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とおりゃんせ。
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【すきとおる】
寝子島の裏道はまるで異世界のようなもの。少なくとも寝子島警察署に赴任して一年目の警察官、
水槻 清恋
にとってはそうです。事件やら捜査やらであちこち駆けずりまわりはすれど、まだまだ島の一員を名乗るほどにはなじんでいないと感じます。
(今日は……こっち、かな)
非番の日、島のほうぼうをめぐって地理地形を把握しておくのもまた警察官の務めと考えたのがはじまりで、今では清恋の休日の定番となりました。
本日は星ヶ丘地区へ。瀟洒であか抜けていて、おハイソでまばゆく明るい街並みに、思わず清恋はまぶしく目を細めます。
(本当に同じ寝子島かしらね)
もちろん何度もおとずれたことはあります。仕事でもプライベートでも……ほらあそこに見えるステッラ・デッラ・コリーナだって宿泊したことがありました。いわゆるひとつのカラダだけのカンケイ、な森谷 錠とともに過ごした夜はなかなかに刺激的で、窓から眺めたきらきらな夜景も記憶に新しく鮮明です。
そんなちょっとした思い出はありながらも、星ヶ丘という土地は寝子島のなかでもどこか異質で、清恋にとって遠い存在に思えます。きっとエリート街道一直線、本署の奥まった居心地よい一室で革張りの椅子にふんぞりかえっているおえらいさんなら、きらびやかな街並みも異様なまでに磨き込まれた縁石も、ショーウィンドウのなかの色褪せない宝石たちも、道ゆく人々の装いだって見慣れているのでしょうけれど。清恋にとっては、そうではありません。
(あいつには、珍しくもないのかもね)
セフレの彼はセレブもセレブ、某IT企業大手の役員ですから、星ヶ丘の記憶や思い出なんてはいて捨てるほどあることでしょう。そう思うとなんだかさみしくて、くやしい気がしてきて、
(……なにを勝手な)
自分のなかの負の感情にとらわれそうになり、清恋は頭を振りました。きっと彼は、そんなふうには思わないでしょう。いつも仕事のガス抜きにつきあってくれる錠は、あれで案外誠実な男に見えました。
(あら)
叩き上げのプライドやコンプレックスとしばし内心の格闘を繰り広げていたら、道がずずいと狭まりました。表通りからはいささかはずれて、静かな細道が目の前に続いています。輝きあふれる星ヶ丘にあってどこかうらぶれて暗がりの降りる、清恋にとっては街のあらたな一面の発見でした。
そうはいっても星ヶ丘、売り物のお値段はなかなか清恋に手の出るところではなくて、ウィンドウショッピングに終始することになりそうです。ただ、そこで得られる情報や人脈はプライスレス。今後もなにかと役立ってくれるかもしれません。
「知る人ぞ知る、というところでしょうか」
家具店にならぶ目の飛び出るような価格の椅子やらテーブル、あるいは骨とう品の美麗な傘たちなど横目に眺めつつ、なにげなく足を踏み入れたのは、ガラス細工をあつかうお店でした。グラスにボウル、お皿にランプ、シャンデリアと多様なガラス製品が棚に並び、奥の工房では今まさに熱されたガラスへ職人が息をふきこんでいるところです。
「常連のお客さまが多いです。何年も通ってくださる方もいらっしゃいますよ」
「なるほど。たしかにいい品物ばかりね。素敵だわ」
「ありがとうございます。嬉しいです」
応対してくれたのは店長だという、清恋よりひとまわりは年下の若い女性。長い髪を首のうしろでひとつ結びにまとめて、ずいぶんと古いものらしいエプロンを身につけています。こう言ってはナンですけれど、地味な印象の女性で、表通りの着飾った人々へまぎれたなら埋もれてしまうかもしれません。
「このお店は長いの? ずいぶんと年季が入っているように見えるけれど」
「はい、星ヶ丘でもう何十年も……もともとは祖父のお店なんです」
聞けば昨年に亡くなったおじいさんから受け継いだ、大切な思い出のお店なのだとか。小さい頃から子どもらしい遊びもそっちのけで通いつめ、ガラスを吹いたり形を整えたりする作業にのめり込み、すっかりハマってしまったそうです。おじいさんが倒れたときには、彼の大切にしてきたお店をなくすまいと奮闘し、その情熱を認められて、受け継ぐことになりました。
「だから本当は、もっとたくさんの方に来ていただいて、知ってもらいたいんですけどね。こんな裏道にあるものだから……」
「そうよね、いいお店なのに。あら?」
ふと。見覚えのあるものを見かけて、清恋はそれを手にとりました。ガラス細工店ではありながら、お店では職人の作品を広く扱うようで、陶器の皿などもいくつかありました。
「この灰皿、
あのとき
に見た……?」
「あら、ご存じですか?」
セフレの彼、とは言えずちょっぴり苦笑い。錠の部屋へまねかれた折に、煙草を吸わないはずの彼に差しだされた品と同じものであったようです。
(もしかしたら、ここで買ったのかしらね)
なんて奇遇。
なんだか縁を感じたこともあり、晩酌用のグラスのセットを購入することにしました。お値段は清恋から見ればちょっぴりお高いものの、今日くらいはまあ、いっか。
「ありがとうございました。またお越しくださいね」
「ええ。そのうち寄らせてもらうわ」
清恋の寝子島地理把握作戦も、きっと無駄にはなりません。星ヶ丘でなにか事件が起こったなら、今日の裏道探訪がいくらか役に立つことでしょう。
それでなくとも、素敵なお店との出会いには心おどり、足取りもなんだか軽くなりました。
(今度は彼を私の家に招待するっていうのも、アリかしら?)
ひとそろいのグラスに彼の好きなお酒を注ぐのを想像して、清恋はふと笑みをこぼしました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
神話・伝説
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年08月17日
参加申し込みの期限
2024年08月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年08月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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