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[TOS] 戦蘭の世紀
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●The War Orchid Chronicles
山岳の廃墟都市に、月光が冷たく降り注いでいた。
倒壊したビルの残骸が、鋭い影となって地面に伸び、風に舞う枯れ草がカサカサと音を立てる。
大黒 ミオ
は、目を閉じ、深い呼吸を繰り返していた。黒いプリーツスカートとシャツ、ストッキングもブーツも黒、さらに、長い黒髪。黒豹のようなたたずまい。手に武器を持たないが、彼女には必要ない。かつて
ガーナックΟ(オミクロン)
と呼ばれた彼女は、全身に武器を仕込まれた歩く凶器なのだから。
ミオから服従回路を外してくれたリーダーはもういない。戦いのなかで命を散らしてしまった。その後代替わりしたメンバーもつぎつぎと後を追う格好となり、現在ではミオが中核メンバーに名を連ねている。実質的なリーダーといってもいいだろう。当然、シザクラの手先だった彼女の資質を疑う声もあったが、レジスタンスそのものが全滅寸前の現在、そのような議論をしている余裕はなかった。
遠くに、金属同士が衝突するような音が聞こえた。
しかしミオは目を開けない。微動だにしない。集結地点にすらたどり着けないようであれば、そもそも作戦参加の資格はないだろう。
「……まったく」
商品が何もない棚を脇によけて、ふたつの姿がミオの前に立った。
「ミオ、とっくに勘づかれてる。街中、ガーナックがうじゃうじゃいるぞ」
七枷陣はうんざりしたように言った。ナノスーツの襟をはたく。多少の汚れであれば、この程度で落ちるのがこの服のいいところだ。
「当然だ。情報は広く、無作為に流した」
ようやくミオは陣を見た。冷徹そのものの瞳に、陣はいくらかたじろぐも語調は変えない。
「ヘタすりゃ一網打尽だ。リスク考えなかったのか」
「一網打尽か。それは相手にも当てはまるな」
「ちょっ」
マジか、と陣は周囲を見回す。ミオの真意を察したのだ。
「真下だ」
ひええと思ったが陣は表情に出さない。ポーカーフェイスは、潜入任務で身についた特技だ。
「陣、どういう意味……?」
恐る恐るラムがたずねた。夜空に星を求めるような視線だ。
「ああ、うん、つまり僕らはな、いま大量の爆弾の上に乗ってるってわけ。このスーパーマーケットに、ガーナックをおびき寄せて一気にぶっ飛ばそうってこと」
「メテオボム、全部で半トン近い」ミオが静かに補足する。
「陣、それって」
「巻き込まれたら秒で塵(チリ)やね。逃げ遅れないようにせんと」
「進入路、ミスったかなあ……」
リオがつぶやいた。廃墟都市の路地裏、冷たく湿った物陰に、サツキと二人で身を潜める。
行く手には、量産型ガーナックの部隊が進軍していた。灰色の装甲が鈍く輝き、機械的な足音が不気味に地響きを立てる。通常の量産型より物騒だ。ガーナック立ちは肉厚な鋼のアーマーを装備していたから。
「予想を超える数だね」
サツキが小さく声を漏らした。でも、と毅然としてつづける。
「引き返すとか、迂回路を探している時間はないと思う。行くしかない」
ガーナック集団の進行先が見える。すでに電気の通うことのない大きな看板、数十年前には全世界チェーンだったというスーパーマーケットのシンボルだ。集合地点と指定された場所だ。情報が正しければ、ミオはあの場所で待っていることだろう。
もう見えているのに、とリオはうなった。
「あそこまで行くのが最大の難関か」
量産型との戦闘は避けたい。数が多すぎる。だが、完全に回避するのは難しそうだ。
リオがサツキに目配せする。
「隠れて進もう。戦闘になったら、囮とアタッカーで役割分担する」
「わかった。状況見て、臨機応変にスイッチするんだよね?」
サツキがうなずき、小型のブラスターを手に握る。彼女のナノスーツはリオとお揃い、黒にスカイブルーのラインが入っている。
二人は息を殺し、瓦礫の影を縫うように進んだ。ガーナックの視界を避け、物音を立てないよう慎重に。
だが運悪く、足元のガラス片がカチリと鳴った。
ガーナックの一体が振り返る。虚ろな目をもつ首が、闇の中で不気味にきしんだ。
「リオ!」
「アタック頼んだよ!」
電光石火! リオが飛び出した。まるで月下の戦女神、蒼いラインが軌跡を描く。ガーナックが反応し数体が突進する。
同時にサツキが物陰から飛び出し、つづけざまにガーナックの頭部を狙って撃った。一発が命中し火花が散る。もう一発は外れるが、それが彼女の計算だ。
「ナイス、サツキ! もう一体来るよ!」
リオが叫びながら、大きな挙動でガーナックを引きつける。命がけだが怖くはない。ガーナックがブラスターを連射するがすべて追いつけなかった。数体の眼前で突然、目に見えぬほど細い鋼鉄の糸が膝の高さでぴいんと張った。丈夫なワイヤーだ。もつれあうようにして灰色の人形数体が転倒した。
「役割交代、行くよっ!」
ワイヤーを捨てたサツキが身をひるがえし、狭い路地へと逃げこんだ。ガーナックたちはぎこちなく立つと、今度はサツキを追うべく地響きを立てる。
閃光。ガーナックの装甲の隙間に、リオが超硬度鋼製ナイフ突き立てたのだ。熱い火柱が立ちガーナックが倒れる。
「ここまでおいで!」
リオは不敵に笑み、サツキとは反対方向に疾走した。
虚を突き、虚に誘う。リオを追うガーナックはサツキに屠られ、サツキを追うガーナックはリオに破壊される。華麗で力強い連携だ。まるで二輪の花が戦場で競い咲くかのよう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
ゲーム
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年05月12日
参加申し込みの期限
2025年05月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年05月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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