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きみと春のはじまりを
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別に、卑屈な方ではない……と、思うのだけれど。
ただどうしても、
椎井 莉鳥
には後輩である
中倉 琉歌
の言動が、よく理解できなかった。
寝子島ロープウェイの登山道入り口駅で待ち合わせたはいいものの、本当にここへ来るのは自分で良かったのか、という疑念は尽きない。
「先輩! 今日は来てくれてありがとうございますっ! もう私、すっごく楽しみで」
コンビニで話題のお菓子を買ってきたとか、時間帯別の九夜山絶景ポイントも調べてあるから見に行こうだとか。明るく笑う琉歌の振る舞いをみれば、わざわざ卒業した先輩を誘わずとも、一緒に遊びに来る友達くらい、たくさんいたっておかしくないだろう。
それでも琉歌に選ばれたのは、莉鳥だった。
同じ陸上部の所属ではあったが、特別目をかけたつもりもなければ、担当種目も違う。もとより口数が少ない莉鳥は周囲に語弊を招きやすいし、そこへ来て神経質で気が強いのもあって、取っつき悪そうに見られがち。
(……どう考えても、私を誘ってくれた理由がわからないわ)
いや、本当は『わからないフリ』をしているのだろう。行き着く先が都合の悪い答えだから見ないようにしている――何年経っても変えられない悪癖に自嘲して、莉鳥はロープウェイに乗り込んだ。
「晴れて良かったですよね。でも、日差しには気をつけてくださいね? こないだ部活でも……」
適当な相づちばかりを返す莉鳥を気にする様子もなく、琉歌はあれこれと話題を振っては1人弾ませている。
そのどれもが他愛ない話ばかりで、部活のこと、通学路での出来事、最近見たSNSでの気になる記事と、強引に返答を求めるような質問は一切なかった。だから先日の、
誕生日
のことを気にしているのも、自分1人ではないかと思うほどだ。
彼女が誘ってくれた、唯一の心当たりがあるとすれば……その誕生日に起因するとしか考えられない。
あのとき、琉歌は何でもないことのように軽く、本当に挨拶代わりと言うノリで口づけた。
悪戯っぽい笑みと「お誕生日おめでとうございます」という言葉から、さして重苦しい意味を持つことは思ってないが、真意のほどはわからない。それでももし他意があるのなら、琉歌ほど行動力のある子は想いのひとつくらい口にしているはずだ。
(なんで、こんな私を?)
別に、彼女と不仲というわけでもないが、好感を持っているでもない。
正直に言えば、琉歌の人との距離感が若干バグっているところに翻弄されがちで……少し、苦手だった。
大会で優勝したときに抱き合うとか、お揃いのチャームをつけて親友アピールをするのとは、また違った独特の距離感。あまり自分の周囲には居なかった『変わった性格の子』なんて片付け方じゃ済まされない、掴みどころのない子だ。
今はただはしゃいでいるようにも見えるけど、それでも莉鳥の心の中は穏やかで居られない。山中など人目の少ないところに呼び出されるなど、何をする気なのかと目的が気になってしまう。
「でも本当に……先輩が来てくれて良かったです」
ふと、窓の外を見ていた琉歌が真面目な顔で呟いた。まるでこちらの訝しむ気持ちが伝わったのかと思うタイミングに息を詰めると、ロープウェイは砂掛谷駅に到着してしまったので、莉鳥は何もフォロー出来ないまま。
しかし琉歌は、何事もなかったかのように再び明るく騒ぎ出す。
「だって先輩、もうすぐ入学式ですよね? 忙しい時期かなって思ったんですけど、お祝いも兼ねてというか」
やるせなさと同時に、少しホッとした気持ちが浮かんでくるのは、なぜだろう。
(やっぱりこの子にとって、私はただの先輩で……この間のキスも単なる悪戯よね)
少なくとも、今の莉鳥にはそう思うしかない。でなければ、立ち尽くすばかりだったあの日から変わらず、動けなくなってしまいそうだから。
「大学に行っても、ぜひ遊んでくださいね。私も、積極的に誘いますから!」
こうして懐かれてしまった理由はわからないし、琉歌のことは苦手なままだけれど。それでも、こうして対峙すると決めて誘いに乗ったのは、自分の意思だ。
だから少し距離を保ったまま、莉鳥は躊躇いがちに口を開く。
「いいの、こんな私で……こんな私でいいのなら、改めてよろしくお願いするわね」
彼女ほどの愛嬌なんてない。言葉が足りぬところもあるだろう。
それでも、誘ってくれたことに感謝して、先輩として慕ってくれる後輩を無下にするような冷たい人間ではない。
「こんなって……私はむしろ、椎井先輩だからいいんです! ……って今の、告白みたいでしたか?」
照れくさそうにきゃあきゃあ笑って、クリアドームまでの道のりを先導してくれる。きっと本質は、少しストレートに喋りすぎる、感情表現豊かな女の子。
(……私とは、違いすぎるわね)
眩しく思っているのかは、わからないけれど。
それでも彼女は、自分の何かを変えてくれるような予感もした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年05月22日
参加申し込みの期限
2025年05月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年05月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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