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かぞく・1
ひょん、と表現するほかない。
短く、ひらがな三文字で。
桜色の猫、その登場の仕方について、ほかに的確な言葉があっただろうか。猫はどこか高い場所からひょんと飛び降りきたりて、滝原家一同のゆくてにスマートに着地したのである。四本足ですっくと立った。
猫の表情というのはなかなか読みづらいものがあるが、彼ないし彼女が不適な笑みをうかべたように
滝原 レオン
の目には映った。
ときは休日午後三時ごろ、ところはシーサイドタウンの歩道のただなか、空から降ってきたのでないとすれば猫は街路樹からダイブしたのであろうか。顔なじみの猫ではない。まったくの初見だ。おまけに、自然界ではまずありえない毛並みのオーナーときた。連れだって買い物途上のレオンに対し、彼女あるいは彼が挑発的な『ひょん』をかました理由はこれいかに。
レオンは足を止めて猫を見すえた。レオンの鋭い視線は、目の前の小さな生物をじっくりと観察するハンターのようである。しかしレオンの眼差しにはどこかやわらかさがあり、猫に敵意がないことを見て取ると、わずかに肩の力を抜いた。
猫もまた、レオンをじっと見返していた。瞳には不思議な輝きが宿っており、何かを語りかけようとしているかのようだ。直感なのか、気まぐれなのか。底知れない静けさがあった。
「にーちゃん、猫だね」
見ればわかることではあった。だが、そういうことをあえて言葉にしてしまうのが
滝原 カノン
の性分だ。カノンの声には無邪気さと、どこかほのぼのとしたトーンが混じっている。
レオンは短く息をつき、軽く頭を振った。
「……わかってるよ」
しかしカノンはまるで気にする様子もなく、猫の視線に触発されたのか、少し首をかしげて「なんだろうね」とつぶやいた。何かを見抜こうとする探偵のようでもあり、ただこの状況を楽しんでいる子どものようでもある。
「何か用?」
滝原 レオナ
が猫に呼びかけた。レオナは後ずさりしながら、それでも猫から視線を外さない。冷静をよそおってはいるものの、声色がうわずっているのは彼女が驚いている(というか、いくらか怖がっている)証拠だ。
「いい子ちゃんだねー」
レオナとは対称的に、
滝原 ましろ
はたちまち表情をゆるめて猫に呼びかけた。その場にしゃがみこみ、そっと手を差し出している。
「ましろちゃん、いい子ちゃんはいきなり目の前に飛び降りてきたりしないよ?」
と言いながらも
滝原 ねね
もまた興味津々の様子で、さりげなく両腕をひろげつつ一行の先頭ににじり出た。
桜色猫はちらりとねねを見、そこからましろ、カノン、レオナと視線をながして、やはりレオンにまなざしを戻したのである。
何かしかけてくる!?
レオンはふたたび身をこわばらせた。
ところが猫は二度ほどまばたきし、そこで急に関心を失ったように、ぷいと尾を見せて歩き出したのだ。
「ちょっと」
レオンは声が出てしまう。
思わせぶりな登場しといてそりゃないだろ。
待ってくれとレオンが言う前に、「待つ気はないよ」と言うかのごとく猫は歩調を速めたのである。むしろ駆け足だ。
「待てって!」
レオンは桜色を追いかけた。
「ちょっと、レオン!」
こうなってはレオナもつづくほかない。
「にーちゃん待って!」
カノンも同じだ。
「ぼくも行くー! 猫ちゃんまてまてー!」
ましろははしゃいでいる。
「車や歩行者に気をつけてー!」
言うことは立派だがいかんせん六歳児の体の悲しさ、ねねは最後尾だ。
本気で逃げてるわけじゃないのか。
レオンはまもなく気がついた。その気になれば猫だから、人間なんて簡単に振り切れるはずだ。しかし猫はこちらが見失うことはなくとも、追いつけないほどのペースを保って走っている。どうにも癪(しゃく)に障るランニングではないか。
猫はゆく。ひょうひょうとゆく。逃げているのではなく一行を率いるように。
レオンは脇目も振らず、全身に力をこめてダッシュした。頭の中は疑問符でいっぱいだが、それより先に体が動いている。
なんなんだあの猫!? 妙な色に、妙な登場の仕方をして……! 追いついてみせる。追いついて――どうするかはそこで考えよう。
レオナの駆け足はやや内股で、脇もいくらか開き気味だ。やはり疑問で胸いっぱいだが、彼女は決して立ち止まらなかった。
レオンったら、いきなり走り出さなくてもいいのに……あの猫、私たちをどこかへ誘導しているみたい。何が目的なのかしら?
カノンは軽快な足取りでその場を楽しんでいる。その動きは無邪気そのものだが、どこか余裕すら感じさせる。目を輝かせながら、飛ぶようなステップを繰り返していた。
わーい! おっかけっこだ、こんな面白いことがはじまるなんて!
ましろは小さな体をぱたぱたと動かしながら、強風にあおられる花びらのように後を追う。そのまま空に跳ねていきそうなほどだ。
待ってよー! 猫ちゃん、遊ぼうよー!
ねねはすこし遅れ気味で、一生懸命に追走する。スカートのすそが揺れ、小さな肩を上下させながらも置いてきぼりにはならない。一見頼りなげ走法だが、幽霊とは思えない気迫がこもっていた。
みんなっ、危ないことしちゃダメなんだからね!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
桂木京介
阿瀬春
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
50人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年11月04日
参加申し込みの期限
2024年11月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年11月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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