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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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ハレよ、風吹け ～ぼくらが幸せでありますように～
星幽塔にも花びらの降る
ところ変わって。
寝子島の南方、鈴島の上空に星幽塔と呼ばれる浮遊塔がある。その姿は、不思議な『星の力』によって塔と呼応した者のみ見ることができるとされ、十三の階層からなる塔の内部は、階層ごとに独立した時空による『世界』が存在している。城あり、砂漠あり、森あり、水の世界あり……冒険者とドラゴンと数多のファンタジックでロマンチックな現象が存在する、いわゆる異世界だ。そんな星幽塔が寝子島と繋がり、互いの行き来ができるようになって数年――ここは、星幽塔第一階層にある『Ｂａｒアストラル』である。
「カンパーイ、なのーっ！」
店内に集まった冒険者たちの中心で、ジョッキを高々と掲げているのは、星幽塔の精霊・ステラ・ラ・トルレだ。金色の瞳に、金と群青のロングヘアーが特徴的な彼女は、寝子島の島民たちを巻き込んだ塔を縦断する大冒険を終えた後も、よくこの『Ｂａｒアストラル』に元気に出没している。ちなみに今はまだ昼時だということも書き添えておこう。
「忙しい、忙しい」
オーダーに調理に、と、目が回りそうになりながら働いているのはリリエル・エーテライトである。
カランとドアベルの音がする。店は満席、お客さんなら残念だけれどお断りしなければ。リリエルは両手に持ったお皿を落さないように気を付けながら、ドアの方を振り返った。
「いらっしゃいませ、申し訳ないですが……」
と言いかけて、ぱっと表情を明るくする。やってきたのが大親友のメリィ・ランページだったからだ。
「わー！！ リリエルめっちゃいそがしそー！！ 出直そうか？」
「いいえっ！」
リリエルはメリィを引き留める。グッドタイミング、渡りに船とはまさにこのこと。
「むしろ入って、メリィちゃん。ヘルプお願いしますー！」
「ヘルプ？？」
虎の子メリィが目をまんまるくしたのも一瞬、店内のいつも以上に賑わう様子に元気よく拳を上げて。
「わかった！ ちょっぱやで手伝うぞー！」
元気いっぱいな猫の手ならぬメリィの虎の手をかりて、リリエルはさらにくるくると働いた。
ようやく人心地つけたのは、数時間後のことだ。
「ふいー、だいせーきょー（大盛況）ってやつだったねー」
「はふぅ、やっと落ち着いてきましたね。メリィちゃんありがとう、助かりましたー」
マスターはよく働いてくれたリリエルとメリィにちょっぴりボーナスを渡してくれ、『今日はもう上がっていいよ』と言ってくれた。
「ではメリィちゃん、遊びにいきましょうか」
「おー！ 遊びいこいこ！」
リリエルとメリィは外に出た。街の中心に聳えるのはサジタリオ城。城を囲んで円形に広がる城下町は今日も平和だ。どこへ行くとも特に決めず、気の向くままに散歩を楽しむ。と、ふいに空から花びらが降って来た。
「あ、見てくださいメリィちゃん！」
「わ、キレーな花びらー。なんだろー」
「なんでしょうね？」
などとはしゃぎながら、花びらを手で受け止める。と――。
冒険者の装備に身を包んだリリエルとメリィが、森の中で豹に似た獣型のモンスターと戦っている。メリィがハンドクローでひっかき攻撃を仕掛け、リリエルが後方から魔法支援。なんとかモンスターを倒した二人は、宝箱をみつけてワクワクと開ける……。
「わわ！ すごいです！ 花びらにさわったらなんかメリィちゃんと一緒に冒険してる風景がみえてきました！ あ、今度は一緒にお店をやってる風景！ どういう事でしょう？」
リリエルが驚いていると、メリィも同じような光景を見ているようで――。
メリィとリリエルが、第一階層にお店を構えている。
小さいけれど二人の好みがいっぱいに詰まった可愛らしいお店だ。
ふたりの息はぴったりで、お客さんもみんな笑顔で……。
「なんだろ？ 未来とかだったらいーなー！」
「よく分からないですが、何だか楽しいですね！」
興が乗った二人は、それから何枚も花びらを取ってみた。星幽塔の他の階層で冒険する光景や、ひとの姿になって寝子島をお散歩する光景、何故か宇宙船に乗って星の海を旅する光景などもあったが、いつでも二人は一緒だった。
リリエルはにこにことメリィを見つめる。
「花びらが見せる光景が楽しく思えるのは、どれもメリィちゃんが一緒だからですね。
メリィちゃん、これからも私と友達でいてくださいね！」
「もちろん！ えーっとね、こーいうのを『ズッ友』って言うんだってー！！ だから――」
