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とおりゃんせ。
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【あたらしい僕たち】
「おーっ」
と
稲積 柚春
は期待にじませ、
ウォルター・B
は、
「うーん」
と眉根を寄せました。
ウォルターさんのうーんを要約してみますとつまり、こんなくら~い道に大切な生徒を連れ込んでしまっていいものかな? 連れ込むなんていうと人聞きわるいけれど実際そう見えてしまうだろうし、やっぱり迂回してメインストリートを行くほうがよいのじゃあないかしら? うーん。といったところでありましょう。
「ふふーん。今は生徒と先生じゃないもんね。お休みだもんね、ワット」
「……僕の心を読まないでくれるかなあ?」
「お見通しだもんねー」
ふふふっと笑う柚春はくいくいと彼の袖を引き、指差しました。そこには一匹の猫ちゃんがたたずんでいて、くるりこちらを振り向きひと声、みゃおおおう。
「首輪もしてないし、野良なんだろうねえ。このあたりに住んでるのかな? ねえ君、おウチはどこだい?」
「メアリさんも知らないって言ってたよ。ふら~っとやってきて、ごはんだけ食べてくんだって。撫でようとすると威嚇するし、いつも一匹だし、孤高の猫なんだって」
くるるるると喉を鳴らして、ブチ猫は誘うように歩き出しました。
はじまりはブラックウッド邸の有能メイドさん、
メアリ・エヴァンズ
でありました。彼女はお屋敷にやってくる猫へ餌をあげるのが好きなのだそうで、目の前でおしりをふりふり、勝手知ったる様子で歩いてゆく猫ちゃんもそのうちの一匹。あとをつけてみたら、星ヶ丘のちょっとした裏路地へ入っていったと、そういうわけです。
猫を追いかけて、探検しよう! と柚春がさそうと、ウォルターさんも案外乗り気で、よしきた。いこういこう、ってなものです。
「きっとこのあたりもおさんぽルートなんだね。はるばるメアリさんに会いに、ワットの家まで来るんだよ」
「まあ、ウチはそのルート上にあるメシ処のひとつ、って感じかもしれないよ。野良猫なんてのは、したたかなものだからねえ」
「あはは、そうかも。猫飯屋エヴァンズ、だね」
「実際繁盛してるんだよねえこれが」
楽しそうなウォルターさんの笑顔に、柚春もくすりと笑います。彼はメアリさんの話をするとき、よくこういう顔を見せました。子どものころからの付き合いで、お世話になりっぱなしで頭が上がらないメアリになにか楽しみなことがあると、嬉しいみたいです。
柚春も同じ。彼の腕をむぎゅっと抱き寄せると、
「さっ、いこ。あの子も待ってるよ」
「うーん」
もひとつウォルターはうなりを入れつつ、けれど、
「ま、いっかあ」
とちょっぴりうす暗い裏道へ、そろって足を踏み入れることとなりました。
「ふむ。定食屋に総菜屋、ラーメン屋。ああ、シーサイドタウンじゃ大通りのいいトコにでんと構えるニャクドナルドが、こんな日陰に」
「たしかに星ヶ丘じゃちょっと、景観合わないかも……?」
裏道といってもそこはオシャレな星ヶ丘地区、別段治安が悪かったりするわけではなくて、すこうし暗めなのも単なる光の加減です。地面はきっちりタイル張りだし、壁も窓もぴかぴかだし、ラーメン屋さんの店構えだって実に今風です。とくにコワイことはなさそうです。
地中海風の建物の裏手へ、じゅうじゅうといい音やら香ばしい匂いやらをただよわせるお総菜屋さんなんて、これはこれで味があって素敵ではありませんか。
「お、鶏のから揚げが美味そう……」
「ワット、あの子が行っちゃう! 追いかけなきゃ!」
苦笑いした彼の腕をぐいぐい引っ張って、路地の奥へ奥へ。とことこ足取りかろやか、ブチ猫くんは迷いもせずにまっすぐ、まっすぐ。ふたりにとっては未知の場所でも、猫にとってはホームグラウンドのようです。
もっとも、知らないからこそ柚春はわくわくするし、この瞬間を楽しんでおりました。
「ね、ワット」
「うん?」
「ワットも引っ越しが多かったみたいだけど、新しいところにいくと、探検したりした?」
「そうだねえ、興味を引くものを遠くに見つけたら、ふらふら~っとね。探しにいっちゃったり」
「そっか。うん、僕も。道を覚えるためっていうのもあったけど、少しでも情報を仕入れようと思って。ほかの子と話が合わないと、仲間外れになっちゃったりするじゃない?」
「あ~」
心当たりがあるのか、彼はこくりとうなずきました。
「で、行き過ぎちゃって、町の外にまで出ちゃって。親に迎えにきてもらったりね」
「ははは。君らしいねえ」
「む、それってどういうイミ?」
ぷく、とかわいらしく頬をふくらませた柚春の頭に、彼は目を細めてぽんと手のひらを乗せました。
「ともかく……だからね、僕はあたらしいことに興味があったんだ。今もそう。だから……自分から動くんだよ、僕はね」
「あ」
隙アリ、とばかりほっぺたにキス。往来でなんてことを、といつもの彼なら言うかもしれませんけれど、さいわいここは裏通り。人目は多くありません。
「僕はいつだって、動く準備はできてるんだから。チャンスは逃さないよ? 油断しないでね、ワット」
「やれやれ、こわいねえ。おっと」
そんな話をしていたら、あやうく見落とすところです。あのブチ猫くんが、あるお店へてけてけと入っていくのが見えました。
「ここは……へえ、画廊だね」
ガラス戸からのぞいてみると、店主らしき初老の男性が猫を抱き上げ、愛おしそうに撫でています。メアリさんには触らせもしなかったという猫がおとなしくしているところを見ると、どうやら飼い主さんでしょうか。
「このお店の看板猫、って感じかな?」
「そのようだね。お、見てごらんよ。柚春の好きそうな絵が飾られてる」
「どれどれ……わあ、綺麗な絵!」
きらきらときらめく香水瓶を流れるようなタッチで描きだした油絵は、名画でしょうか。それとも素人の作でしょうか、分かりませんけれどともかく、店内に飾られている絵画たちは柚春を惹きつけました。
「じゃ、入ってみようか。あの猫くんの飼い主にもご挨拶しておきたいし」
「うん!」
ふたたび彼の腕を、むぎゅっ。仲むつまじいふたりの姿は弾むように、ガラス戸の向こうへと消えていきました。扉の向こうからひと鳴き、なんだかちょっぴり嬉しそうに、にゃおう!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
神話・伝説
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年08月17日
参加申し込みの期限
2024年08月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年08月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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