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服を着替えて帰路につく。
チームメイトたちは大学の寮や、ねこでんの駅に散っていった。
気がつけば、碧南と並んで歩いているのはシュリーひとりになっている。
碧南が着ているのは絞り染めのシャツ、シュリーは白いブラウスだ。
なんとなく、気まずい。
無言がつづいていた。
互いに話しかけにくいというか、何を話せばいいのかちょっと迷う感じがする。
正直、まだおっかないかも。シュリーのこと。
あーでもこれからはチームメイトなんだから、仲良くしたほうがいいとは思うし。
いささか振り子は揺れたが、思い切って碧南は話しかけた。
「お腹空かない?」ただし口調はさりげなく。いま思いついたというように。
「はいです」
意外なほど可愛い声でシュリーは応じた。
目についたファミレスに入った。
あ、冷房。
さらりと冷えた絹のような肌ざわりに、季節のうつろいを碧南は感じた。
それぞれ適当に注文し、ドリンクバーで飲み物を取ってむかいあった。窓際の席だ。
「えーと、あらためまして。羽生碧南です」
「シュリー・リンです」
メロンソーダ? とシュリーが言った。碧南の前のグラスを指さす。そういえばふたりとも、なんとなく取ったドリンクは透き通る緑の炭酸だった。
「あー、うん。メロンソーダね」
「はいです。メロンソーダ、羽生さん(※シュリーの発音だと
ハ
ニュウさん、というアクセントになる)も好きですか?」
「まあなんとなく取っただけなんだけど、わりと好きかな。シュリーさんも好きなの?」
するとたちまち、シュリーは大きな目を輝かせたのである。
「はい大好き。コノワザトラシイメロンアジ!」
「このわざと……え? なんて言った?」
「知らないですか? 日本の有名な漫画のセリフ、パリでも大人気でした」
「ごめん初耳かも。日本の漫画好きなの?」
「はいです。留学先日本に決めた理由のひとつ」
ためしにシュリーの知っている漫画、好きな漫画などをたずねてみると、これがまあ面白いくらいポンポン出てきた。もちろんシュリーはアニメも好きだそうで、配信限定のマニアックなものまで詳しかった。
「あれって第二部まであるんだ!?」
「はいです。今年には第三部も予定されてるです。楽しみ」
むしろ碧南のほうがシュリーに教えられたくらいである。互いをへだてていた見えない壁は、たちまちのうちに崩れ落ちていた。
「じゃ、じゃあもしかして、あの作品も知ってる?」
碧南はさりげなく乙女ゲー原作のアニメのタイトルを挙げた。オリジナルのゲーム版は神作と呼ばれており、碧南がとことんはまったゲームのひとつでもある。アニメの評価も高く、ゲーム版の声優が全員そのままの役で出演したことも含め語り草になっている。碧南ももちろん余さず観賞し、特典映像ほしさに全話DVDボックスを購入したほどだ。勢い余って実写版映画も作られたが、これはシナリオの改悪部分ばかりが目立って、俳優の生硬な演技、無理矢理追加されたオリジナルキャラ、物語にまったくあわない主題歌など、『監督も俳優も全員、原作ゲームやったことないだろ』と散々な評価を浴び現在は黒歴史化している。
その名を聞くやシュリーは食いついた。
「知ってます。全話何回も観たよ! 超好き!」
なんとこんなところで同好の士に会えるとは。碧南の瞳にもネオン光が宿る。
「私も!」身を乗り出さんばかりにして碧南は言った。「ユウヤくんが格好いいんだよね~」
「私、カズマきゅん!」
ほほう。カズマを『きゅん』呼びとは――彼女、本物だね。(ファンの間では常識ではあるが)
「私はBLが好き。ユウ×カズ(ユウカズ)推しです!」
「うおそっちか!」
ヒロインに自分を没入させて乙女ゲーを楽しむ碧南としては、自分そっちのけでボーイ同士がラブに落ちてしまうBLファンフィク勢はどうもピンとこないのだが、流派のちがいであれファンであることにかわりはないと思っている。たまに『BLは邪道』と毛嫌いする正統派(?)ファンもいるようだがそんなの不毛なだけだ。共存共栄、それでいいではないか。
「あ、羽生さんBLニガテですか」
「そんなことないよ。でもこの作品はゲームから入ったんでさぁ、私はユウヤに愛されたくて~」
「私が愛されるでもカズマきゅんがいーですー」
うふふと笑いあう。同じものが好きというだけで、こんなにケミストリーが合うだなんて。
ほんの少し前まで『怖そう』と思っていたのが嘘のようだ。シュリーはゲーム版は未プレイとのことだった。トランクルームからゲーム機本体とソフトを、早々に取り出す必要があるだろう。
二杯目のメロンソーダが終わるころ、シュリーが急に伏し目がちになって言った。
「……私、今日すごくハッピーだったです」
「大学のチーム練習に参加できて?」
「ノン。でなくて、それもあるけど」シュリーは頭をかきながら言ったのだ。「ついに憧れの羽生さんに会えたから。感激のあまり最初、ずっと羽生さんのこと見てしまったです」
あ、私のことにらんでたみたいに見えたのはそういうことだったのか――じゃなくて!
いま『憧れ』って言った!?
私のことを!?
大慌てで碧南は両手を振った。
「ちょ、ちょっと待って、それ逆! シュリーさんに憧れてたの私のほうだから! すごいジャンプにキレッキレのシュート、インターハイとウインターカップ、どっちもあなたのプレーに目を奪われちゃったし」
「そんな! 羽生さんのほうが十倍カッコよかったです。チームを率いるかけ声に私、敵チームなのにキュンキュンしちゃってたです」
「それならシュリーさんのほうが百倍!」
「羽生さんのほうが千倍!」
いつの間にか立ち上がっていた。ふたりとも。
だがすぐにプッと吹き出す。
「羽生さん、一緒のチームに入れて、嬉しです」
「私もだよ。あ、私のことは『碧南』でいいから」
「でも碧南、私、碧南のことライバルとも思ってるです。これからも高めあいましょう」
「うん。約束だよシュリー。これからもよろしく」
碧南とシュリーはテーブル越しに手を取りあった。
まだ誰も知らない。これが後に『スカーレット・スクワッド』と呼ばれ伝説になるマタ大女子バスケチーム黄金期の、はじまりのときであったことを。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年07月25日
参加申し込みの期限
2024年08月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年08月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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