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桜の余韻。もう一度だけ、ありがとうを。
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腕を引かれるままバックヤードに連れてこられた柚乃は、どこか他人事のように自分を傍観していた。
振り払おうと思えばできたはずなのに、なぜしなかったの?
もっと声を荒げて拒絶できたはずなのに、どうして大人しく従っているの?
まるで初めて読む物語の主人公に共感できず、疑問ばかりをぶつけてしまうのと似ている。
(わからない……)
自分のことも、こんな自分に世話を焼く愛も理解などできない。したくない。
もし何らかの答えを出してしまったら、認めてしまったら――今の自分が壊れてしまう予感がした。
軽く教室ひとつ分くらいの広さはありそうな休憩室のひとつに、腰を下ろす。それを見届けるやいなや、愛は小さくため息をつくから、ただでさえ重たかった空気がずしりと暗く冷たくなってのしかかるのがわかった。
「……失礼します」
「…………っ!」
顔を上げたときには、もう背を向けられていた。
彼女にとって、思うところのある自分を先輩として気遣いここへ連れてきてくれたのに、個人的に嫌っているからと無言で送り出すわけにはいかない。
(だって、私は)
先輩だから。寝子高生としても、そのバスケ部の一員としても、模範ある姿を見せるべきだ。
けれど、愛を引き留める言葉は何も出てこなかった。閉まりゆく扉を見つめて、呆然としている自分がいる。
(……どうして?)
心配をしたなら、どうして置いていくの。置いていかれたことを……こんなに、ショックを受けているの。
取り残された。その事実に時間の流れまで分からなくなって、考えれば考えるほど、どうしたらいいのか分からなくなる。
――数分後、愛は何かを手に戻ってきた。それが何かを確認するよりも、再び独りになるのが怖かった。
けれど、自分が何を言いたいのかはわからない。ぎゅっと膝の上で拳を握っても、息を詰まらせて考えても、どんな言葉をかけていいのかがわからずに、ただ沈黙の時間は過ぎていく。
「……それじゃあ、私は仕事に戻ります」
彼女の判断は当然だ。怪我をしたでもないのだから、ずっと付き添っている必要もない。癪に障るけどお礼を言って送り出すのが、先輩としても大切な振る舞いだろう。なのに。
「ここにいて」
思わず口から出たのは、そんな言葉だったから、愛の瞳が驚きに見開かれる。
何でこんなことを言ったのかはわからない。だけど、それくらい柚乃にとっても素直な言葉だった。
卒業式が始まる前から、すでに大学生活に片足を突っ込んでいた碧南にとって、こうして「卒業したんだ」と実感できる会はありがたかった。
「高野先生、ありがとうございました。大学でも頑張ります!」
女バスの顧問だった
高野 有紀
といくらか言葉を交わすことができ、改めて「終わったんだ」と思う。
引退しても卒業ギリギリまで部活に顔を出していたのも懐かしけれど、やっぱりここまで続けられたのは、顧問としてサポートしてくれた彼女の力もあってこそ。
軽く会釈して別れた有紀の背に、少しだけ名残惜しさを感じながら、忙しくも充実した部活時間を思い出す。
後輩の面倒も、もう見に来なくてもいい。……いや、そもそも自分にそんな余裕、これからはない。
すでに大学の課題もあれば、部活だって始まっている。そのせいで、洋二とは、たまに遠距離恋愛かってくらい、時間が合わないこともあるのだ。
(今日が最後になるなら……)
せっかく手伝いに来ている後輩もいるのだし、一言くらい挨拶しておこうか。
でも、そんな時に限って姿が見えず、探しては逆に気を遣わせるかと思って行き先に迷う。
あと世話になった先生といえば――そう考える間に、
浅井 幸太
の姿が目にとまった。
「浅井先生!」
「お、羽生じゃないか。卒業おめでとう」
少し低めの身長に、見慣れた幼い顔立ち。それでも幸太の眩しい笑みは、力強い温かさがあった。
「ありがとうございます。1、2年の頃は本当にお世話になりました」
何気ない会話で胸が温かくなるのは、きっと幸太が真っ直ぐで、少し熱血に見守ってくれたからだろう。会話の端々に満ちるエネルギーが、これからも背中を押してくれる気がする。
つい2年分の思い出を語りそうになったが、ある程度のところで洋二が咳払いを挟んだ。
「……碧南さん。浅井先生と話したいのは、君1人じゃないんだよ?」
一瞬、芸術科の彼も体育科の幸太と深い縁があったのかと思ったが、そうではなさそうで。はて、と考えるように幸太と洋二を見比べるしかない。
そんな様子に、幸太は苦笑しながら2人の肩を叩く。
「まあ、何だ。俺はしばらく寝子高にいるから……また、鷹取と顔を出しに来い」
「あ、はいっ! 浅井先生、ありがとうございました」
満面の笑みで別れの挨拶をする碧南は気づかない。
ただ幸太だけが知っている。彼女の隣で、洋二が、再び小さな不満で口元を歪めていたということを。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
9人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年05月16日
参加申し込みの期限
2025年05月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年05月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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