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桜色の猫と不思議なドア・1
卒業式まであと数日だ。
三年生、
白 真白
に残された高校生活はあとひとつ、式に出席することだけだった。卒業証書を丸めて筒におさめれば、四月からはもう大学生となる。
さようなら、高校時代。
だからその日まで制服を着る必要なんてない。朝から晩までパジャマのままで、日がな一日ゲームをしたりアニメを観たり、ネット巡回してすごしたって誰にもとがめられない。実際、昨日はそうしていた。でも今朝、真白は制服をハンガーから下ろすことにしたのだ。髪を丁寧に結い眉を整え、ソックスを履いて下駄箱からローファーをひっぱり出した。ついでだ。長くつきあってきた通学カバンも手に取った。これでフル装備の女子高生の一丁上がり。
出かけよう。
ぽやぽやと高等遊民しててもかまわないが、連日それではさすがに飽きがくる。
家の外へと出てみれば、街にはすでに春が満ちていた。丸みをおびた空気に緑の匂いがまじり、シーサイドタウンの広い通りを涼しい潮風が吹きぬけていく。桜は開花の準備を終え、あまたの窓辺や花壇にもあまたの花がかざられていた。
真白は顔をあげ、春の香りを胸いっぱいに吸い込んだ。息づかいに合わせ、制服のブレザー越しに張りのあるやわらかな曲線がかすかに上下する。真白の動作は無意識でありながら、どこかしら見る者を引きつける自然な色香をまとっていた。吹き抜ける風に髪が舞い、陽光をあびて絹糸のような光沢をおびる。
「いい日だなぁ」
誰に言うでもなく真白はつぶやいた。
よし、今日は一日を楽しむよ。
お外で!
さしあたって目的はないけれど、そんなときはホビーショップ『クラン=G』がある。三佐倉千絵もそのパパも、すでにドイツに渡ってしまって店にはいないし、そこに寂しさを感じなくなるようになれるまではまだ時間がかかるだろうが、クールそうに見えて天然ボケ気味の新店長とも、真白はそれなりに楽しくやっている。店には常連たちもつどうことだろう。
そんなときだった――。
うん?
視界のすみに映ったのは、不思議な毛並みを持つ猫だった。桜の花の色、光の加減でそう見えているのではなさそうだ。それも頭から尾まで。老猫ではないが子猫でもない。大人になりかけといったところか。優雅な足取りで真白の前を横切っていく。
見慣れない色の猫だね。
っていうか、ああいう色の猫って、いる?
真白の好奇心がはじけた。
「待って」
口に出したが猫は振り返ることなく、流体のようにするりと細い路地に入ってしまった。しなやかな動きはどこか艶っぽく、真白は誘われているような気持ちにかられた。引き寄せられるようにして猫についていく。
路地に入ると街の喧騒は遠のき、聞こえるのは自分の足音と猫の軽やかな足取りだけとなった。
だんだんと街並みが古びていく。湿った石畳の路地、苔が生えた古びた壁が並び、匂いもどこか土っぽくなった。
猫は逃げたりしない。けれども真白を待つこともない。しなやかにゆれる尻尾で、『ついてこないの?』と問いかけてくるように見えた。
小さな背中が角を曲がるたび、真白はあわてて後を追いかける。何度かそれを繰り返したのち、どこか見たこともない場所にたどり着いていた。
ここ、どこ……?
真白はきょろきょろと周囲を見渡した。
かつては大きな建物でもあったと思わしき空間だ。だが建物は解体撤去でもされたのか、きれいさっぱり更地(さらち)になっている。
誰の姿もない。怖いほどの静寂があった。
しかし撤去をまぬがれたものもあった。ただひとつだけ。
白い木製のドアだ。
すでに開けはなたれているが、そのむこうには何もなかった。かつては純白だったであろう表面は、長い年月を経て薄汚れ、ところどころ塗装がはがれて木目が露出している。表面を覆うように絡みついたツタは、濃い緑の葉を茂らせていた。
ドアを支える煉瓦の柱は、湿気と苔の影響で茶褐色に変色していた。隙間からは小さな草が芽を出し、やはりツタの姿もあって生命の息吹を感じさせた。ドアというよりは、ドアを残したアーチと呼ぶべきかもしれない。
いつからだろう。空中には、透明なガラスの破片を散りばめたような白い光がきらめいていた。雪のように光の砕片は降ってくる。いずこからともなく降り来たりて、積もることなく消えていく。
「夢……なのかな?」
独り言のように漏らした真白の言葉に応じる声はない。
そうだ、猫。
桜色の猫はどこに行ったのだろう。姿が見えない。
しかし真白はすぐに確信した。猫はドアのむこうに行ったのだ。むこう側には青空が見えるだけだが、きっとあの先へ。
引き返すならこれが最後――との思いも胸をよぎったがそんなつもりはなかった。
覚悟を決めよう。
真白はアーチをくぐった。
すぐには何もおこらなかった。
されどやがて、きらめいていた白い光が桜の花びらに変わった。
真白は別の場所にいる自分に気づいた。緑の芝に覆われた公園のような場所だ。
桜の木に囲まれている。桜。桜。一面に。
無人だった。桜のもとに、さっきの猫がいることをのぞけば。猫は香箱座りで真白を待っていた。桜色の瞳だ。
猫は低く一声鳴いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
桂木京介
阿瀬春
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
50人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年11月04日
参加申し込みの期限
2024年11月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年11月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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