リリエルとメリィは指切りをしあう。
私たちは、ズッ友だ！！
ところ変わって。
寝子島の南方、鈴島の上空に星幽塔と呼ばれる浮遊塔がある。その姿は、不思議な『星の力』によって塔と呼応した者のみ見ることができるとされ、十三の階層からなる塔の内部は、階層ごとに独立した時空による『世界』が存在している。城あり、砂漠あり、森あり、水の世界あり……冒険者とドラゴンと数多のファンタジックでロマンチックな現象が存在する、いわゆる異世界だ。そんな星幽塔が寝子島と繋がり、互いの行き来ができるようになって数年――ここは、星幽塔第一階層にある『Ｂａｒアストラル』である。
店内に集まった冒険者たちの中心で、ジョッキを高々と掲げているのは、星幽塔の精霊・ステラ・ラ・トルレだ。金色の瞳に、金と群青のロングヘアーが特徴的な彼女は、寝子島の島民たちを巻き込んだ塔を縦断する大冒険を終えた後も、よくこの『Ｂａｒアストラル』に元気に出没している。ちなみに今はまだ昼時だということも書き添えておこう。
「忙しい、忙しい」
オーダーに調理に、と、目が回りそうになりながら働いているのはリリエル・エーテライトである。
カランとドアベルの音がする。店は満席、お客さんなら残念だけれどお断りしなければ。リリエルは両手に持ったお皿を落さないように気を付けながら、ドアの方を振り返った。
「いらっしゃいませ、申し訳ないですが……」
と言いかけて、ぱっと表情を明るくする。やってきたのが大親友のメリィ・ランページだったからだ。
「いいえっ！」
リリエルはメリィを引き留める。グッドタイミング、渡りに船とはまさにこのこと。
「むしろ入って、メリィちゃん。ヘルプお願いしますー！」
「ヘルプ？？」
虎の子メリィが目をまんまるくしたのも一瞬、店内のいつも以上に賑わう様子に元気よく拳を上げて。
「わかった！ ちょっぱやで手伝うぞー！」
元気いっぱいな猫の手ならぬメリィの虎の手をかりて、リリエルはさらにくるくると働いた。
ようやく人心地つけたのは、数時間後のことだ。
「ふいー、だいせーきょー（大盛況）ってやつだったねー」
「はふぅ、やっと落ち着いてきましたね。メリィちゃんありがとう、助かりましたー」
マスターはよく働いてくれたリリエルとメリィにちょっぴりボーナスを渡してくれ、『今日はもう上がっていいよ』と言ってくれた。
「ではメリィちゃん、遊びにいきましょうか」
「おー！ 遊びいこいこ！」
リリエルとメリィは外に出た。街の中心に聳えるのはサジタリオ城。城を囲んで円形に広がる城下町は今日も平和だ。どこへ行くとも特に決めず、気の向くままに散歩を楽しむ。と、ふいに空から花びらが降って来た。
「あ、見てくださいメリィちゃん！」
「わ、キレーな花びらー。なんだろー」
「なんでしょうね？」
などとはしゃぎながら、花びらを手で受け止める。と――。
冒険者の装備に身を包んだリリエルとメリィが、森の中で豹に似た獣型のモンスターと戦っている。メリィがハンドクローでひっかき攻撃を仕掛け、リリエルが後方から魔法支援。なんとかモンスターを倒した二人は、宝箱をみつけてワクワクと開ける……。
「わわ！ すごいです！ 花びらにさわったらなんかメリィちゃんと一緒に冒険してる風景がみえてきました！ あ、今度は一緒にお店をやってる風景！ どういう事でしょう？」
リリエルが驚いていると、メリィも同じような光景を見ているようで――。
メリィとリリエルが、第一階層にお店を構えている。
小さいけれど二人の好みがいっぱいに詰まった可愛らしいお店だ。
ふたりの息はぴったりで、お客さんもみんな笑顔で……。
「なんだろ？ 未来とかだったらいーなー！」
「よく分からないですが、何だか楽しいですね！」
興が乗った二人は、それから何枚も花びらを取ってみた。星幽塔の他の階層で冒険する光景や、ひとの姿になって寝子島をお散歩する光景、何故か宇宙船に乗って星の海を旅する光景などもあったが、いつでも二人は一緒だった。
リリエルはにこにことメリィを見つめる。
メリィちゃん、これからも私と友達でいてくださいね！」
「もちろん！ えーっとね、こーいうのを『ズッ友』って言うんだってー！！ だから――」
リリエルとメリィは指切りをしあう。
私たちは、ズッ友だ！！
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2024年08月04日
- 参加申し込みの期限
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- 2024年08月11日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2024年08月11日 11時00分
