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【七夕】飛べ、天の川! ラブラブ♪ランデブー!
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【君を守る】
浮舟 久雨
はパニックに陥っていた。
彼女は高所恐怖症である。
(一体何が起きている!? このまま下に落ちたら……私は……わたし、は……)
トラウマがフラッシュバックし、呼吸をするのもままならない。
「い、嫌だ……いや……!」
ハッ、ハッ、ハッと引きつけのように息を短く吐き出す浮舟。
浮遊感もさる事ながら星海のなかで自分ひとりという孤独に、彼女の正気が徐々に失われていく。
手足をばたつかせ、もがき苦しむ浮舟は、恐怖で言葉が上手く紡げないでいた。
それでも、必死に彼女は助けを求める。
「こわい……こわい……! ひとりは、いや……! だれか、だれか……!」
――たすけて!!
「久雨君!!」
浮舟の体が誰かに抱えられ、猛スピードで急浮上していく!
何が起きたのか、浮舟の思考回路が処理しきれないまま、かなりの高度まで飛んでいった。
「うむ、もう大丈夫だ」
ふと体に感じていた風が止む。
浮舟は声の主の顔を確かめるべく、恐る恐る目を開けた。
「……? とき、つ、ぐ……?」
「ふむ、どうやらよくわからんが飛んでいるようだ。しかし、ちゃんと久雨君を受け止めることができた」
月光に照らされた畑生の顔が、柔らかい笑みを作っていた。
「落ち着いたかな、久雨君。もう安心だ」
「言嗣……。受け止めて、くれたのか。……すまない」
「何、礼を言われる程の事でもないさ」
当然だと言わんばかりの強い口調。
いつもなら憎まれ口を叩きたくなる浮舟だが、今はその自信がとても頼もしい。
「久雨君。咄嗟の判断ゆえ、今の体勢については文句は無しだよ」
「へ?」
畑生の指摘で、ようやく自分がどんな態勢で受け止められているのか把握する浮舟。
想像してほしい。
彼の右腕は両足を支え、左腕は彼女の背中をしっかり受け止めている。
そして顔がすごく近い。
この態勢は、俗に言う――。
「そう、これはお姫様抱っこだね。古来から伝わる仲睦まじい男女の……」
「言嗣ーッ!」
顔を真っ赤にして腕の中で暴れる浮舟。
だがうっかり下を見てしまい、彼女は再び小さく縮み込んでしまう。
「相変わらず高所は苦手かね?」
畑生の問いに、浮舟は小さく頷いた。
「……ああ、苦手だ。非常事態や緊急事態であれば恐怖心も吹き飛んでしまうのだが、普段は……」
ぎゅ、と彼女は畑生の浴衣の裾を握る。
その手は明らかに震えが収まっていなかった。
「笑いたいなら、笑えばいい」
「ふふっ……」
畑生は笑った。
「本当に笑う奴があるか……!」
「いや失礼。馬鹿にしたわけではない」
彼の声が、いつもより優しいトーンに変わる。
「震える君が、可愛らしくて、ね」
そしていつもはポーカーフェイスの彼が、目を細めて笑ってみせた。
これに浮舟はただ、呆然とするだけである。
表情を崩したレアケースを目の当たりにして、いつもの応酬をすっかり忘れてしまう浮舟である。
「……言嗣」
「何かね、久雨君?」
「迷惑だとは思うが、しばらくこうしていてくれないか? ……何かに、掴まっていないと駄目なんだ」
「無論、問題ないよ。何なら、いつまでもこうしていたいぐらいだ」
「……感謝する」
浮舟は畑生に抱き付き、その体温を彼に通わせる。
「構わんさ。君と私の間柄だろう?」
畑生は震える浮舟の頭を優しく撫でつけた。
眼前には、幾千幾万もの星の輝き。
畑生はその輝きに、思わず感嘆の声を漏らした。
「こう地上より空に近いと、月も星も綺麗だね」
「……月も星も、見る余裕などない! い、いつになったら下りられるのだ……!」
目を瞑り、しきりに身体を密着させる浮舟に、畑生は言った。
「……ふむ、実は私も夜空を眺める余裕がないのだよ。先ほどから君ばかり見ているからね。私としては、暫くこのままでも悪くは、ない……」
