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【維都月attention】
維都月 茉菜
は浴衣姿で待ち合わせ中。
だが賑やかな祭りの喧騒に似つかわしくない表情を彼女は浮かべていた。
(いつかはこうしなきゃいけないんだ。そうじゃないと、諦めが付かないから)
その表情を言葉にするなら『悲愴』。
結果は分かりきっていた。
むしろ分かっているからこそ、一刻も行動に移す必要があった。
まるで消化試合のような虚しさが維都月の胸中を覆い尽くす。
「だめだめ! 会う前からこんなんじゃ!」
「何が駄目なんだ、維都月?」
「ひゃぅ!?」
突然声を掛けられ、彼女は振り向きながら飛び上がった。
「お、驚かせないでよ、八神くん……」
胸元に手を当てて、大きく深呼吸。
そんな維都月に思わず苦笑する八神。
「悪い。なんか挙動不審だったから、思わず好奇心が先行してしまって」
「本当に八神くんは知りたがりだね」
「ただの勉強好きさ、維都月。この世に学べない要素なんてないんだ」
そういう八神は、如何にも高級そうな生地の浴衣で腕を組む。
「そうだ、この間現像した写真が出来上がったぞ」
「わぁ、みたいみたい!」
八神が懐から写真を撮り出すと、暫し周囲の喧騒を忘れて2人は写真を見いる。
「今度は海へ行こう。そしたらまた写真を取って思い出を作ろう」
八神の願いは純粋なもので、維都月の心に真っ直ぐ突き刺さってくる。
「そ、そうだね……。海開きも近いものね……」
歯切れの悪い彼女に違和感を覚える八神だが、敢えてそこに触れまいと別の話題を振る。
「自分の体力に不安が有るのか? でも少しづつ努力していけば身に付く。勉強と一緒だ。俺は、ほら」
八神は浴衣から上腕を見せると、引き締まった筋肉が僅かだが隆起した。
「よかったら維都月も体力作り、一緒に励まないか?」
それに彼女は苦笑いで流すだけだった。
夜店を巡る彼らは、傍から見れば仲のいい男女のカップルに見えるのかもしれない。
しかし、維都月は1分1秒経つほど、胸の奥が苦しくなっていった。
だから、ちょうど人気のない祭りのエアポケットのような、一本路地の裏の路。
2人きりになったこの状況。
切り出すなら、今しかない。
維都月は急に立ち止まる。
「あのね八神くん」
歩みを止めた彼女に気が付き、後ろを振り返る八神。
その顔を維都月は目を逸らさずに、しっかりと見据えた。
「わたしね。……八神くんの事が、好きだったんじゃないかなって思うんだよ」
自分の感情が、余りにも淡白で曖昧なものだと維都月は口にして初めて自覚してしまう。
まるで他人事のようだ。今まで緊張していたのはなんだったのだろうか?
口に出した途端、胸の火照りが急速に冷めていく。
対して八神は「女子に告白された」事実に動揺を隠せない。
「変だよね。なんで言い切れないんだろうね。でも、アバウトだけど、これが私の『好きです』という自分の感情の精一杯」
「維都月……」
(俺に好意を抱いてたとは……)
八神にとって想定外の出来事である。
ある意味、勉強よりも難解な命題である。
維都月との思い出が、一瞬で脳裏に駆け巡っていく。
だからこそ、八神は目の前の彼女の姿を見詰めて観察した。
そこから拾い上げた情報で推し量ろうとする。
(真剣なまなざし、震えてる唇、ギッと白くなるまで握った手!)
