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桜色の猫と不思議なドア・2
「猫ちゃんはここで何してるの? それに、この場所は?」
返答はない。それでも真白は猫に歩みより手を伸ばしてみる。すると猫はすっと立ち上がり、また真白の前を歩き出したのだ。
「どこに行くの?」
ふたたび追いかける。
まもなく猫の行く手に建物が出現した。ぽつんと一軒、白い壁の小さな家だった。サイズ的には小屋といった風情だ。屋根はなかば、桜の花でおおわれている。
また猫が消えた。でも、もう真白は迷わなかった。
扉を開けると、暖かな空気が真白をつつんだ。
新品の家の匂いだ。乾いたばかりのペンキと板の間の香。
「えーと、誰かいますか」
真白が呼びかけると、奥の部屋から声が聞こえた。
「ようこそ。きみが来るのを待っていたよ」
行ってみると、白木のテーブルにつく姿があった。
黒髪の青年だった。細面で長い髪をしている。男性に思えるので『青年』と表現したが、中性的な顔立ちゆえひょっとしたら女性かもしれない。
初対面だ。しかし見知った顔のように思った。
青年の瞳は猫と同じ桜色で、この場所に溶け込んでいるように思えた。
青年は立ち上がると真白に自分の正面の席をすすめた。どうも、と言って真白は応じる。
「私を待ってたってどういうこと……ですか」
「きみには特別な力がある。だからここに招いたんだ」
青年の言葉に真白はとまどうばかりだったが、嘘ではないとも感じ取ってもいる。
「特別な力って?」
青年は微笑みながら答える。
「きみのポジティブさと強い心、それがこの世界をよりよい場所にしてきた。礼を言わせてほしい。ありがとう」
この人って。
真白はもう理解していた。
あの猫ちゃんだ。
「僕にはこれくらいしか、感謝を伝える方法がない」
青年はテーブルに一枚のカードを置いた。
真白が日常的に集めているトレカに似ている。具体的に言えば『Tales Of the Sky』、略して『TOS』のカードだ。でも表がえすと見知らぬデザインで、描かれているのもまったく未知のキャラクターだった。どこか神秘的な目を持つ女性キャラクターではないか。どことなくだが紅美に似ている。
「もしかして『TOS』シリーズの新作、とか?」
青年はうなずき、笑顔を浮かべた。
「どうぞ、持っていって」
じゃあ遠慮なく、と真白はカードを手にした。
立ち去るときがきたらしい。ありがとねと言うと真白は小屋を後にし、その先にある白い木製のドア――やはり開いたままのアーチをくぐった。
水面を通り抜けるような不思議な感覚が身体を包んだ。肌にひんやりとした空気が触れたかと思うと、目の前の風景が急に歪み、次の瞬間には完全に異なる場所に立っていた。
「……えっ?」
見慣れた街の風景だった。
建物の配置、色彩、潮の香りまでもが、普段通りのシーサイドタウンだ。せわしなく通行人が真白の前を横切っていく。山高帽に和服という青年もあったが、寝子島ではとりたてて奇抜な格好ではあるまい。
真白はぎょっとして振り返ったが、来たはずの方角には狭い路地があるだけだった。小屋なんてもちろんないし、桜降る公園も白いドアも消え失せていた。
しかし真白はこの体験が、白昼夢だったとは思わない。
ほんのちょっぴり、異世界にでも迷いこんでいたのかな。
きっとそうだろう。
なぜって、真白の手にはまだカードがあったのだから。
まもなく『クラン=G』に到着した。
「こんにちはー」
「いらっしゃいませ、ミズ白」
新店長が迎えてくれる。顔が寝子高教師(桐島義弘)に瓜二つという問題点(?)に目をつぶれば完璧な男
リック・ヤン
である。
「店長、突然だけどー」
ぺたぺたとレジカウンターまで歩んで真白はカードを取り出した。
「このカード、ご存じ?」
義弘よろしく泰然自若に見えがちなリックだが、案外そうでもないことを真白は知っている。このときも、「なんと!」とリックはいささか甲高い声を発した。中華系なんだし「アイヤー!」と言ってほしかったところだがそれはともかく、
「ミズ白、このカード、どこで入手されました!?」
オールバックの前髪が垂れて眼鏡にかかっている。それくらいの衝撃であったらしい。
猫ちゃんにもらった、と真白は明かした。
「まさか」
「いや、そのまさかで」
ふぅむ、とリックはつぶやいた。「不思議なこともあるものです……」
「そりゃあ、猫ちゃんがカードくれるなんておかしいですよねえ」
真白は自分でも苦笑するほかない。ところがリックの反応はちがった。
「これは発売前の、しかもウルトラレアのカードですよ!」
「驚くポイントそこなんだ!?」
「私も今朝、業者向けの事前通知でデジタルカタログを見たばかりです。サンプルですらまだ配布されていない。発売はたしか初夏のはずですし、猫の妖精でもなければ持ってくることはまず不可能です」
「店長、私の話、信じるんですか?」
「寝子島に来て、少々のストレンジテイルスは受け入れられるようになったもので」
ところで、とリックは言った。
「このカード、当店に売ってくれませんか?」
そこで提示された額はそれこそ一財産といっていいほどだったわけだが、真白の回答はもちろん、
「だ~め!」
の一言だった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
桂木京介
阿瀬春
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
50人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年11月04日
参加申し込みの期限
2024年11月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年11月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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