this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
ハレよ、風吹け ~ぼくらが幸せでありますように~
<< もどる
1
2
3
4
5
…
50
つぎへ >>
ねこ、ねこ、ねことサジタリオ城下町
第一階層、サジタリオ城下町。
地球で言えば中世ヨーロッパの街並に似た石畳の街を
三ヶ島 葵
はのんびりと歩いていた。
モンスターの肉を焼いた串焼きの屋台や、魔法具の店。入るのに躊躇するような裏路地もあれば、表向きは酒場を装いながらその実態は盗賊たちのアジト、なんて場所もある。城下町を出れば、モンスターの蔓延る森があり、若返りの泉があり、他の階層では魔法的な作物を作る農園があったりもする。そのどれもが葵にとっては魅力的であった。――高校卒業と同時に寝子島から移住したいと思うほどに。
だが葵の記憶にもまた、不自然な欠落は起こっていた。
「そういえばー、何がきっかけで星幽塔を知って移住したいと思ったんだっけー」
歩きながらしばらく考えてみる。……やっぱり思い出せない。が、気づけばここにいたのは確かだし、もう移住は決めたのだから、きっかけを忘れてしまったことなど些事だ。
「まーいっかー、猫もふもふだよー」
猫はどこー、と歩いてゆくと、おやおやなにか揉めている。事件のようだ。
「吾輩の財布を盗んだのはお前かニャ!? ニャ!? ニャ!?」
「だからぁ、あたしは知らないってば」
言い争っているのは二本足で立つねこと、キツネの獣人。はらはらとそれを見守るねことねこ。
「どうしたのかな~? なにかあったのかな~?」
高校時代は非公式・寝子高新聞部の一員であった葵は、持ち前の好奇心で二人の間に割って入った。
「吾輩は
シリウス・グラン
。いぬねこの国の元王さまニャ! お忍びで星幽塔に遊びに来たのニャが」
「お忍びなのにそんなに簡単に正体話しちゃって良いの?」
「!」
自らの失言に飛び上がるシリウス。しっかり者に見えるがちょっぴりうっかりさんなところもあるようだ。
「い、今のは内緒ニャ。とにかくこちらのフォルカ嬢に声を掛けていたら」
「……ナンパ?」
「失敬な! 可愛い女の子は、種族を問わず声を掛けたくなるのは礼儀ニャ!」
なかなか話が進まない。呆れたフォルカがいろいろ端折って、結論だけを教えてくれた。
「このねこさんの財布が盗まれたっていうんだよ」
「モフッとした何かとぶつかって、そしたら財布がなくなってたニャ! 猫の耳っぽい三角も見たニャ!」
「そいつぁまさか……猫ほしびと軍団……」
説明しよう!
星幽塔には御覧の通り様々な見た目の種族の者が混在している。猫ほしびと軍団は、その名の通り、猫タイプの種族の者たちからなる盗賊集団で、キツネ盗賊のフォルカから見れば、酒場で一緒になればお宝情報を交換しあったり、時には一緒に仕事をすることもある顔見知り。第一階層を根城にする盗賊仲間と言えないこともなかった。ちなみに今回の件にはフォルカは本当に関わっていない。
「だったら……お前かニャ!」
めらめらと怒りに燃えるシリウスは、その場に偶然居合わせた猫ほしびとの少女に矛先を向けた。
「にゃっ!? ミーツェもちがいますにゃ!」
ミーツェ・M・フェリス
。ふわふわもふもふ三毛猫なほしびとだ。
「ミーツェはずっと前からひたすら本を書いてますにゃ。泥棒ではないですにゃ」
「だったら……お前ニャ!?」
「ええ~っ、ハルでもないにゃ。それにハルはほしびとじゃなくて付喪神にゃ」
えみな ハルくん
。いまは少年ではなく、橙色布製猫パペットの姿である。
シリウスはハルくんの体に鼻を突っ込んで中を見たが、もちろん財布は入っていなかった。
「くすぐったいにゃ! そこはかーさが手をいれるところにゃ、お財布なんて入れないにゃぁ~」
にゃーにゃーにゃーにゃー。シリウスが猫とみれば捕まえて問いただすので、猫ほしびとだけでなくふつうの猫たちも集まってきて大騒ぎである。
このままじゃ埒が明かないと、葵はシリウスを抱き上げた。
「シリウスくん。探すのを手伝うから、どんな形状の財布だったか教えてくれないかなー」
「こーんなで、こーんなで、こーんなニャ」
シリウスの身振り手振りから推察するに、神社のお守りみたいな形をした巾着タイプのもののようだ。
「またたびがたーっぷり入ってて」
「またたび? 金貨じゃなくて?」
「金貨なんか入ってないニャ。またたび以上に価値のあるものなんてないニャ」
中身は金貨じゃない? フォルカは訝しんだ。猫ほしびと軍団は、猫の特性は持つものの、れっきとした盗賊団だ。またたびを狙ったりしないし、またたびだったら匂いで気づくはず……。
「ああああーーーっ!」
大声をあげたのは葵である。
「あれじゃない、シリウスくんのお財布!」
通りのはしっこに猫だまりが出来ている。猫たちは酔っぱらったようにうねうねと絡み合っていて、その中心にはシリウスの言う巾着のようなものがある。シリウスは猫だまりに駆けて行って、絡み合う猫たちをえいえいえいっと投げ飛ばした。
「あったニャーーー!」
「……つまり。お財布は猫ほしびと軍団に盗まれたのではなく、またたびの匂いにつられた猫さんたちがつい取ってしまっていた、ということだったのですにゃー」
猫たちを撫でながらそうまとめたのはミーツェであった。
「勘違いで面目ないニャ」
申し訳なさそうに首を垂れるシリウス。まあまあ、とフォルカは彼の頭を撫でてやる。
「仲間が犯人じゃなくて良かったよ」
「そうにゃ。よかったにゃー、お財布が見つかって」
「結果オーライなんだよー」
ハルくんと葵もそう言って、またたびでデレデレになった猫を撫でまくった。
「いつかこのお話も書けたらいいですにゃ」とミーツェは言った。「ミーツェは星幽塔や寝子島のいろんなことを書いてきましたにゃ。けど書いたはずのことが消えていたり忘れているような気がするですにゃ」
「ハルもにゃ。もう寝子島では自由に動けなくなるような気がして……だから一人で星幽塔に遊びに来たにゃ」
「一人で! えらいですにゃ。ミーツェも寝子島に遊びにいきたいですにゃ」
「だったら……」
ハルくんはオレンジ色の布製の手を、ミーツェの方へと差し出す。
――星幽塔での一幕はここまでとしよう。葵やハルくんやミーツェやフォルカやねこの元王さまシリウスたちがなでなでした猫たちの周りから花びらが天へと昇ってゆくのを、お散歩中のリリエルとメリィが目にしていた。葵はこれからも星幽塔で生きて行く。たまには寝子島にも帰るかもしれないが、いまは星幽塔を楽しみ尽くそうと思っている。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
50
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
ハレよ、風吹け ~ぼくらが幸せでありますように~
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
冒険
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
79人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年08月04日
参加申し込みの期限
2024年08月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年08月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!