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菓子語り
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「ほー。紅茶」
「うんそう、親戚が海外旅行行ってたんだけどさ、そのお土産でね。これがもーすごい数でさ。どっさりあんの。うちの家族だけじゃ飲みきれないから、みんなに配ってるわけ。だからはい、倉前にもお裾分け」
クラスメートにぽんと手渡された。なかなか洒脱な箱である。異なるフレーバーのティーバッグが入った詰め合わせだそうだ。見る限り相当数の袋が含まれているらしく、なるほどこれは長く楽しめそうだ。
「紅茶と言えば……」
「ん?」
と
倉前 七瀬
の思考はふと目の前の顔馴染みから離れ、金髪碧眼の彼を想起する。大学生の時分、つまりちょうど七瀬の年頃に
ウォルター・B
は寝子島へやってきたという。今もって彼は英国紳士の魂を胸に抱き、それらしくティータイムを大切にするから紅茶を口にする機会も多い。いつもはリーフティーを嗜んでいるだろうが、それでいて彼は和の心も持ち合わせ、時に侘び寂びの情をも理解する深みを備えた大人だから、このティーバッグにも楽しみを見い出してくれるだろう。
近年の七瀬にとってものの基準の多くは、ウォルターにとって是か非かであった。
「ありがとう。嬉しかです。大事にいただきますね」
「うん、大事な誰かと飲むといいよ」
鋭く何か察したらしく、ウィンクひとつを残し去っていったクラスメートに、七瀬はほんのり頬を赤くしつつも感謝を抱き見送った。
紅茶と言えば、である。
「あの時のショートブレッド、美味しかったな」
ホワイトデー
のお返しにとウォルターにもらったものだ。ブラックウッド家のメイド、
メアリ・エヴァンズ
のお手製らしい。ウォルターの故郷の味、思い出の一品だ。これが風味良し食感良し、大層美味であったからいつか自分でも作ってみたいと思っていた。一緒にレシピも譲り受けたし、再現は可能だろう。
「……というわけで、ウォルターさんの好きなものを僕も作れるようになりたいんです」
『なるほど、OKだよぉ』
二つ返事でいそいそとやってきたウォルターと、七瀬の自宅でクッキングすることになった。今回作るのは基本的なショートブレッドだ。
「下準備はしておきました。この冷やしておいたバターを、ボウルに入れて……」
「薄力粉と砂糖を入れて揉み込む、っと」
ポロポロとこぼれるパン粉状になってきたら生地を一つにまとめ、まな板の上で薄く延ばし生地にしてゆく。雑多に本が積まれた七瀬宅だがキッチンはいつも清潔に整えており、ウォルターと二人で入っても十分な広さがある。
「そこ通るよ。おっと、ごめんね」
「あ、いえいえ」
時折すれ違えば身体も触れ合う程度の適度な距離感が心地良い。その度七瀬の心は弾んだ。
麺棒で平らにした生地をカットし、フォークで穴を開けていく。オーブンで焼く際に水分が逃げやすくなりサックリと焼き上がるための工夫だ。
「少し生地が余りましたね。フィンガーショートブレッド以外も作ってみましょうか」
「いいねぇ」
丸いビスケット型にも成形し、冷蔵庫でしばし休ませた後に温めたオーブンへ投入した。待つこと20分。
「できました!」
「う~ん、いい香りだねぇ」
「うんうん」
リビングへ運ぶと、香ばしさにたまらずさっそく一つを試食してみる。クラスメートから受け取った紅茶も淹れた。ティーバッグながらになかなかいい品であったらしく、こちらもまた香り高い。
「どれどれ。うん……」
「ど、どうですか? 美味しかですか?」
「いいね! 美味しいじゃないかぁ」
ウォルターの笑みが弾けた。成功に七瀬の胸中ではガッツポーズが飛び出す。
「上手くできましたね。でも、メアリさんの作ったものとは味が違う気がします。何が違うんだろう」
「経験かな? でも味は全然負けてないよ。紅茶にも合うしねぇ」
優雅な仕草で紅茶を含む彼は実に絵になる。何の変哲もないワンルームがマナーハウスのテラスのように輝いているではないか。
「メアリを目指さなくても、七瀬らしい味でいいんじゃないかなぁ。ね」
「そうかもしれません……次はもっと僕らしく、美味しく作ります! というわけで、次も手伝ってもらえますか? ウォルターさん」
「もちろんだよぉ」
ショートブレッドはサクサクとほどけて、二人のティータイムも軽やかに弾んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年04月28日
参加申し込みの期限
2025年05月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年05月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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