this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム /
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
過ぎ去りし想い
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
16
つぎへ >>
オリエンテーション、オリエンテーション――。
何かに似てる、と
鬼河内 萌
は考える。まさにその、木天蓼大学のオリエンテーション会場で。
広い講義室に新入生がぎっしり、完全満席で酸欠になりそうな状況だが、これでも商学部経営学科の生徒だけなのだから、木天蓼大学ことマタ大の盛況ぶりが知れよう。教壇に学生課職員に講師が入れ替わり立ち替わり立っては、履修プログラムだの講義概要だのを説明していく。中高生じゃあるまいし、「不規則な生活はやめましょう」などと保健だよりみたいな話まで飛び出していた。ただこの保健だより的トークの中に「お酒タバコは二十歳から」「校内は全面禁煙です」というフレーズが出てくるあたりだけは、さすが大学という気もしないではないが。
ちらりと萌は周囲をうかがう。
新入生は一様に神妙な顔をしていた。熱心にメモを取っている者も少なくない。
これからの大学生活に想いを馳せているのだろう。
あとサークル活動とか。
バイトとか。
ゼミとか。
ぶっちゃけ就活(シューカツ)とかシューカツとかシューカツとか。
期待と不安とではちきれそうになっているにちがいない。後者のほうがやや高めにも感じるが。
そんななか『オリエンテーション』という言葉の響きが妙にひっかかっている自分はたぶん、どこかストレンジなのではないかと萌は思ってしまい、ひとり笑いしたくなっている。
それにしても、なんでだろ? 『オリエンテーション』の言葉が気になるのは。
やがて思い当たった。
そうだ! オリエンチョ食品!
ノスタルジアの味オリエンチョカレー! 百年の歴史オリエンチョカレールーのアレだよ!
大昔からあるブランドだ。ベーシックな甘口、給食のカレーのような素朴な味わいなのだが、ときたま猛烈に食べたくなるブランドだった。常備カレールーとまでは言わないまでも、萌も長年親しんでいた。
考え出すともうたまらない。脳内には、動画サイトで見たオリエンチョカレールーのテーマ曲まで流れだした。戦前歌謡特有のゆるやかなメロディに乗せ、伸びやかな声の歌手が朗々と唄うのだ。パチパチというレコードノイズ入りで、しかもエンドレスで。
うっとりした気持ちで萌は思う。当然、職員が話す内容なんかそっちのけだ。いまはオリエンテーションよりオリエンチョ!
オリエンチョは主張が強くないしお腹に優しいから、アレンジにも向いているんだよね。
薬膳カレーなんて素敵かも……。
そうか、薬膳カレー! いいね決めたっ☆
萌の目がキラリと輝いた。
これを見て、あの目の輝き――今年は見所のある学生が入ったようだな、と思った古参職員がいたりするのだが、萌にはあずかり知らぬ話だ。
いやっほぅ、と声を上げて萌はインド料理店『ザ・グレート・タージ・マハル』のドアを押した。
いや正しくは、
「いやっっ、ほぅーーー☆」
という感じか。声の後半は上り調子で。
本日店は定休日、なのに厨房からは「おーうっ!」と頼もしいレスポンスが飛んでくる。
野菜原 ユウ
だ。
高校卒業後ユウは株式会社プロムナードに正式入社し、現在は寝子島本店の厨房で包丁をふるっていた。
出てきたユウはすでにエプロン姿で、頭には三角巾を巻いている。
もちろんユウが店にいて、こうしてファンキーに店に迎え入れてくれることは嬉しい。萌の理想ともいうべき光景ではある。
でも一抹の寂しさはあった。
清子ちゃん、もういないんだもん。
元大学生の絢美 清子(あやみ・せいこ)は、もともとキャバクラ『プロムナード』に入店面接を受けに来て、なぜか同じアーナンド氏経営のこの店に雇われたという異色の経歴の持ち主だ。大学を中退したのも占い(しかもスマホアプリのチープな占い)でビビッときたからなんですよなどと感覚的なことを言うし、大きなタレ目で好む服はワンピースで髪はウェーブがかかっていたりして、いわゆる『ゆるふわ女子』を絵に描いたような造形なのだが人は見かけによらぬもの、実際は頭の回転が速く決断力に富み、その一方でフレンドリーなので、萌は第一印象で彼女に親愛の情を抱き、すぐ「萌ちゃん」「清子ちゃん」と呼び合う友人同士になれた。
だからこそ、店に遊びに来ても清子の声が響いてこないと、まるでスパイスをひとつ入れ忘れたカレーのような物足りなさが萌の胸にはひろがってしまうのである。
「どうだった、オリエンテーション?」
「んー? まあ、それなりって感じかなぁ。特に面白いもんでもないし」
「そんなもんか」
「ただ、寝子高生の見知った顔をちらほら見かけたよ」
「だろーな。あそこ寝子高からの進学率、ほんと高けーもんな」
ユウはまるで番兵がふんぞり返るかのように、両腕を広げて左右の腰に手を当てた。
「でー、鬼河内マジで作んの?」
「作んの、ってユウくんこそそのフル装備で何言っちゃってんの? モチのロンだよ☆」
言いながら萌は片手をあげてエコバッグを示した。中身はここへの途上、スーパーマーケットで購入したものだ。
「食材? んなもん店の使えばいーだろ? アーナンド店長も『どうぞですよー』って言ってたじゃん」
「でもこれは店にないからさあ」
萌がエコバッグから取り出したもの、それはオリエンチョカレーのルーであった。カレー色と赤のデザイン、レトロ調のイラスト入りパッケージだ。
「お、それ懐かしいな。まだあったんだ」
「失礼な。いまでもバリバリ現役だよう。これね、特製チャツネ(ペースト状調味料)が入っててたまんないんだから☆」
じゃあと袖まくりして、萌はエプロンを取り出す。
「お土産カレー作り開始! 時間ないんだからチャッチャと進めよっ」
MMR緊急指令! 本日このあと萌とユウには島外出動の任務が課せられているのだ。
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
16
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
過ぎ去りし想い
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年02月18日
参加申し込みの期限
2025年02月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年02月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!