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早咲きの桜と、あなたと
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特殊な事情の無い限り、店とは繁忙期になると休みなく開けている物だと思う。
けれど、
倉前 七瀬
が九夜山周辺を散歩しているときに見つけた喫茶店は、稼ぎ時であろう桜と紅葉が美しい時期には閉めているらしい。
よほど人ごみが嫌いなのか、ただの休憩に寄って欲しくないのかはわからない。ただそれを知ったときの七瀬は、気になって気になって仕方が無かった。
九夜山には、桜と紅葉しかないわけではなく、たくさんの野山の花々が溢れている。それを
ウォルター・B
と見ることが叶えば、どの季節だって素晴らしく映るはずだ。
(その喫茶店が、開いてる!)
紅葉が終われば誘おうかと思っている間に雪が降り、少し雪解けを待つかと思っている間にも、早咲きの桜が開花を始めてしまった。ウォルターを誘うタイミングを逃したかと思っていたところ、気になっていたその店が営業をしていると小耳に挟んだ。
であれば、行くしかない。桜が本格的に咲く前に、急いでウォルターを誘うしかない!
スマートフォンを取り出して、早速とばかりに文字を打ち始めるが「花見に行こう」というのも味気ない。どうしても『花見』だと、連想するのは桜だろうから、勘違いしたウォルターに断られるかもしれないと思うと、違う言葉にしたいと七瀬は頭を悩ませた。
お店のHPを添えるのは親切丁寧だけれど、驚きに欠ける。彼にはもっとワクワクした気持ちで来てほしい。
(……ふむぅ)
打ちかけたメッセージを一旦消して、誘い文句を考え……今度は閃きに任せて、勢いよく送信した。
――九夜山のカフェにお花を食べに行きませんか。
そのメッセージを受信したウォルターはと言えば、頭にハテナマークを浮かべていた。
急いで打っていて、何か別の言葉と予測変換を取り違えたのだろうかとか。若者に流行ってる言い回しなのかとか。そういう言葉に詳しそうな者に聞いていい言葉なのか、ダメな言葉なのかとか。
眉間に皺を寄せ、見間違いでないことを確認し、もう一度言葉の意味を考え……そして数分後。
――本当に花を? それとも何かの隠語?
七瀬の元に届いた返信は、ワクワクとはちょっと違った反応だった。
けれど、しばらくの間、ウォルターは七瀬の誘いに頭がいっぱいになったことだろう。それが少し嬉しくて、ふふりと笑顔を浮かべて返信を打つ。
――そのままの意味です!
やっぱり、「花を食べに」というのは変な誘い文句だったようだ。七瀬にもその自覚はあったけれど、もし自分が誘われるなら、こちらのほうがワクワクする気がしたのだから仕方がない。
日時を決め、その日を待ちわびる七瀬は、思い出したように花言葉の図鑑を手に読書に耽った。
そして約束の日。
道中の春の花も楽しみではあるが、それは帰りのお楽しみにすることにして。
「まずはカフェですよね!」
喜び勇んで入店する七瀬に苦笑しながら、ウォルターも店内を見回す。窓から花畑が見えるだけでなく、店内にもドライフラワーや生花問わず、たくさんの花に彩られていた。
「花に見られながら花を食べるなんて、なんだか申し訳ない気がするなぁ」
「大丈夫ですよ。食べられるお花もありますが、ほら、これなんてリンゴをバラに見立ててます」
席に着くなりメニューを広げ、どれにしようかと目移りする七瀬は、珍しく文字ではなくメニューの写真に視線を奪われている。ウォルターは少し珍しい物でも見るようにして七瀬を見た後、様々な花を模したメニューへと視線を落とし、納得する。
「……なるほどねぇ。確かにこれは『花を食べる』だ」
何故か得意げになる七瀬は、迷いに迷ってオーダーを決めたようだ。
けれど、それは決して1つに絞ったという意味では無い。
「欲張って頼みすぎたでしょうか?」
エディブルフラワーがたくさん閉じ込められているゼリーとババロアの二層になったケーキに、バラを模したリンゴのケーキ。それから紅茶にも花びらが浮かべられていて、まるでテーブルの上がお花畑のよう。
と、言えば聞こえはいいが、ババロアもリンゴケーキも写真で見るよりインパクトが強く、少々……いや、正直に言うなれば――1人で食べきるにはボリュームがあった。
ちらり、とウォルターを窺えば、彼はフリージアに見立てたオレンジフロートの、レモンシャーベット部分をぱくり。
「ウォルターさんが良かったら、お裾分けしてもいいですか?」
「はは、やっぱりねぇ。ドリンクだけ頼んで正解だった」
そう笑うとウォルターはシェア用の取り皿とカトラリーを準備してもらい、七瀬もまだ口の付けてないババロアのどこを切り取ろうか悩みながら、より綺麗なところを渡そうとそっとナイフを入れる。
(あ、この部分……パンジーが入ってますね)
なんとなく、それをウォルターに贈りたくなって、七瀬はやって来た取り皿にカラフルなパンジーが入った部分を取り分けた。
「これは、またお菓子言葉とかあるの?」
よく七瀬は、そういう細かいところを気にするようなので、何かあるなら聞こうかとウォルターは尋ねる。
けれど、今日の七瀬は「いいえ」と小さく首を振った。
「言いたいことは、伝えたいことは、僕の口から言ってます」
「なら、安心して食べられるねぇ」
意味があるんですよと教えられるのは知識欲としては面白くとも、受け取りがたくなってしまうこともある。
折角の時間に水を差すより、美味しいものは美味しく、美しい物は美しいと共有したほうがいい。
「ウォルターさん、今は早咲きの桜が見られるみたいです。帰り道、一緒に見ましょうね」
それから、本格的に咲いたときも。絶対一緒に見ましょうねと重ねていう七瀬を、ウォルターは不思議そうに見やる。
「そんなに桜、好きだったっけ?」
「だって、貴方とみる桜のほうが美しいので」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年09月24日
参加申し込みの期限
2024年10月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年10月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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