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LIQUID -Star Chronicle- 風花の英雄譚
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【サイドクエスト:『風渡り』(2)】
山岳地帯に棲む鳥竜の羽をあしらった、なんとも派手やかで鮮やかな衣装をまとう、遊牧民の若い娘だった。この地に古くから伝わる、ねじ曲がって不思議な形をした弦楽器をなめらかに爪弾き、歌い始める頃には季節の香りをはらむ風が吹きはじめ、輝石のごとき美声を砂海の向こうへと運んだ。
キャンプファイヤーの炎が踊る。心地よく身を揺するよう、七色がきらめいた。そして誰ともなく立ち上がり、手をたたき、ともに歌い、ステップを踏み始める。火を入れられたグリルの上では、肉も野菜も焼き上がる頃だ。これぞ宴だ。
「うむ、いい火加減だ。さて、私は次の準備に取りかかるとしようかな」
タビガラスが手をひるがえすなり、ヒヨコドローンたちがふたたびせわしなく動きはじめ、メカチキンコマンドーも物資の輸送に大忙し。とんてんかんてん、新たな仕掛けが組み上がってゆくさまを、タビガラスはうむと満足げにうなずきながら見つめた。
七色の炎の周りには幾人もの人々が集い、形も決まりもない踊りを思い思いに踊っていた。遊牧民も、近隣の町村からやってきた客たちも、冒険者らも、その別なく腕を振り腰をくねらせ、足を蹴り上げた。
「踊りましょう! アオイ!」
「わ、ちょ、ちょっと待って! 引っ張らないで、シャローテ!」
シャローテがアオイの手を取り、駆け出す。満面の笑み。赤みを帯びて、いささかほろ酔いだ。
「いってらっしゃ~い。あたしはここでもう少し飲んでるから♪」
すっかりでき上がっているマーナの隣では、ウーピーがこくりと首を傾げている。
「ウーピーは? いっしょに踊ってみたら?」
「司令官のご命令があれば。しかし、オドリ、とはなんでしょうか? 情報の入力を」
「あー。じゃ、待ってようか、馬乳酒でも飲んでさ」
芸事を披露し盛り上げるのも祭りの作法だ。アオイも賑やかなのは嫌いではないし、どこかうずうずとして身体を動かしたい気分でもあった。それにシャローテとは
いつぞやのクエスト
でもリズムを合わせ踊ったことがあったから、難しく考えることもなくふたりのステップはシンクロし、心のおもむくままに腰をひねり跳ね回った。
「よーし、思いっきりいくよ、シャローテ! 私についてこれる!?」
「のぞむところですわあ!」
客たちは馬乳酒の特異な味わいをここぞとばかり楽しみ、肉を食い、喝采を上げて祭りを大いに楽しんだ。
そんなふうにして夜は更け、夜半を過ぎた頃だったろうか。
「あっ、見て!」
マーナが指差したほう、星空の真っ只中へと光が瞬き、次いで小気味よい爆音が小刻みに響く。夜空を彩ったのは、無数の花火だ。
「チキン君、魔力大砲順次装填。私の合図で発射してくれ。よし……今だ、1番から4番まで一斉に発射」
いつの間にこんな大規模な仕掛けを組み上げたものやら。8基の魔力大砲に、がちゃがちゃと稼働する魔力砲弾の全自動工房まで。ロボットフォートレスの真髄を、戦闘用武具の生産や価値ある品物の量産などでなく、祝祭を盛り上げるために活用するあたりは実にタビガラスらしいと言えるだろう。
「希水の花パウダーの生産量はどうだね? うん、十分だな。私の指定した配合で、砲弾に込めてくれたまえ」
リキッド大陸の春の恵みを惜しげもなく費やし、持続時間を増した魔法花火は、緻密に計算されたタイミングや配列により、夜空にまるで生きたドラゴンや舞い飛ぶ飛行船の威容を表現した。
タビガラスの演出は、それに留まらない。自動演奏オルガンを設置し歌や演奏をアシストし、ヒヨコドローンの群れが音と光に合わせて縦横に飛翔する光景は、空をステージかスクリーンに見立てた天体ショーのようだ。
「花火はまだまだある。自動発射装置も組み上げた。ボタンひとつで、さまざまな図柄を夜空に打ち上げることができるよ。どうかね、花火を打ち上げてみたい者はいるかな。飛び入り参加も歓迎だ」
「おお、面白そうだ。やらせてくれー!」
「わたしもやってみたーい」
「ぼくも、ぼくも!」
言うなり、興味津々な客たちがどっと押し寄せ、次々にボタンを押した。そのたび鳥は舞い、船が行き交い、子どもたちの笑顔は弾け、幾度となく夜は明滅した。
「うむ。上出来、上出来」
タビガラスはうなずき、チキンコマンドー君が気を利かせて? 持ってきてくれた焼肉をはふはふ、頬ばった。
熱狂の中で宴は深まり、やがて風は明け方近くに強く吹いた。
遊牧民と彼らの家畜たちが乗り込んだいくつもの飛行船がモンスーンをつかまえ、ふわりと浮かび上がる。揺らぐこともなく安定して乗り上げると、オールの先に取り付けられた翼をかいて、宙を走り始める。
おお、と感嘆の声が上がった。タビガラスの花火が打ち上げた、希水の花の粉煙がゆえにだろうか。白む空へ旅立つ船たちは、長く真っすぐに伸びる、七色の尾を引いた。
風に乗って、歌が聞こえる。弦楽器の響きも。鼓を打つリズムも。少しずつ遠ざかってゆくそれらの残響へ耳をかたむけながら、夜明けの少し肌寒い空気に彼らは身を寄せ合い、ぬくもりの中で幸福な旅路を願った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年05月07日
参加申し込みの期限
2025年05月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年05月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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