
きゃっきゃと賑やかにグルメを堪能する子どもたちを見守りながら、ふたりの影はそっと寄り添い、ひとつになりました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年06月13日
参加申し込みの期限
2025年06月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年06月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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