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待っているだけ、が終わるとき・2
若い女があんなとこの地ベタにいるだけでも驚いたけど、返事にはもっとびっくりしたとじゅんは言った。
「あんた、何してるの。こんなところで」
呼びかけたとき、悪酔いしていたせいか荒っぽい口調になったことをじゅんは否定しない。
「待っているだけ」
とさゆるは言った。
「あたしを滅茶苦茶にしてくれる相手を待ってる。思いのままに慰みものにしてくれる人間を……誰でもいいから」
いまだから言えるけど、とじゅんは腕組みした。「あれ聞いてあたし、マジ頭にきた」
「どうして?」
「言えた義理じゃないけどさ、自分を大事にしろ! って思ったわけ。こんなこと言う若い子が、あのジジイみたいなのをのさばらせるんだって」
「若い子……って、じゅんもそうじゃない?」
「いーの!」アニメ声優のような口調でじゅんは言う。「さゆるは大人びた外見だったけど、直感的にあんたが年下だってことはわかったから。まさか高校生とは思わなかったけどさ」
放っておけないと思って、じゅんはさゆるを立たせ引きずるように大通りまで連れだし、流しのタクシーに押しこんだ。だが、
「あんた家は?」
行き先を告げる前にじゅんはさゆるを見るも、
「……知らない」
と返事を聞き癇癪(かんしゃく)を破裂させたのである。
「アホか! とにかくあんなとこにいたらダメ、どこか言いなさい!」
このときさゆるが告げたのが、寝子島どころか日本でも屈指の超高級ホテル『ステッラ・デッラ・コリーナ』だった。
「トチ狂っての妄言だと思ってた。別にそれでもよかった、あんな場所に置いてけないから。最悪、あたしの部屋に泊めることも考えてたし」
「道中のタクシー……二十分かそこらだったと思うけど、あたしたち、何か会話したっけ」
ほとんど覚えていないとさゆるは言った。
「したよ。さゆるがあたしのこと中学生よばわりしたから、全然ちがうって言った。あんたが信じたかはわからないけど」
でもそれくらいだったとじゅんは言う。「なんか、話題なんて見つからなかったし」
驚いたことに、ステッラ・デッラ・コリーナのカウンターでさゆるがクレジットカードを出すと、すんなりと部屋のカードキーが渡された。さゆるが示したものが、世界的に限れた富裕層しか所有できないブランドの、しかもブラックカードだということをじゅんは当然知らなかった。
「おっかなびっくり部屋まで連れてった。そしたら生意気にもセミスイートじゃない。そういうとこ縁がなかったんでね、室内を見て回ったりした。冷蔵庫のビールの一本くらいもらって帰ろうって気もしたけど、理性が働いてふみとどまったわ」
「さっさと寝なさい」
と言い捨てて部屋を後にしようとしたじゅんに、さゆるは追いすがった。
「行かないで」
「なんで」
「独(ひと)りでは、この夜を乗り切れそうにない、から……」
あんたねえ、とさゆるを押しのけようとして、息を呑んだとじゅんは言った。
「ドキッとした。ありていに言うと」
「どうして」
「あたしに言わせるか、それを」口をへの字にしてじゅんは言うのである。「めちゃくちゃ美人だって、やっと気づいた……から」いきおいがいいのは最初だけ、消えてしまいそうな語尾となった。
「そうなの?」
「これ以上言わせんな!」
効果音をつけるなら『ムキー!』が適切だろう。目を三角に怒らせてじゅんは立ち上がったのである。
「そーよ! キャバ嬢やってるしBL大好きだけど自分のリビドーはとんとないこのあたしが、あんたに見つめられただけでクラっと来たの! 男でも女でも、あんな感覚になったのはマジ初体験だったんだから!」
言わせんなと言いながら一気に白状して、じゅんはもう真っ赤だ。
さゆるとの初キスは、それこそ壊れ物にふれるような、おそるおそるのものだったと言う。
「力なんて入れたらあんたが、バラバラになるかもと思って。ところが……キスうまいんだよね、さゆるって。応えてくれる動きが……で、あたしのほうがトロトロになっちゃった」
ベッドの上で向き合って、唇を重ねて舌をからめて、それで終わろうという自制心はまだじゅんは持っていた。
もちろん、それで終わるはずはなかったのだが。
「体じゅうヒリヒリするくらいやりまくったよ。あたしケダモノみたいになってたかも、何時間も」
乙女のようにじゅんは顔を両手でおおった。
「……恥ずかしいよ。そんな下心、なかったのにさ」
「でもあたしは」さゆるは立ち上がり、じゅんの肩に手をかけた。「おかげで、あの夜を乗り切れた。ありがとう」
「……ばか」じゅんは、顔をおおったまま動かない。「でも、そう言われて嬉しい」
一夜限りの情事のはずだった。言葉にしたわけではないが、さゆるはそう理解していたし、じゅんも同じだった。
せっかく来たからと、翌日ホテルのプールにじゅんは入った。そのとき、プールサイドでさゆると再会してわずかに話したが、それっきり名前も聞かずに別れた。たがいに、もう会うことはないと思っていた。
それがいま、こうしてふたりで暮らすようになり一年になるのだから、世の中というのはわからないものではないか。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
桂木京介
阿瀬春
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
50人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年11月04日
参加申し込みの期限
2024年11月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年11月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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