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拝啓、未来のわたしへ
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【こんな未来があったかも?】
「こんにちは。なにか探してますか?」
放課後の図書室。書架を一心にのぞき込んでなにやらお悩み中の生徒へ、司書教諭、
倉前 七瀬
は声をかけました。
「あっ、倉前センセー、こんちは! なんかおもしろい小説でもないかなーって思って探してたんだけど、決められなくて。倉前センセーの今日のおすすめは?」
「そうですねえ。じゃあこれなんかどうですか? 先生が学生の頃に読んだ本ですけど」
「どれどれ? ふむふむ……へえ、おもしろそうかも! ありがとセンセー、読んでみる!」
若者が本や読書に興味を持ってくれるのは嬉しいことです。セーラー服を着た女の子が嬉しそうに表紙を見つめるところなど眺めていると、七瀬も嬉しくなってしまいます。生徒との交流、バッチリです。
「おすすめならほかにもいろいろありますよ。これとか、こっちのこれとか。あ、これも。これも……」
「センセーってめちゃくちゃ本に詳しいよねー。おかげであたしの読書ライフも充実です」
「それはよかった」
「ねえ、センセーって、どうしてセンセーになったの?」
好奇心旺盛な子ども特有の、唐突な話題の転換に目をシロクロさせながら。
「どうして、って……」
「学園モノの小説読んで感動したからー、とか恩師に憧れてー、とかさ。なにかきっかけがあったんじゃない? センセーになろうって思うような、さ」
「ふむん。そうですねえ」
腕組み。考えているように見えるのは、フリです。実際のところ、きっかけは倉前の中にはっきりとしています。ただ、口にするのがちょっぴり、気恥ずかしいだけ。
しばし悩んでみせてから、ぽつり。
「憧れのひと……は、いましたよ」
「へー、だれだれ? あ、分かった。センセーが学生時代の司書のセンセーとか?」
「ああ。
珪先生
も尊敬できるひとでしたねえ……」
司書教諭といえば、七瀬の母校、寝子島高校の司書教諭の早川先生。本好きとして彼にも大いにお世話になったものです。
けれど今、思い浮かべたのは別の顔。
「あ、分かった! 好きなひとっしょ? 憧れたのって」
「ええ?」
やけに鋭いご指摘。当たらずとも遠からずといったところでしょうか。
好き。憧れ。友情。彼と出会って何年も経ったというのに、ふたりの関係性へ、七瀬はいまだしっくりくる名前を付けられてはいません。それが心地良く、落ちつくもので。
「僕は……あのひとの隣に立ちたくて、対等になりたくて。立派な大人になりたくて、あのひとと同じ教師を目指して……」
「ってヤバ、そろそろ部活の時間だ! またねセンセー、本ありがと! 借りてくねーっ」
「おや。頑張ってくださいね」
手を振りながら彼女が行ってしまうと、放課後の図書室はちょっぴり静かです。最近の子どもはあまり本を読まないのでしょうか。
七瀬は語りかけの宙ぶらりんになってしまった記憶に思いを馳せ、苦笑い。
「倉前先生。この本なんですが、どこの棚に収めたらいいでしょうか」
「うん?」
もちろんこの彼のように、本好きが高じて図書委員会に入ったような生徒もいるわけでして。
「その本は図鑑コーナーやけん、向こうの棚に……ああ、ちょっと。聞いてもよかですか」
「はい、なんですか?」
「本、好きですか」
きょとん。彼は怪訝そうに首をかしげましたけれど、すぐににっこり笑って、
「はい、もちろん! 大好きですよ」
こんな顔が見られるのがやっぱり、先生やってて良かった! なんて思う瞬間です。
きっと、七瀬のあこがれの彼も、そうだったのかも? そのために教師になったのかも。今にして、そんなふうにも思うのです。
そうして授業も司書としてのお仕事も頑張った、一日の終わりに。
「やあ七瀬、お疲れさま。お誘いありがとう」
「お疲れさまです、ウォルターさん。僕が会いたかったですから」
時どきこうして、
ウォルター・B
とおいしいものを食べたりお酒を飲んだりしながら過ごすのが、七瀬のなによりの楽しみです。
「七瀬とこんなふうにお酒を飲めるなんて、思ってもみなかったよねえ」
「僕もです。ウォルターさんは僕よりずうっと大人のひとだって思ってましたから」
けれど今では、七瀬だって大人です。司書教諭というお仕事に就いて、お酒だって飲める大人です。
彼と対等な、大人なのです。だからちりんとグラスを鳴らして、かんぱい!
「う~ん、仕事終わりのこの一杯が格別でねえ」
などと日本酒をあおり、焼き鳥にかぶりつく金髪碧眼の彼を、七瀬はなんとも言えず心地よい気分で見つめます。
「あまり深酒はしないようにしないとですね、ウォルターさん」
「うん? うん、そりゃあもちろん。明日も仕事だからねえ。君もでしょ?」
「はい。ようやくウォルターさんの苦労が分かってきましたよ」
ほんのり顔を赤くしたウォルターさん。おもむろにぽむっ、と七瀬の頭に手のひらを乗せて、
「無理はしない程度にがんばるといいよ。僕みたいにちゃらんぽらんなくらいがちょうどいいさあ」
「学生時代、ウォルター先生がちゃらんぽらんだった印象は全然ないですけどね」
居眠りでもしようものなら鋭くチョークを飛ばす彼と、目の前でくったりとしてお酒をたしなむ彼とのイメージの違いはきっと、彼の受け持つ生徒たちと七瀬との関係性の違いによるものでしょう。
こんなふうに隙だらけの姿を見せてくれるのはきっと、七瀬にだけ。
「ま、明日もがんばろう。ねえ、七瀬」
「はい、がんばります。そうしてまた、こんなふうにいっしょにごはんを食べてくださいね」
「もちろんだよお」
と言いつつ、わけもなくくしゃくしゃと七瀬の髪の毛をかきまぜるウォルターさん。
「あはははは」
酔ってます。油断した彼を隣で、近くで眺めていられる……そんな特権に浸りながら、七瀬もいい気分でちびりとお酒を口にしました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年02月04日
参加申し込みの期限
2025年02月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年02月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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