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[TOS] 戦蘭の世紀
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廃墟となった街にも、かつては住民が暮らし、生活があった。
在りし日を忍ばせる建築物のひとつが、街外れにひっそりとたたずむ教会だ。すでに入口は封鎖され、窓という窓には目隠しの板が打ち付けられていたが、それはたしかに教会だった。奇跡的に破壊を免れた尖塔が、天をめざす矢のように高くまっすぐにそびえ立っている。
影が動く。教会の壁を這うように。
ひとりの少女がよじ登っている。梓 楓。蜥蜴のごときしなやかさで壁や尖塔の突起をさぐり当て、音もなく頂上へと昇り詰めていく。
十字架に手をかけ、梓 楓は頂上に到達した。身をかがめ、街を眺め、戦況を睥睨(へいげい)する。
今日に限って――。
梓の脳裏を、八年前の記憶がよぎった。
今日に限って、ママが死んだ地を思い出す。
あの場所も廃墟の街だった。シザクラによって消された街は数多く、楓もいくつか目にしてきたというのに、この街は不思議なほど彼の地を彷彿とさせた。まったく別の土地ながら、建物の雰囲気や色合いが似ているのだ。ミオがここを集合場所に選んだのは偶然にすぎないだろうが、楓の心に重い波紋を投げかけていた。
想いを振り払い、楓は意識を集中した。
……あの建物にガーナックどもが集まっている。
楓はミオを信用していない。いくら人間のふりをしたところで、一皮剥けばイプシロンの同類だとみなしている。シザクラの手による兵器、殺すための道具だ。レジスタンスに味方しようと、最後の段階ではどうなるか知れたものではない。
だが、ミオの考えは読み取れた。おそらくガーナックを集め、まとめて爆破する計画だろう。
唇を噛み、楓は内心の葛藤を抑える。信用はしない。だが、目的は一致する。ガーナックを一掃するなら協力するしかない。
仕方ない。乗ってやる。
楓は屋根から滑るように降りた。ただの一音も立てない。
そこから偵察に出る。ガーナックがどの地点まで進出したかを把握しなければならない。
途中、クソみたいな量産型の二、三体、ただちに破壊してやりたい衝動に駆られた。それでも楓は冷静さを失わない。感情を押し殺し、敵の動きを観察する。
廃墟の路地をガーナックがゆく。量産型にしても相当な数だ。十体、二十体……さらに増えている。無表情な顔、首筋で脈打つ青い光。レジスタンス残党を一掃すべく、シザクラは相当な数を出したのだろう。楓は瓦礫の影に身を隠し、ガーナックのルートを予測した。
東からの進行が濃厚だ。予測ポイントを押さえつつ、あえて物音を立てる、目の前を横切るなどして誘導をはじめる。素早い足取りで罠を仕掛け、ルートから外れた個体を牽制すらした。まともに目撃されたりはしない。ガーナックが気づくより速く、楓は次の影へと消えている。
影のひとつから声がした。
「楓ちゃん! 生きてたのですか!」
ターヤ・トイヴァネンだ。ターヤの笑顔は、廃墟の中で一瞬の光に見えた。隣には佐藤英二もいた。どうやらふたりとも戦闘を経てきたようだ。
「無事だったんだね」
英二も嬉しげだが、魔法(ノクスラ)の残滓がまだ、体にうっすらとまとわりついているのが見えた。
「……そうね」
楓は、特に感慨も見せずに応じた。
黒いナノスーツ、腰に銃、そして背には大ぶりのブレード。十四歳の少女が背負うには重すぎるものが、彼女の立ち姿からもにじみ出ているような気がした。
やはり梓さんは、これまで通り冷静だ。
英二は思う。
静かなたたずまいだが目に力がある。怒り、もっといえば憎悪だ。瞳に宿る冷たい炎は、誰かを守るためではなく、壊すためだけに燃えているのだろうか。だが、その復讐心が仲間を守る力にもなっていることを英二は知っていた。
「英二くん、楓ちゃんが生きてて嬉しいのです!」
ターヤが無邪気に笑うが、楓は反応を示さない。楓の心はすでにその先に向かっている。
「合流地点へ急ぐ」
言い捨てるや否や、楓は闇に溶けるように姿を消した。先行するつもりなのだろう。廃墟の夜に消え去る。
「目的地までもうすぐだ」英二が言った。「ターヤ、僕らも行こう」
「了解なのです!」
廃墟の道を進むなか突然、ガーナックの一体が瓦礫を乗り越え飛び出してきた。しかし英二は慌てない。即応して両手で印を組んだ。
「強化障壁(ヴェルミス・インヴィクタ)ッ」
うっすらと英二を包んでいた緑色の輝きが瞬時にして強まり、前方に拡がってガーナックの突進を防ぐ。障壁は鈍い音を発したが衝撃に耐え、空気を重く振動させた。軌を一にしてターヤが「英二くん、ナイス!」と叫び熱エネルギーを解き放った。オレンジの炎が生き物のようにうねりガーナックを飲み込む。装甲が溶け落ち、火花が闇夜に散る。ガーナックは断末魔のきしみを上げ、倒れ伏した。
英二は額の汗を拭い、息を整えながら告げた。
「まだ来る……気を抜かないで」
楓は足を止め、無言でふたりの連携を見届けた。英二とターヤを一瞥し、すぐに前を向く。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
ゲーム
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年05月12日
参加申し込みの期限
2025年05月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年05月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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