キザな台詞も普段なら突っぱねる彼女だが、余裕がなくなっているせいか、今はやけに大人しく腕の中で丸くなっていた。
「恐らく、ろっこんか何かだろう。ここまで強力となると、もしかしたら持続性は薄いかもしれないね。だから暫くすれば降りられるだろう。ふ……。私の純粋な想いがここまで空高く舞い上がらせたのだろう」
「……すごい勢いで飛んでいたからな、言嗣」
「当然だ、久雨君」
畑生の口調の変化に、思わず浮舟は目を開け、彼の顔を見詰める。
そして、真剣な面持ちで彼は口にした。
「私は……、君を守るために、ここに来たのだよ」
浮舟は息を飲む。
言葉が上手く継げない。
ただ、彼女が確かだと感じたのは、畑生の背後に瞬く天の川がとても綺麗だったことと……。
畑生の自分に対する真っ直ぐな想いが嬉しかったという事だ……。
気が付くと、2人は竹の前でぼんやりと立っていた。
「戻ってきたのか……。はぁ。何だったのだろうな、先程のは? ……貴様にはみっともない所を見せてしまったな。忘れてくれ」
バツが悪そうに、いつものクールな態度で取り繕う浮舟。
一方、畑生は笹の葉を掻き分け、何か注目するように浮舟へ呼び掛けた。
「見給え、私の短冊だ。この願いのおかげで駆け付ける事が出来たのだよ」
「ほう。それほどの願いとは一体どのよう、なッ、~~~~ッ!?」
その短冊には無駄なほど達筆に、こう書かれていた。
『久 雨 君 と 一 緒 に お 風 呂 に 入 る』
畑生はドヤ顔だった。
「あぁ、創世記のアダムとイブのように生まれたばかりの姿でお互いを確かめ合う。これ即ち裸の付き合いだね! 久雨君と一緒にお風呂、何度考えても素晴らしい出来事じゃないか! 神をも恐れぬ私でも、この願いなら神君の存在を信じてやってもいい程だよ!」
「貴様ァーッ! 冗談も大概にしろ! 他に願う事はなかったのか!?」
目尻を釣り上げながら憤慨する浮舟をものともせず、更に畑生は力説する。
「何を恐れる事があるのだね? 有りの侭の自分を見せるだけで良いのだ! さあ、何ならいっそ私が、いやいや此処はやはり自分で脱いでもらう方が興奮するね、間違いない!! ふふふ、大丈夫、問題ない。私はいつも通り冷静だよ?」
つまり畑生の高速飛行は、明後日のベクトルの情熱が成し得たワザだったのだ!
「そんな願いで飛ぶな! むしろ冷静である方が問題だろ! もう知らん! 私は空音たちのもとへ戻る、勝手にし、ろ……!?」
だが、浮舟の意思に反して、へたり、と地面に腰を下ろしてしまう。
「ま、まさか……」
浮舟は喉を鳴らす。
(馬鹿な、立てない……? 先程の高所の所為か!? あ、足が、震えて……)
そこへにじり寄る畑生。
「こ、言嗣? やめろ! それ以上私に近付くなーッ!」
「何を勘違いしているのかね?」
ひょいっと畑生は再び浮舟をお姫様だっこで抱き上げた。
「桃原君と邪衣君はまだ戻っていないようだ。近くのベンチに腰掛けるとしようか。そこまでは辛抱したまえ」
「……すまない、な。気を遣ってくれて……」
浮舟は自分の顔の火照りが悟られないように、敢えて畑生と目を合わせないように顔を逸らした。
(まったく……変態なのか紳士なのか……)
だが、2回目のお姫様だっこの居心地は悪くないな、と安心する浮舟であった。
畑生 言嗣
:ちょっと残念な純情ハート
浮舟 久雨
:その手、今夜は繋いだままで
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
恋愛
コメディ
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
112人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年01月25日
参加申し込みの期限
2014年02月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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