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LIQUID -Star Chronicle- 黄金の英雄譚
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【サイドクエスト『ワシのために働かんかい!』(1)】
淡く緑に芽吹いた草々が風に波打つ。サイディア王国の自然は豊かに息づき、まるでリキッド大陸の美しさを凝縮したようだ。深い青を天上に抱き、清爽なるモネード平原は深緑をたたえ、臥所に横たわる女神のごとく寝そべりたたずんでいた。
「……そこ! 遅れるな、きびきび歩け」
「荷物を損ねたら承知せんぞ!」
「襲撃が起きたならば、冒険者どもは己の身を挺して盾となるように!」
そんな神々の造形へ騒がしくも分け入り、横断する馬車の車列があった。
「おいそこ、なーにをくっちゃべっとるか! 一瞬も気を抜くな! ワシのためにきりきり働かんかい!」
大いに手広く、そして時に強引に事業を拡大しているから、<運送王ラガール>の名はきっと聞いたことがあるだろう。主にサイディア王国とワインツ帝国を物流で結ぶ荷馬車隊を運営し、一代で莫大な富を築いた男だ。その野心は留まるところを知らず、いまやコーフィルやスピリスタ、ウーローンに玉楼、大陸の辺境にまで版図を広げんとしていた。
リキッド大陸には風光明媚もありつつ険しい地形、天候の荒れ、魔物の類など旅人の危険を挙げればきりがなく、荷馬車に護衛は不可欠だが、ラガールの巧みなのは専門の護衛部隊を維持せず、都度冒険者を雇い入れたことだ。冒険者といってもピンキリだがそこが肝で、危険なトラップが満載のダンジョン探索やおそるべきドラゴン退治などに加わらずともよく比較的安全で難度が低いかわりに報酬はそこそこ、といったクエストをあえて好む者も少なくない。腕に自信のない者や駆け出し冒険者なども取り込んで、人手は存外集まりやすいのだった。
「おい、お前! お前のことを言っとるんだ、小娘が!」
「ええ? いえいえ、準備を確認してただけですけど」
マイカ(プレイヤー:
檜扇 舞華
)もそのひとりだ。『LIQUID』を始めたての初心者で報酬は手ごろ、運悪く襲撃にあわなければ難易度もそう高くはないと聞き引き受けた……しかしまあ依頼書には盗賊団の襲撃の可能性だの、ワイバーンの巣の近辺を通過予定だのなんだのと書いてあったから、懸念要素はなきにしもあらずだが。
運送王を名乗るラガールは小柄な男で、でっぷりと太っているがシャキシャキと隊商の列を行ったり来たり歩き回り、なにごとも万事己で確認せねば気が済まないたちらしい。マイカのもとへもやってきて、眉と口元をひん曲げながらに尋ねた。
「準備だと? 敵が来たら排除する、それだけのことだろうが。剣を振るってぶん殴るしか能のない冒険者風情にどんな準備がいるというのだ」
「ええ、それはもう。発声練習ですよ」
「ほう、発声練習……なに、発声とな?」
冒険者がなにを、といぶかるラガールへ、マイカがすちゃっと取り出したのはメガホン。これでもれっきとした冒険者の武装である。マジカルパフォーマーであるマイカは音を操り戦うのだ。
「ふん、いっぱしの歌手気取りか。お前のダミ声でなにができるというんだ?」
「おやお疑いになりますか。では依頼主さまにご安心いただけるよう、ひとつ披露させていただきましょう」
マイカはメガホンを構えすうと息を吸い込んだ。
ところでマジカルアーティスト系列のクラスが扱う音響スキルには、自作した音源をサウンドエフェクトとして設定する機能があった。多くはこれに自慢の美声や自作曲をあてるわけだが、マイカの場合はというと、
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」
「ぬわーーーっ!?」
アメリカで爆発的ヒットを記録した大人気商品、おまぬけなニワトリを模したチキントイの上げる奇声であったものだから、ラガールは飛び上がった拍子に馬車の車輪へ足をぶつけてひっくり返った。
「まったく、これだから冒険者というやつは……! 無粋極まる田舎者め、たわけ者どもめ……」
眉間に青筋立てながら次にラガールがやってきたのは、ユズハ(プレイヤー:
稲積 柚春
)とウォルター(プレイヤー:
ウォルター・B
)が乗る馬車だった。
「あれ、依頼者のひとだ。たしかラガールさん……」
「お前たちの足は飾りか? 見張りに出ていって、襲撃に備えるくらいの気概があってしかるべきではないかね? 汗水たらして這いまわるくらいしか能がなかろうに」
勝手な言いようにユズハとウォルターは顔を見合わせる。依頼人の攻撃的人格については事前に聞かされていたものの、思わず面食らってしまった。
「ええと。僕たちはその、いざという時のために備えておこうかと……」
「歩くのに疲れてへとへとで戦えないんじゃあ、本末転倒だもんねえ」
ウォルターは肩をすくめ、ユズハもうなずいたが、ラガールはこれみよがしに深いため息をついた。
「まったく、口ばかり達者だな冒険者なんて連中は。お前たちがのんびりとだべってる時間、あくびひとつする時間、お空を眺めてぼんやりとしとる時間にワシは金を払っとるわけじゃないんだ、1秒たりとも無駄にするな! ごくつぶしとはこのことだなまったく」
「ね、ねえ、なんかすごい言われるんだけど!?」
「ずいぶん失礼なひとだねえ」
いくつもの依頼書を見くらべ、今回ウォルターとともに挑むクエストを決めたユズハだったが、いささか後悔し始めていたりした。
「冒険者なら足を使え足を! そうやって金を稼ぐのが貧乏人の……ふむ?」
ふとラガールがユズハを見定め無遠慮に、舐め回すように眺めて言った。
「足と言えば、ほほう。ほうほう。顔も胸もガキくさいが、足と尻はなかなかではないか。どうだ、ワシに奉仕するなら特別手当を支払ってやってもよいが、ヒイ!?」
唐突に青い顔をして飛び退いたのは、ウォルターがユズハの肩をぐいと抱き寄せ、にっと笑ってみせたがためだ。
「そーいうサービスはやっておりまセン。てゆーか論外」
もちろん目は笑っていない。言下の圧に押されたのか、ラガールは顔面蒼白をさらして、
「ふ、ふん! ではせいぜい、その剣やら銃をワシのために役立てることだな! 怠惰な者には金は払わんからそう思えい!」
それでもひと言ふた言残してずかずかと去った。
ウォルターは肩をすくめ、腕の中のユズハの髪へひとつキスを寄せる。なにやら不躾な言葉を並べられたが、ユズハはそれだけで留飲を下げた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年02月24日
参加申し込みの期限
2025年03月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年03月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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