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早咲きの桜と、あなたと
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九夜山のカフェの噂を聞きつけた
綾辻 綾花
は、
早川 珪
を誘ってハイキングに向かうことにした。
雨の日も散策したけれど、やはり春先の晴れの日は緑の影に隠れるように見える花々も生き生きしているように見える。
「珪さん、見て下さい!」
そうして綾花が指差すほうには、早咲きの桜がチラホラと。
ようやく膨らみ始めた蕾と、僅かばかりに咲く花とで、桜の枝は優しいピンク色に包まれかけていた。まだ寂しい様相だけれど、決して春が遠くないと告げる桜に、綾花も思いはせずにはいられない。
(これがもうすぐ満開になって……)
そうしたら、九夜山は絶景のロケーションとなる。下から見上げるのも、展望台から見下ろし海浜公園まで続く桜の海を眺めるのも、きっと素敵だろう。
この時期はいつも、ドキドキした。次の担任の先生は、誰になるかなって。一緒にお花見に行けるかなって、ワクワクもした。
(けど、今年は――)
今から頑張って咲こうという花を前に、思うことではないかもしれないけれど。綾花がとても待ち遠しく思っているのは、
桜の季節が終わる頃
だ。
きゅっと手を繋いで、幸せそうに微笑む綾花を珪も咎めない。だけど、少し困ったように眉を下げて、綾花の手を引いた。
「下も見てあげなよ。花が咲いてるみたいだよ」
そうやって綾花の視線を桜から他の花へと移させるのは、照れ隠しだろうか。それとも、咲きそうな桜を前にして、やっぱり約束は延期で……なんて言うつもりなのだろうか。
「珪さん。お弁当に入れるなら、どんなおかずがいいですか?」
「お弁当? そうだな……やっぱりお花見なら、桜に負けない明るいお弁当もいいよね」
もうちょっと具体的にメニューを聞きたくなるのをぐっと我慢して、綾花はちょっぴり訂正を入れる。
「お花見までに練習ができるかわからないので、桜が散る頃にピクニックとか」
葉桜か、もう桜の木が新緑で眩しくなる頃には、綾花は卒業している。穏やかな春が続いているか、初夏の爽やかな風が舞っているかはわからないけれど……確かなのは、もう珪を『先生』と呼ばなくていいこと。
つまり、何らかの形で2人の関係は変わっているはずなのだ。
「お弁当じゃなくてもいいですよ。そのときは、お部屋に――」
「綾辻さん」
綾花の言葉を遮るように名を呼んで、珪は自分の唇に人差し指を当てた。山道は二人きりだとすっかり浮かれていた綾花は、誰かに聞こえそうな声量だったかと口を噤む。
「……僕を試すようなことは、まだ控えてもらえるかな」
「え? でも、桜が散ったあとなら……」
キョトンとする綾花に、珪の気苦労はわかるまい。むしろ純粋で、少々子供っぽさの残る綾花には、こんな気持ちは知られたくないとさえ思う。
「散ったあと『だから』困ることもある、ってことだよ」
珪の言わんとしていることは難しい。むぅっと考え込む綾花に苦笑して、「それから」と付け加えるように珪は続ける。
「
この間も
ワインに合うおつまみを貰ったばかりだし、今度は綾辻さんの好きな物が食べたいな」
「私は珪さんの好きな物を練習したいのに……」
知りたい情報を聞き出せず、抗議するような目で見てくる綾花の耳元へ、珪はこっそりと囁く。
「……好きになりたいんだ」
優しく、愛しく。甘い響きさえもつ声音は、綾花のむくれていた頬を瞬時に赤く染め上げた。
(す、好きにって……、私……じゃなくてっ! ……私の好きな物を? 珪さんも? え、でも)
今の言い方はずるい。
まるで、綾花自身を好きになりたいと口説いているかのように聞こるではないか。
腰が抜けそうになるのを必死に堪えた綾花は、なんとか珪の腕に捕まりながらカフェを目指した。
そうして、2人の前にはお互いに選んだメニューが並ぶ。
綾花の前には、ユリオプスデージーを模した、明るい元気な色合いのミニケーキ。そして珪の前には、少々ボリューム感のある、ストックの花を模したパフェ。こちらは赤やピンク、白の花が縦にたくさん咲いていた。
綾花が店主に何やら相談したのを見て、珪もこっそり耳打ちしていたようだけれど。
(私に似合う花ってことかな?)
珪は読書家だから、定番の花言葉であれば作中に出てくるから知っているだろう。でも、今の珪はそこまで含みを持たせないのでは無いか、とも綾花は思った。
(私からは、『好き』って気持ちを伝えたいとは言ったけど……)
メニューに付いてきたカードによると、赤は私を信じて、ピンクにはふくよかな愛情、白には密やかな愛と、綾花の気持ちにぴったり添っているが、愛がてんこ盛り過ぎる。
このカードはお互いに注文した方を受け取っているので、まだ珪に意味は伝わっていないはずだが。
「そ、そういえば! 私、卒業旅行に行きたいと思ってて!」
妙な所では察しの良い彼が気づかないうちにと、綾花は新しい話題を切り出した。
周囲を気にかけながら、それでもしっかりと希望を伝える綾花から告げられた言葉に、珪は少し驚いた顔をした。確かに卒業した後でなら、綾花との旅行も問題なく行けるだろう。
「近場じゃだめですよ。旅行ですから」
つまり、泊まりがけだ。先ほど試さないで欲しいとお願いしたばかりだというのに、やっぱり綾花には通じていなかったようだ。
いや――通じていて、誘っているのかもと、珪の中で煩悩が一瞬でも働いたかどうかは、あえて言うまい。
「桜の散る頃なら……夏の予約に間に合うかな」
小さく呟くと、珪は黙々とパフェを頬張り始めた。
これはOKなのか、そうでないのか。どちらにしても『今は』計画出来ないということだろう。……けれど。
「珪さんのパフェ、ストックの花がモチーフなんですって。花言葉は……」
たくさんの『好き』を詰め込んだパフェを、珪が頬張っている。その姿に、綾花は幸せそうに微笑んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年09月24日
参加申し込みの期限
2024年10月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年10月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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