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LIQUID -Star Chronicle- 黄金の英雄譚
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【サイドクエスト『ホムンクルスに花束を』サイディア王国・王都シードル】
きゅきゅ、とカワウソが鳴く。それがブドー(プレイヤー:
志波 武道
)の合図となりつつあった。
「……よし、エリクシール添付成功! うーちゃんタイミングばっちし、サンキュー☆」
きゅ、きゅっ! ペットのカワウソうーちゃんは武道を見上げ、その足から背中から肩へと駆け上り、彼といっしょにその成果をつぶらな瞳で見つめた。
「さて」
サイディア王国、王都シードル。そのほぼ中央に位置する館は、錬金術師用に整えられたクラフトスペースとなっている。多くのアルケミックドクターがここを拠点とし活動しているが、ブドーもひと時、そのひと部屋を借りてホムンクルスの生成に挑んでいた。
ブドーの成し遂げた成果、それが目の前にたたずんでいた。不思議な生き物だ。もとよりアルケミックドクターの生成するホムンクルスは人工生命体であり、既存の生き物と一線を画する存在だが、それを差し引いてもブドー自身が生み出したそれは……美しかった。まだあどけない幼体ながらに完璧な丸みを帯びるライン。背丈はブドーの腰より低いくらい。フォルムはブドーの愛するカワウソと人間の中間といったところだろうか。なめらかで艶のある肌はツルツルとして、イルカの濡れたそれを思わせる。金色の長い髪が窓から吹き込む風になびき、輝きながら揺れている。重力にとらわれない小さな身体は少し床から浮いていて、まるで水中を泳ぐかのようにくるりと一回転してみせた。
長大な尾をくねらせ、こぶし大もある大きな碧緑の瞳がブドーを見上げた。幼子が父を見つめる目だ。ブドーは微笑んだ。
「ハジメマシテ! だな。君は俺の作ったホムンクルスだけど、マー俺の子みたいなもんだよな! ヨロシクネ☆」
ぱちり、ぱちぱちと緑の瞳をまたたかせるも、返事はない。人の言葉は解さないのだろうか。
「あれ。ホムンクルスは命令を聞いてくれるってハナシだけど……俺の言葉、分かる?」
そしらぬ顔をして、ホムンクルスがブドーへなんらかの反応を示すことはなく、代わりに肩の上のうーちゃんを興味深そうに、鼻先をつきつけるほどの距離で見つめた。
「オッカシーな、なにか間違ったかな……?」
デスクへ雑多に広げた資料を探り、首をひねる。ホムンクルスの精製レシピだ。
そういえばとブドーは、あの男の口にした言葉を思い出す。
「
ヴィルカス
さん、気になること言ってたよナー。『このレシピのホムンクルスを育てるのは苦労する』って。こういう意味だったのか?」
うーちゃんがきゅるきゅると声を発すると、ホムンクルスも不思議そうに首を傾ける。
レシピと見比べて判断するに、肉体の生成には問題ない。幼体だから、魂の生育が追い付いていないのだろうか。ブドーの呼びかけに対してリアクションに乏しいのは通常のホムンクルスの挙動と異なるが、これは利用したレシピの特殊性であるのかもしれない。
──まー若い才能と情熱で、頑張ってくれたまえよ、ブドー君!
「なーんて、言ってたよナー」
なんにせよ、この子がブドーにとって初めてのホムンクルス。バトルにおいて、あるいは多方面に渡る相棒となるだろう。
宙を泳ぎ行ったり来たり、興味深げなホムンクルスの頭へぽむと手のひらを乗せ、微笑んだ。
「俺とうーちゃんと、君、三人でこれからいろんなところに出かけて、たくさん冒険しような! そしたら君の心も成長して、いつか表情豊かに」
頬を撫でようとした、その瞬間だった。ブドーの言葉はガラスの砕ける音によって否応なく遮断された。
「え?」
「……くそ。遅かったか」
館の窓をぶち破り飛び込んできたのは、ひとりの美丈夫だった。肩に甲冑を身につけ、腰に長剣を帯びた身軽な剣士だ。鳥羽や獣の毛皮で覆い数多の宝石を身につけた、なんとも派手な男だった。
「エート。どちらさまで……」
「俺のことなどどうでもいい」
男は剣を鞘から引き抜くとブドーへ突きつけ、いささか芝居がかって大仰に言った。
「俺の名はマイロン! 王宮騎士だ。その見習いだが……とにかく、そのホムンクルスを渡してもらおうか。それは世に災いを呼ぶ怪物だ」
どうでもいいと言いつつ名乗った男の言葉に、ブドーは目を剥いた。
世に災いを呼ぶ? 怪物?
「この子が? イヤー、この子は今しがた俺が生成したホムンクルスで……」
「生み出す前に止められれば、貴様に剣を向ける必要もなかったがな。残念ながらそうもいかなくなったようだ」
「こ、この子が災いを? それってどーいうイミですか」
「語る必要はない。そいつが危険で放ってはおけないってだけだ、理由は十分だろ? さあ、渡してもらおう」
ホムンクルスは成り行きを分かっているやらいないやら、宙をただよいくるくると身体を回転させている。
男に応じる道理がまるでないわけではない。真偽はさておき、男は王宮騎士と名乗った。サイディア王国の使いであれば一介の冒険者がなんらかの主義主張を語ったところで風のごとく吹き飛ばされるだけだろう。
しかし、
「……渡せませんよ。悪いケド」
「なに?」
「この子は俺のホムンクルス、俺の子だ。理由も分からず引き渡せるわけがないだろ!」
「王宮騎士と名乗ったぞ。俺に抵抗することがどういうことか分かって……、!?」
きゅう、とブドーの肩の上、カワウソが鳴いた。それが渦中のホムンクルスにとっても、合図となったのかもしれない。
ホムンクルスはかっと碧緑の目を見開き、聞き慣れぬ言葉を発したかと思うと、
「えっチョット君、なにを……!?」
「おいなんだコイツなんかしようとしてるぞ、おいなんとかしろお前、どわーーーっ!?」
「わーーー☆」
瞬間、炸裂した。眼前が。ほとばしるまばゆい光条がすべてを貫き、隣家の二、三軒とともに館を真っ二つに割ったのだ。一拍おいて爆裂すると、あとには更地が残るばかりとなった。
脇目もふらず、ホムンクルスのなめらかな腕をつかんで逃走したブドーは、モネード平原をひた走っていた。
後から聞いたところによればケガ人はなく、ブドーはほっと胸をなで下ろしたものだが……風の噂で、事故に巻き込まれるも傷ひとつなく生きのびた王宮騎士が、依然としてふたりの錬金術師の行方を追っているらしいとも耳にした。
「ふたりの、って……俺と、もしかしてヴィルカスさんか?」
あのホムンクルスのレシピ。その出どころがなんとはなしに見えてきたが、当のホムンクルスは無垢な顔をして、うーちゃんといっしょに小首を傾げるばかり。
「……きみの名前も決めなきゃナー」
これから一体、どんな苦難が待ち受けているだろう。ブドーは苦笑いしてつぶやいたのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年02月24日
参加申し込みの期限
2025年03月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年03月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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