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ヒゲ猫ペンシルと、魔法商店街のはじまりの香り
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【大決戦】
我が魔法商店街の中央広場に鎮座する、かの姿見に映りこむあの光だ。姿見の形をしているのは多分に象徴的かつ魔術的理由であり、実態は望遠鏡に近い代物だろう。厄介なことに、きわめて一方的な。
「さあ、もうすぐだ。そうでしょ? ねえ、"遠きもの"」
姿見にヤツは願う。白檀 カオル。そんな名を名乗った男は祈り、語りかけ、奇跡を乞う。
「もうすぐだ。もうすぐ彼女に会える……僕は役に立ったでしょ? 大いに場を盛り上げてきたじゃあないか、"遠きもの"の望むとおりに」
媚びるように姿見へ身を押しつける。星はまたたくが、彼の言葉が届くことはないだろう。
「だから、さあ、早く彼女をここへ。よみがえらせておくれよ。ねえ、"遠きもの"よ。なんだい、まだ足りないっていうのかい? 欲しがりだなあ。仕方がないね、もうひと盛り上げといきますか……くふふ」
「紗月、早くはやく!」
「ま、待ってよ理緒ちゃん……!」
初瀬川 理緒
に
佐和崎 紗月
、その仲間たちがやってくる頃には、彼の姿は失せていた。
赤茶けてなんら味わいもなく無味乾燥とした荒野へ砂塵が吹き抜ける。魔法商店街へ吹く風はいつもそうしてからからに乾いているが、そこへいくばくか潤いをもたらしてくれるのが彼ら、寝子島の者たちだった。
願わくはあの男にも、彼らの思いが届かんことを。そう思うよ。
「うわ、あ……」
言葉を失うとはこのことだろう。初瀬川の開いた口がふさがらぬのも無理もない。佐和崎が彼女の袖を固くつかみ離さぬのもな。
それは恐るべき巨躯を誇る大百足だった。巨大で、長大で、とぐろを巻くように山を覆い頭をもたげていた。百どころか千もありそうな足が地をかいてうごめき、稜線を盛り上がる甲殻が連なり埋めていた。鈍色に艶めく甲殻を眺め、少女らは顔を見合わせ眉を寄せた。気持ちは分かるとも。
「あ、あんなのやっつけられるの!? デカすぎでしょ!」
「……えいっ!」
佐和崎が青蘭の蔓の杖を振るい、大ムカデへ"変質"を試みる。恐怖にかられてというより、初瀬川を守らんとしてのことだろう。おそらくは。いや、まあ誰しも怖気をふるうというものだろうな、この光景は。なにしろ四六時中にあの甲殻やら足の擦れ軋む音が街中に反響するのだからたまらない。
変質の魔法はしかし、巨大にすぎるムカデに十分な効果を及ぼさない。一瞬その像をぼやけさせたのみだ。魔法というものは美しく繊細にして双方にある種の作法があってこそ威力を発揮するのであり、つまるところこのような無粋なフィジカルの化け物にはいささか通じにくいきらいはある。再三述べるが魔法は精緻であるがゆえに万能ではないのだ。
「き、効かない……!?」
「くそー、やっぱり虫が相手だなんて、スルーしておけば良かった!」
「それでも、やるしかないです……!」
綾辻 綾花
の"予言"が巨体の動きを言い当て、彼らは後方へ退く。砂塵を薙いだのはムカデの頭だが、まるで小山に足が生えて駆け抜けたかのような衝撃が襲う。
綾辻は
早川 珪
と寄り添うように、気丈にもムカデを真っ向見据え、霊界サボテンの芯の杖を構えていた。彼女が長く住んだ安普請のドミトリーには実に多種の虫が湧いたというが、残念ながらそれらに慣れるということはなかったらしい。
「虫は、あまり得意じゃないですけど……このままじゃ、街がつぶされちゃいます」
「僕らも手伝わないとね」
綾辻が"解析"を試み、早川が小手先の"致命"を放って、まずは様子見といったところか。それらがムカデの一端へ触れるたび、像が揺らぐ。今のところ変化は見られない。
しかし塵も積もればとも言う。それを真に理解するのは彼らだろう。
「続けましょう。珪さん!」
「ああ、あきらめずに、地道にいこう」
「しかし、少々場所が悪いな」
と
八神 修
がムカデを睥睨し、そして周囲の地形を確かめたのは、当然にして算段あってのことだ。
「このままでは街が飲み込まれる。あちらの渓谷や崖際へ誘導しよう」
「俺もそいつに賛成だ」
犬塚 ハウルの苦々しい同意だが、やむを得まい。商店街には数多あやかしが暮らしているし彼自身が居候を決め込む土産物屋もある。あれの進行を押しとどめる冴えた方策など思いもよらない以上、他所へ引きつけるが上等だ。
「また来ます!」
「きゃあっ!?」
綾辻がさけび、佐和崎が初瀬川を抱いて身をよじるように地へ転がる。犬塚は舌打ちし、
「くそ、好き勝手やりやがる。で、どうするってんだ? あのくそったれのデカブツを、どうやって動かすってんだ……」
「犬塚さん、落ちついて」
稲積 柚春
の声色は努めてやわらかく、そして小さく震えていた。少女は弱々しく、しかし少年めいて前をばかり見つめていた。
「あれだけ大きいと、もう怪獣映画みたいだけど……でも大きくたって虫は虫でしょ?」
「そうそう、ならやりようもあるってものさあ」
その肩を抱く
ウォルター・B
あっての気丈ながら、犬塚に局面の打開を信じさせる程度には力強く思えたらしい。彼はもう一度舌打ちをしつつも、わかったよ、とうなずいた。
その様を、ヤツは眺めていた。薄く笑み見据えていた。まるでこれより起こること全ての主役を張る気概ありと誇示するかのように。
だが、残念ながら、ヤツの矜持と願いを我らが打ち砕こう。
これはあの男の物語ではない。寝子島の者らと……吾輩が語るべき説話だ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
9人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年01月17日
参加申し込みの期限
2025年01月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年01月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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