this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム /
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
フラグメントはランダムに・SUN
<< もどる
1
2
3
4
5
…
9
つぎへ >>
【かえでのだいぼうけん!】
かけるくんの笑ったお顔はころころしていて、あめだまみたいです。ぺろっとなめたくなります。
「おれはおかあさんとねえちゃんといっしょに来たんだー。かえではだれときたの?」
「ママと、おじーちゃんとおばーちゃん」
「そっかー。はやくあえたらいいなー」
「かけるくんもねー」
「おー。でもおかあさん、すっげーおこりそう……」
かけるくんがうう~ってヘンな顔をして、かえではおかしくって笑いました。かけるくんも笑ったら、かえでももっと楽しくなりました。
ママ、どこに行っちゃったんだろう。ママにあいたいな。さみしいな。でも、
「ほら、いこ! かえでのママ、さがさないと」
「うん……かけるくんのおかあさんも」
「おー!」
かけるくんと手をつないで歩いてたら、さみしい気もちがちょっぴり、なくなりました。こわい気もちもなくなりました。
でも、かけるくんの手はすこうし、ふるえてる気がしました。かけるくんも、こわかったのかな。かえでと手をつないでたら、こわい気もちがなくなるかな。
「かけるくん、どっちにいく?」
「う~ん。あっちからきたような……う~ん、こっちだっけ……」
「じゃあ、あっち! あっち、いってみよ!」
「お、おー!」
かえでがかけるくんのこわい気もちを、なくしてあげられたらいいな。あめだまみたいなころっとした笑った顔、もっと見ていたいな。
お空は明るくって、でも森はすこしくらくて、こわいです。聞いたことない音がするし、どうぶつの声がする。クマさんじゃ、ないよね? クマさんはこわいから気をつけてっておじーちゃん、なんかいも言ってたから……。
「うちさー、おとうさんいなくってさ。おれが生まれるまえに、出てっちゃったんだって」
かけるくんがぽろって言って、かえではびっくりしました。
「だからかな、おかあさん、すっげーつよいんだ。おこるとすっげーこわいの。げんこつ、すっげーいたいんだぜ」
「そうなんだ……かえでもパパ、いないよ」
「そーなの!?」
かけるくんはぱあって、きらきらした目で、
「じゃあさ、おれたちさ。いっしょだね」
「うんっ」
すこしだけ足がいたかったけど、かけるくんの手をぎゅうってしたら、なんだかいたくなくなりました。かえではなんだか、ぽかぽかしました。
ママとおじーちゃんとおばーちゃんに、キャンプ、つれてきてもらったけど……ほんとはちょっと、やだなって思ってた。ほんとはきょうは、さやかちゃんたちと遊びたかったのに。フニャッチ2でニャリオカート、やらせてくれるって言ってたのに。
でも、ぷーってしてたら、おとなりのテントに、かけるくんがいて。かけるくんがかえでを見て、にかっ、って笑ったら、なんだかかえではどきどきしました。
ひまなの? おれ、かける! なんていうの? かえで? じゃーかえで、いっしょにたんけんしようぜ! って……ちょっとごーいんだけど、楽しいな。うれしいな、って思いました。
「かえでのママは、やさしい? げんこつは?」
「げんこつ、しないよ。ママはすっごくやさしくって、すっごくカッコイイんだ! かえったら、かけるくんにも見せてあげるね。ママのダンス、すっごいんだよ」
「へー! みたい、みたい!」
手をつないで、いっしょに川をわたりました。石のうえをぴょん、ぴょんって。
たおれた木の下のせまーい穴を、ぎゅーってからだを小っちゃくしてくぐりました。
どこかでおっきな音が聞こえて、かけるくんといっしょにかくれました。かけるくんが、がばっ! ってかえでをだっこして、あったかかったです。
かけるくんはなんだか、すごいな、って思います。ママにかってもらったふくがよごれちゃって、かえでは泣きそうになっちゃったけど、かけるくんがぽんぽんってして、よごれをとってくれて、
「ほら、きれーになった」
かけるくんが笑うと、かえではなんだか……どきどきします。
「あっほら、かえで!」
「えっ、なに? なになに?」
にかっ、って笑うところんとして、やっぱりおいしそうだなって、思います。
「キャンプじょー、見つけた!」
「本当に、本当にうちの子がすみません……!」
「いえ。こちらこそ……それにこうしてふたりとも、無事に戻ってきましたから」
安堵よりも思わず、申し訳ない気持ちが勝ってしまう。自分よりひと回りは年上だろう母親の繰り出すヘッドバンギングのごとき謝罪に、
梓 智依子
はすっかり恐縮してしまった。
「駈、あんたが楓ちゃん連れ出したんでしょ!? ケガも無かったから良かったものの……ほらっ、ちゃんと謝りなさい!」
「あ、あの。もうそのくらいで……」
たまたまキャンプ場で隣にテントを立てたというだけで、さしたる繋がりともならないだろうと思っていた。
けれど、珍しくしおらしくした楓の様子に、梓はなにやら、ピンときた。ふわり、ほほ笑んで、
「楓、駈くんとお友だちになれて良かったわね? 帰るまで、たくさん遊んでもらったらいいわ。でもあまり遠くに行っちゃダメよ」
「うん! かけるくん、あっちいってみよ~」
「ちょっと駈、ちゃんと楓ちゃんをエスコートするのよ!」
「おーっ」
少年の母親も、智依子や祖父母の穏やかな態度にいくらか、心落ち着かせてくれたようだ。
と同時に、楓の母のいかにも若すぎることには、どこか察するものもあったらしい。
「……母親は大変よね。あたしもシングルだもんで、さ」
「そうなんですか。じゃあ、私の先輩ですね」
「あはは、そんなに大したもんじゃないけどね! ただ……」
陽光に目を細む彼女もまた、実直な善人であり、きっと目まぐるしく泥沼の苦労を重ねた末にこの場へ立っているのだろう。まさしく智依子にとって、まぶしくも頼もしい先達だ。
「あの……お話、聞かせてもらえませんか。夕食も良かったら、うちといっしょに。楓もそうしたいでしょうから」
「うん、こっちからお願いしよっかなって思ってたとこ! 駈もさ、あんなに張りきっちゃってさ。あれでけっこう、男の子なんだねえ」
強い日差しと草いきれの中、へたくそなダンスを踊る子どもたち。額にきらめく汗の雫を、智依子はこの世でもっとも美しいもののひとつだと思った。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
9
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
フラグメントはランダムに・SUN
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年06月13日
参加申し込みの期限
2025年06月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年06月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!