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寝子島高校
運命の歯車が回り出す
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星ヶ丘にあるブラックウッド邸に
稲積 柚春
が訪れていた。
ウォルター・B
の自室には今日に備えて集められた資料がテーブルに隙間なく並べられた。
ソファーに座ったウォルターは目で探し、教会のパンフレットを手に取った。背景の海が美しく地中海を思わせる。
太腿の上に横向きで座っていた柚春は不満そうにウォルターの胸を人差し指で突いた。
「なんか定番だよね。それにたくさんの人を呼ぶつもりもないし」
「小規模でやりたい?」
「そうだね。身内だけでいいんじゃないかな」
「それなら、ここがいいかもしれないねぇ」
ウォルターは手を伸ばすが届かない。柚春が代わりに取った。
「そこからどいてくれると捗るんだけどねぇ」
「ここは僕の特等席だから無理だよ。諦めて」
にかっと笑う柚春にウォルターは、仕方ないねぇ、と満更でもない顔で言った。
「それより、これって料理屋さん?」
「割烹料理の店で奥座敷を予約できるんだよねぇ。僕達の人前式にぴったりな場所だと思わない?」
「うん、ここにしよう。それと服装なんだけど、ワットは純白のスーツにする?」
「羽織袴もいいよねぇ。そうなると柚春は文金高島田になるのかな。今から髪を伸ばしても間に合わないからカツラだねぇ」
ウォルターは柚春の髪を見ながら言った。
「あれってどうなんだろう。戦国時代の兜みたいで、ちょっとね」
「日本人がそれを言う? まあ、服装については貸衣装のパンフレットを見ながらゆっくり決めればいいよ」
「そうそう、慌てるなんてらしくないし。長かったもんね、生徒と先生の関係が」
「そうだねぇ。いろいろあって大変だったけど、楽しい日々でもあったんだよねぇ」
ウォルターは昔を懐かしむような目で言った。柚春は、うん、と答えて胸に頬を寄せた。当時に想いを馳せるようにそっと目を閉じる。
柚春は運命的な出会いに恋焦がれていた。親の都合で引っ越しが多く、仲よくなる前に別れが猛ダッシュで追い付く。その繰り返しであった。
寝子島高校には一年生の秋に転向してきた。前の学校と授業内容が異なり、初っ端から挫折の憂き目に遭う。回避する手段として休学届を出し、決められた課題を提出することで理解を深めていった。
平日の昼頃、柚春は公園に立ち寄った。木陰の中にあるベンチに座ると鞄を開いた。課題の記入漏れをチェックして安堵の表情を浮かべた。
近くで足音がする。反射的に視線を上げると青い瞳と目が合った。しかも金髪で英語教師、チョークの先生、と口走ったことで自ら身元を明かした。
ウォルターは詰問することなく同じベンチに座った。缶コーヒーを飲んで惣菜パンの袋を開けた。前を向いたまま齧り付くと数回の咀嚼でコーヒー缶を呷った。
呑気なウォルターの傍らで柚春は大いに焦る。休学中であることを上ずった声で伝え、息苦しい沈黙を解消しようと茹る頭で考えた。
運命はあるか、と。何の前振りもない突然の言葉の為、口にした瞬間、後悔に襲われた。この場から逃げ出したい衝動を抱え、柚春は赤い顔で俯いた。
ウォルターは軽くコーヒーを飲んだ。すっきりした口で、あるんじゃないの? と不思議がるように言った。
強い言葉ではない。熟考した末の答えでもない。当たり前と思うことを自然体で口にした。
「……私も、あると、思います」
心の震えが声にも伝わる。
その日、柚春は運命的な出会いを果たした。
もっと心に近付きたい。意中の人に寄り添い、時には覆い被さって守りたい。
奇しくも願いは叶えられ、柚春はウォルターが心の奥底に秘めた過去を不思議な空間で体験した。
覆面を被った銀行強盗がカウンターに入り込み、金を出せ、と怒声を上げていた。手にした拳銃の銃口は逃げ遅れた女性従業員の頭部を狙う。
この
世界
に取り込まれた柚春とウォルターは過去の再現シーンをまざまざと見せつけられた。
長椅子に隠れていた金髪の少年は若き日のウォルターであった。共にいた黒髪の少年は獅子堂で正義感に溢れていた。
小さい身体で素早く動けば解決できる。そのような思考で危機感が薄れたのか。二人は全力で飛び出し、銀行強盗に肉薄した。掴み掛ろうとして揉み合い、瞬く間に拳銃が火を吹いた。
二発の銃声が響き渡り、獅子堂と女性従業員が命を散らした。その事実は長い間、ウォルターを苦しめた。柚春と分かち合うことで心に負った傷を癒してきた。
もう一人、亡くなった獅子堂と霊界線の赤朽葉(あかくちば)駅で再会した。心配させないように仲睦まじい姿を見せると、
もう後ろを振り返るなよ
と送り出された。
ウォルターは自身の胸の中で縮こまる柚春に目を細める。安らいだ表情でゆっくりと頭を撫でた。
程なくして問い掛けるような青い瞳を向けられた。
「どうしたの?」
「……運命ってあると思うかい?」
「知ってるくせに。もちろん、あるんじゃないの?」
共通の過去が二人を笑顔にさせる。一時も離れたくないという意志を伝えるように熱い抱擁を交わした。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
4人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年03月08日
参加申し込みの期限
2025年03月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年03月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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