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「隣、空いてる?」
見りゃわかるか、と言って、答えを待たずに剣吉の隣席にトレーを置く姿があった。
「ケンケン見るのなんか久々、生きてたの? ななっちは一限目で会ったよね。二時間ぶりー」
オーバーサイズのデニムジャケットに黒いジーンズ、丸顔の女子が腰を下ろした。たぶんノーメイクだろう。美人ではないかもしれないが健康的な魅力があった。七瀬と剣吉とは同じ学科、語学クラスまで同じの
丈田 虹子
(たけだ・にじこ)だ。
「おいおーい、俺の隣席はパツキン美女の指定席なんだぜい」
「寝言は寝てから言って」
モロ失礼なことを言う剣吉だが、虹子は慣れているのでまったくとりあわない。まあ、相手が虹子だからこそ剣吉もこういうことが言えるのかもしれないが。
虹子の食事はヘルシー定食のようだ。鶏胸肉のハム、きんぴらゴボウに漬物、温野菜の組み合わせにワカメスープがつく。茶碗のご飯も小サイズである。
「虹子ちゃんダイエット中なん? 鶏肉のやつ、ひとつ食ってやろうか」
「今度『ダイエット』って口にしたら殺す。ハム取っても殺す」
虹子は刃のような眼差しを剣吉に向けた。
「あと、ちゃん付けもやめれ」
「はい。虹子さん」
剣吉がしゃきっと背筋をただすのがわかった。
熟練の夫婦漫才みたいですね。
七瀬は吹き出しそうになったがこらえた。おかげでますますクールな表情になってしまう。
「あ、ごめん」七瀬に顔を向けるなり、虹子は目尻を下げたのである。「ななっちは『虹子ちゃん』呼びでもよくってよ。ハムも食べる~?」
「いや、僕はよかです」
七瀬は苦笑いした。たぶん、ダイエット中というのは図星だと思う。なお剣吉は横で、「なぜ七瀬にだけ優しいんだ! 待遇差があるっちゃ!」と憤慨していることも書いておく。
いただきます、と合掌してから虹子はいじましいサイズの茶碗を手にした。
「それで、なんか盛り上がってたみたいだけどなんの話してたの?」
虹子はワカメスープをすすりながら、興味津々な目でふたりを見た。
「ふふーん、聞いてくれよな」
剣吉はメロンパンをテーブルに置き、大げさに身を乗り出す。学食は自分のステージ、いまスポットライトが当たった、とでも言わんばかりに。
「今週末の合コン話! 美術部の子たちとやるんだ!」
ところが虹子の反応は低空飛行である。「へー」と無感動に言う。
「ケンケンらしいね。で、ななっちは行くの?」
虹子が七瀬に視線を移すと、七瀬はコロッケをつつきながら淡々と答えた。
「行きません。興味ないです」
「せっかくのチャンスなのに」剣吉はまだあきらめていないようだ。「恋の花が咲くかもしれないぜ? 青春の甘いトルネードが巻き起こる!」
「僕には不要のチャンスです。トルネードもいらんです。なんと言われても合コンには付き合いませんよ」
「これだよ~」剣吉は大げさに肩をすくめる。「俺がどれだけ熱く誘ってもこの塩対応! ケンケンちゃん寂しいっちゃ」
しかし虹子は同意しないで腕組みした。
「興味ないって言ってんだから無理に誘うのはよくないでしょ」
「えー! にじっち加勢してくれないの!? 俺の夢の合コンが砂漠に埋もれていく~!」
剣吉がテーブルに突っ伏すと、七瀬は静かに箸を置いた。
「砂漠なら水でも持ってきてあげましょうか。騒がしいですね」
「ななっちの優しさ、砂漠のオアシスみたいだっちゃ!」
「単にうるさいだけです」
「キビシー!」
ミイラみたいになる剣吉だ。虹子はクスッと笑った。
「まぁケンケンがうるさいのはデフォだよね。で、あんた、またフラれに行くわけ?」
剣吉が合コンにチャレンジしては毎回ボウズ(マッチングなし)で帰還しているのは周知の事実だ。
「俺理想が高すぎるからかなぁ」
