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九龍 シーサイド・アンダーグラウンド
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【渡しません】
隠れ家的名店って、あるじゃあないですか。
「……ほんとにこんなところにあるのかな?」
「そういう話だけどねえ」
稲積 柚春
と
ウォルター・ブラックウッド
が探しているのがまさに、そんな知る人ぞ知る名店。幻とも呼ばれる絶品の寿司店、もちろん回らないヤツです。その名もずばり『寿司幻(すしげん)』!
そんなお店があるそうですよ、と教えてくれたのはブラックウッド家のメイドさん、
メアリ・エヴァンズ
であったのですけれど、
「ねえワット、やっぱりさっきの道じゃない? 反対に曲がるのが正解だったんだよ」
「そうかなあ、僕のスマホはこの道だって言ってるんだけどなあ」
探せど探せど見つからず。向こうじゃない? と柚春が言えば向こうへ、いやいやあっちじゃない? とウォルターが主張すればあっちへと、周辺一帯をうろうろさまよっておりました。
「ほら、前方100メートルで目的地です、だって」
「そのあたりはさっき見たよね? なんにもなかったと思うけど……」
ああでもないこうでもない、ぐるぐるぐるり。そろそろ足が疲れてくるほどに歩き回っておりますけれど、一向にお店は見つかりません。
見れば周囲は街灯もなく、うらぶれた路地。乾いた風がホコリを転がしていくような、いかにもカタギが関わるべきでない、アンダーグラウンンドなたたずまい。この鼻につくすえたにおいは、いったい……?
「……よくないねえ、このあたりは」
「ん……ちょっと怖い、かも」
「シーサイド九龍があったね、この近くには。ちょっと踏み込みすぎたみたいだ。今日のところは戻ろうか」
「そ、そうだね。お寿司はまた今度で……」
そう、シーサイド九龍。黒い噂の常に絶えない、寝子島の闇を象徴するような雑居ビルとその周辺エリアへと、ふたりはいつのまにやら迷い込んでしまったようです。
あたりまえのようにうち捨てられたゴミの山。べたべたと壁に張られている雑多なポスター類やそれらが無造作に剥がされたあと。あちこち割れて飛び散ったガラス。路地裏の暗闇にはまるで、なにか得体のしれない怪物が潜んでいるのかも……なんだかそんなふうに思えてきて、柚春は小さく肩を震わせました。
「ううっ、なんか不気味だね……」
「早く抜けてしまおう」
そんなどこかこの世のものと思えないような場所にも、時おりすれ違う人の姿はありました。派手な柄の開襟シャツを着た金髪の若者だったり、あるいはぴしりと糊のきいたスーツで着飾ったやたらに威圧感を放つ一団であったり、やはりというかなんというか、正直カタギとは思えません。
前方からやってきた若い男もやはり、ポケットに両手を突っ込み、仏頂面でふたりを半ばにらむように見据えたあたり、真っ当な職を持つ真っ当な人間とはちょっと思えません。思わず柚春はぎゅうとウォルターの腕を抱き込みます。
「…………」
「…………」
男とすれ違い、柚春がほっとひとつ息を吐いた、その瞬間でした。
「おおっと。それは返してもらおうか?」
「ああん!? なっ、なんだてめえ……!?」
一瞬のこと。見ればウォルターが伸ばした腕が男の懐へ伸び、なにかをずるりと引き出したのです。なにやら見覚えのある色。見覚えのある形。
「……って、僕の財布!?」
「スッたんだよ。君から、この男が」
落ちくぼんだ目をした男を、ウォルターの細めた瞳が見据えます。
「な、なにを証拠に? スッたって、なにを? 俺が? はああん?」
「いやいや、言い逃れできないでしょ。現行犯だよ、現行犯」
つかんだ腕を離さないウォルターに、バツが悪そうににらみつける男。一触即発、ただよう不穏な空気。いつになく険しい彼の瞳に怯えと、ほのかに感じる危険な魅力という相反する感情がふわりと胸の内に生まれ、柚春はいささか戸惑います。
「よりによって柚春の財布に手を出すとはねえ。許せないなあ~?」
そのまましばしのにらみ合いが続き、触れれば切れそうな緊張があたりに張りつめたところで、
「……ちっ! 知らねーよ、そんなモン!」
「あっ」
男はなかば投げつけるように財布を返してよこすと、ウォルターの手を振りほどき、きびすを返して一目散に逃げていきました。
ウォルターは肩の力を抜いて、
「ふう。やれやれだ。ほら、財布。盗まれなくてよかった」
「あ、ありがとう……良かったの、かな? 逃がしちゃって」
教師を志す前は警察官を目指していたという彼ですから、なにかこう……柚春のイメージは漠然としながら、大捕り物なアクションが繰り広げられたり、あるいは警察へ引き渡したり、なんて展開もちょっぴり頭によぎりましたけれど。彼は肩をすくめて、
「ああいう手合いは、追いつめるとかえって危ないからねえ」
さらりとそう言いました、なんともクールに、余裕たっぷりに。
「それに、ね」
「うん?」
「僕、お腹空いてきちゃったからさあ」
ぴ、と彼が指差したところに、なるほど。『寿司幻』の看板がぼんやりと明かりを灯しておりました。
はいろっか、と促されて、柚春はかららと開く扉をくぐります。そうしてふと、思いをめぐらせます。
もしあの時、あの人が財布を返してくれなかったら。殴りかかってきたりしたら。襲いかかってきたなら……彼は、ワットはどうしたかな? 映画の中のヒーローみたいに、華麗なアクションシーンを披露してくれたり? がばっと柚春を抱きすくめて、僕の恋人に手を出すな! な~んて。
「あれ。にやにやして、どうかした?」
「ん? ん~ん、なんでもない♪」
にこにこにっこり。絶品お寿司をおいしくいただいた柚春でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
ホラー
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年04月20日
参加申し込みの期限
2025年04月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年04月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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