それらは全て、目の前の自分自身に向けられている。
(……つまり、本気なんだな、維都月)
八神は悟った。
向けられた感情は、まさしく恋愛感情で、でも何処か冷めた口調は彼女の覚悟を感じる。
「維都月は大切な友人だと思ってる」
故に、彼は誤魔化さなかった。
残酷だが、嘘を付いたり二股をかけるなんてことは男として失格だと自負しているからだ。
「いつも君に助けられ、君と過ごして心が暖かくなっている。けれど俺は
七夜 あおい
が好きだ。まだ何の関係でもないけれど、あおいは俺の気持ちを知らないけれど……」
維都月は終始笑顔だ。
ただ微笑んで八神の言葉に耳を傾けている。
八神は続ける。
「維都月の気持ちは凄く嬉しい。だが想いには応えられない」
八神は謝罪の言葉を口にしなかった。
真実をぶつけた結果だから謝る必要はない。
そもそも謝罪したら、気持ちをぶつけてきた維都月に失礼だと彼は考えた。
そんな彼女は、一度小さく頷いてこう言った。
「うん、知ってた。全部、知ってた」
一変、維都月は笑うのをやめた。
真顔でそう言ってのけたのだ。
「七夜さんっていう好きな人がいる事も知っていたし、他にも振られるだけの理由があるとか、何もかも知っていた」
そういって彼女はようやく小さく笑った。
「展望台、行こうよ」
維都月は八神の手を引くと、ぐいぐいと前へ進んでいく。
その心の中は思いのほか穏やかだった。
「八神くん、さっき夜店で何買ってたの?」
「ん、これだ」
八神は黄金色に輝く3cm大のスーパーボールを手渡した。
「維都月は今日、とても頑張ったからな。友情の証だ。ほら」
八神はルビーのように真っ赤なスーパーボールを握り締めていた。
「咄嗟に閃いたから、ちゃちなものしか用意できないが」
「ううん! ありがとう、嬉しいよ!」
維都月は試しに地面にボールを数回弾ませた。
元気良く飛び跳ねるボールに、今の元気でいられる彼女自身が重なる。
……もれいびとなり、騙し騙し健康体を貫く維都月は、跳ねるボールに彼女自身の『ヘイワ』を願わざるを得ない。
竹の前までやって来た2人は、無心で短冊に願いを書き記す。
維都月は
『八神くんに幸あれ』
、八神は
『維都月が幸せでありますように』
と書いた。
互いの願いを見せ合い、同じようなことを書いていることに驚き、笑いあった。
そして短冊を吊るせば、2人の体はゆっくりと天へ昇る。
「茉菜」
突然、八神は維都月の手を取ると、下の名で呼び出した。
「茉菜は俺に勇気をくれた。時が来たら俺もあの子に想いを告げるよ。君のように」
「うん、陰ながら応援してるね、八神くん」
「八神じゃない。今だけは、修と呼んでくれ」
そういうと八神は維都月の肩を抱いた。
「上空は肌寒いな。こうやって2人で近付けば寒くない」
「え、やが、じゃなかった、おさむ、くん……?」
八神は動揺する維都月の顔を見ない。
(今見たら、俺の決心が万が一でも揺らぎかねない……)
八神だって人の子で、多感な男子高校生だ。
抱き寄せた手が、緊張で震える。
「……無理しなくていいよ?」
維都月の言葉に、八神は首を縦に振らなかった。
「そっちこそ、無理するな。今晩中に、ちゃんと気持ちを俺にぶつけてほしい。全部出しきってほしい。俺もちゃんと茉菜の気持ちを全部受け止めたいから」
「……わかった」
維都月はその体重を八神に委ねた。
「修くん、あったかい……」
こうして、2人はこの時間限定の恋人同士となる。
八神は維都月の柔らかい感触を支えるように受け止めると、自然と彼の手はその頭をなでていた。
その優しい感触に、維都月は目を閉じて猫のように甘え出す。
「今日のこの光景を俺は一生忘れない」
眼下の夜景を抱き合って眺める八神が言葉を漏らした。
「俺を好きになってくれて……、ありがとう……。茉菜……」
「こちらこそ、素敵な気持ちを味あわせてくれてありがとう、修くん……」
月光に照らされたふたりの顔が近付き、接触しかけ、そのままお互い空を切って擦れ違った。
体温を確かめるように2人は抱き合うと、神魂の効果が切れたのか、ゆっくりと下降していった。
(下に降りたら、全部おしまいだね……)
だが、維都月に後悔の念はなかった。
(修君ったら、優しすぎるよ……。だからこそ、これからも皆と同じように、友達でいてね……?)
最後に、維都月は彼にすがるように、その胸元へ顔を埋めるのであった……。
八神 修
&
維都月 茉菜
:ずっと、ともだち
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焼きスルメ
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シルバーシナリオ(150)
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なし
シナリオジャンル
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コメディ
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
112人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年01月25日
参加申し込みの期限
2014年02月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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