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三度目の鐘をあなたと・1
三月、卒業の季節の夜はすこしばかり物悲しい。
春へ一歩ずつ向かう日々はもちろん前向きではあるのだけれど、夜になるとすぅと冷えてくる。昼間の春の日差しが暖かいから、余計に悲しく感じるのかもしれない。
窓を開け春の夜空を眺めていた
稲積 柚春
は、はぁ、とひとつため息をついて窓を閉めた。
シーサイドタウンの新築に近い2DKの部屋に一人暮らしするようになって、もうすこしで一年が過ぎる。起きる時間も寝る時間も何を食べるかいつどこへ出かけるか、誰に会うのかも、自分で決められるのが一人暮らしのよいところ。趣味のアロマの勉強やぬい活に精を出して心満たされる夜もあれば、一人が切なくて堪らなくなる夜もある。今宵はいささか後者だ。
大きなクッションを抱えてベッドに倒れ込んだ柚春は、しばらくクッションに顔を押し当てていたが、再び起き上がって友人でもあるカプセルギアを手に取った。
「вор」
翡翠色のプラスチックの人型ボディの盗賊さんは、物言わぬ玩具ではあるのだが、柚春は彼に隠し事なく何でも話すのが日課となっていた。
「ねえ聞いてвор」
柚春の悩みの九割は恋愛。なにしろ彼女はいわゆる禁断の相手――教師である
ウォルター・B
に恋をしているのだ。同級生と付き合うのなら何の問題もないことが、教師と生徒という立場では障害になってしまう。両想いにほど近いが正式な恋人ではない。それが柚春とウォルターの関係の現状だ。
障害が多いほど愛は盛り上がるというが、それは一番大変なところ乗り越えた余裕のある人の台詞であろう。現在進行形で渦中にある当人にとって、安定したところにたどり着けない恋心は愛おしくも厄介だ。十六歳の若芽のようなハートは盛大に焦がされ、苛まれてしまうのだから。
「今日ね、ワットに会えなかったの。ワットは三年生の担任だし、卒業式の前で忙しいのは分かってるんだ……だから邪魔しないようにって思ってるんだけど……前にワットを見てから36時間以上経っちゃったんだよ……」
一日半。
ウォルターの声も聞いていないし、ウォルターの顔も見ていない。
これを長いとみるか短いとみるかは人によるであろうが、恋する高校二年生の少女にとっては永遠といってもいいほど長いものに感じられた。
「NYAINしてみようかな……でも別に用もないのに、何してる、なんて鬱陶しい?」
お腹のところにクッションを抱えた柚春は、両手でворを持ち上げて、右に左に身体を揺らす。
「どう思う? どうせするなら電話のほうが? 声も聞けるし……声の調子だけで元気かどうかわかるよね……でも毎日電話してくる女子ってどうなのかな。声聞いてから寝たいけど……依存してるって思われない?」
ううん、と唸り声をあげてворを揺らす。
光の加減でворの瞳は同意してみえたり呆れてみえたりする。
ともあれ、否定もせず肯定もせず、黙って聞いてくれているのは間違いない。
「声聞いたら……おやすみ、じゃあね、だけじゃやっぱり寂しいし……1時間くらいは話したい……できれば2時間……僕が眠りにつくまで何か話してて、って思っちゃう……でもそれだとワットに負担をかけちゃうし……そんなおねだりしたら重いって思われちゃうよね、きっと」
どうしよう。
そう考えているうちに、時間は刻々と過ぎてゆく。
今夜はもう電話をしたら迷惑だよね、とあきらめの気持ちを抱いて電気を消そうとしたそのとき、ふいにスマホの画面が明るくなった。短い振動とともに着信したメッセージが一行、表示される。
『まだ起きてる?』
柚春はガバッと起き上がり、光のごとき速さでスマホを掴むと、即座にコールボタンを押した。
1コール、2コール……3コール。間延びした彼の声が耳に飛び込んでくる。
『もしもし~』
「ワット!」
『こんばんわぁ、まだ起きてたんだねぇ』
「起きてた。ワットに電話しようか迷ってたとこだった」
嬉しい。
気持ちが通じたみたいで。
自分の声が弾むのを、柚春は止められなかった。
「元気だった?」
『あはは、元気だよぉ。1年も会ってなかったみたいな聞き方だねぇ。昨日会ったでしょう、一日でそう変わらないって』
「うん。でも、変わるかもしれないし。毎日元気か知りたいし」
『お母さんみたいだねぇ』
ウォルターは電話の向こうでクスクス笑っている。
そういえば彼は何か用事があったのだろうか?
そう思って尋ねると、ウォルターはすこし申し訳なさそうにいった。
『あー……用事ってほどじゃなかったんだけどねぇ。どうしてるかな、と思ってねぇ』
「ワットも、僕が元気かなって思ったってこと?」
『まあ、そういうことになるかなぁ』
同じだったねぇ、とウォルターはまた笑う。つられて柚春も笑ってしまった。
『こんな時間だから長電話しないようにしないとねぇ。じゃあ、おや――』
おやすみ、と聞こえかけた声を遮って、柚春はウォルターを引き留めた。
「まってワット。明日って会う時間ある?」
『明日? ああ、午後ならすこしあるよぉ』
「だったら、1時間だけ。僕に付き合って」
行きたいところがあるのだ。
今の彼と。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
桂木京介
阿瀬春
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
50人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年11月04日
参加申し込みの期限
2024年11月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年11月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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