「参加する女子の理想が低すぎないだけだと思う」
「にじっちの言葉、剣みたいにグサグサ刺さるっちゃ!」
とは言いながら全然めげないのが剣吉の強さと言えるかもしれない。
「というか」ふと気になって七瀬は告げた。「剣吉は勉強のほうは大丈夫なんでしょうか。先日出された課題とか、もう終わってますか」
「え? あ~、終わった、よ?」
と口にする剣吉の目があきらかに泳いでいる。
「………怪しいですね」
「白状してるのと同じだと思う」
虹子も白い目だ。
ごまかしきれないと思ったのだろう。がばと剣吉はひれ伏した。
「ごっめんなさーい! 俺やってませーん! 一文字も!」
「ちょっとそれヤバくない? 提出、来週頭だよ」
という虹子はすでに課題を終えているという。七瀬も同じだ。
課題とは『教育社会学』のレポートである。テーマは『現代社会における教育格差の要因とその影響』。三千文字以上、引用文献を最低二つ以上使用しデータや具体例を交えて論じよという、なかなかのボリュームと難易度を誇るものだ。社会問題への視点を重視した内容が求められている。
「剣吉、これで単位落としたら、下手すれば留年てことにならんですかね?」
七瀬はため息をついた。大学がレジャーランドなどと揶揄されたのは何十年も昔の話だ。いまの大学は出席に厳しいし課題も多い。とりわけ木天蓼大学はシビアで、留年や退学といった処分を容赦なく繰りだしてくるという。
「合コンとか行ってる場合じゃないですよ。僕も手伝うけん一緒に課題片付けましょう」
七瀬が真剣な目で剣吉を見つめると、剣吉は「えー!」と大げさにのけぞった。
「七瀬がそんな熱い台詞言うなんて珍しいっちゃ! でも合コンは別枠で……」
「剣吉、そんなんじゃ後輩にモテませんよ。もう僕たち先輩なんだから、こういうとこからちゃんとしましょう!」
ぴしゃりと七瀬は言いきった。
「虹子からも何か言ってくれませんか」
「うん、ななっちの言う通りだよ。ケンケン、後輩にカッコいいとこ見せたいなら、課題くらい終わらせてから合コン行けって。私も手伝うからさ」
「にじっちまで! 俺、愛されてる感じがするっちゃ~!」
すると同時に、
「いや愛してないから」
「僕もです。同級生から留年を出したくないだけ」
左右ステレオの要領で、虹子、七瀬はきっぱりと告げたのである。
友達だからってのもありますけどね──との言葉が七瀬の頭をかすめたが、わざわざ口にしなくてもと考えなおした。
トレーと食器を返却口に戻す。紙類とビニールは、ちゃんと分別してゴミ箱に入れて七瀬は歩き出した。
「じゃあ、今日は午後時間あるし、学食出てすぐ図書館行きますか。資料もあるし」
午後は新入生のサークル見学のため、全授業が特別休講なのである。
「うぅ、マジでやるの!? いまから!?」
「ケンケン、思い立ったらすぐ実行だよ」
主役の剣吉を置いて行く勢いで、七瀬と虹子は歩き出す。「待ってよ~」と小走りする剣吉の動きがハツカネズミっぽかった。
「でも終わったらみんなでなんか食おうぜ! 俺のおごりで!」
「それなら頑張れるかもね」
あははと虹子が笑った。
「僕も行きます」
大勢の合コンは遠慮したい七瀬だが、少人数の食事会ならむしろ歓迎だ。
三人は笑いあいながら学食を出て、学部の図書館へと向かった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年03月24日
参加申し込みの期限
2025年03月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年03月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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