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まうとまうまう
(まう、何か忘れてる気がする)
いつの間にか猫鳴館に居ついていた
穂現 まう
は、猫鳴館の自室でクッションを抱きかかえて首をかしげた。
なんだろう、心がもやもやする。
忘れてしまったような気がする何かを探して、部屋を出ると、猫鳴館の中は打ち上げパーティの準備でバタバタしていた。そっち頼むよ、とか、また穴開いた、とかの声に交じってなんだか焦げ臭い匂いまでする。いったい何を料理しているのやら。
でも、まうが探しているものはそれらではない。
(大切な事、大切な人……)
賑わいを尻目にふらりと裏庭菜園のほうへ出る。卒業と引っ越しのシーズンということもあり菜園の手入れはすこしおろそかにはなっているが、勝手に生えてきた菜の花が伸びてきて黄色い花を咲かせていた。その菜の花の間から、黒猫がひょっこりと顔を出す。
「おいで」
手招きすると寄って来たその子をまうはそっと撫でてやった。手のひらに感じるのは、ふんわりとした生きた感触。まうは、はっとする。
「まう、こうやって一緒に猫撫でてた……! 大切な、片割れ……!」
どこに行ったの?
もう会えないの?
よく思い出せないのにきゅうっと心臓が掴まれたみたいに苦しくなって、まうは空を見上げる。
不思議だった。桜の木は近くにはないのに、花びらが降ってきている。
引き寄せられるようにそれを手で受け止めて――
どこかへと歩いていくまうの後姿が見える。その背中は、一人で、寂しそうで……
気づくと、花びらは灰のように消えてしまった。
「やだ……やだ……」
まうは走って自分の部屋に戻った。思い出したのだ、大切な片割れの名を。
「まうまう」
何も起こらないと分かっていても、呼ぶだけで心があったかくなる。
「まうまう、まうまう」
そのとき、ふと声がした。
「……まう」
どこから? 壁の穴からだ。
猫鳴館は良く言えば歴史ある、正直に言えば古くてオンボロの寮だ。
なんとか使っているけれど壁に穴くらい開いていたりする。
まうは穴をそっと覗いた。
すると、驚いたことに、穴の向こうからもまうにそっくりな黄色い瞳がこちらを覗いているではないか。
「……まうまう?」
まうは部屋を飛び出し、隣の部屋へ向かう。たしか隣は空き部屋だったはず……あれ、おかしい、二つの記憶が重なるように混じってくる。隣に住んでいるのはまうの双子の……。
勢いよくドアを開ける。
「まうまう!」
「まう!」
室内は、まうの部屋を鏡で映したかのようにそっくりだった。ベッドも、クッションも、なにもかも。まうは部屋のなかにいた<双子の妹>
穂現まうまう
に抱きついた。部屋もまうまうも、もうずっとそうだったかのように自然だった。まうまうは、まうを抱きしめ返す。
「久しぶり、まう」
『久しぶり』――その言葉は、とても染み入る、それでいて不自然な言葉としてまうに届いた。
「よかった……でもどうしてそう思うのかな……。まうまうはずっと猫鳴館の住人で、まうの隣の部屋に住んでた、のに……?」
「そうだね、そうだよね」
まうは『まうまう』という大切な片割れがいた、ということ以外は忘れてしまっている。けれどまうまうは覚えている。まうとまうまうは……二人になったのだ。『まうまうはまうの双子の妹で、いつからかずっと猫鳴館に住んでいた』……まうにも、猫鳴館や学校のみんなにも、そう認識されている……。
「おーい、猫双子! 手伝ってくれよー!」
大部屋の方から、寮生の誰かがまうとまうまうのことを呼んでいる。
「行く?」
「行こう。……これからもよろしく、まう。一緒に三年生になって、一緒に卒業しようね」
「うん。こちらこそよろしくね、まうまう。……ってへんなの、どうしてこんなこと言ってるんだろうね」
まうとまうまうは、手を繋いで部屋を出た。
「何手伝う?」
「へんな料理?」
「裏庭菜園の菜の花で何か作れるかも。……あ、そういえば忘れてた! まう、この間のテストで赤点多かったんだった。まうまうは?」
「どうだったかな、たぶん大丈夫」
「まうまう、その……追試とか補修とかあったら、前後のひと時でも付き添ってくれる?」
「うん、大丈夫だよ。追試の間は教室の外で待ってるね」
そんな話をしながら笑いあって、仲良し双子の姉妹はぎしぎし軋む愛すべき猫鳴館の廊下を歩いていった。
どこからか入り込んだ猫たちも、まうとまうまうを追いかけてゆく。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
冒険
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
79人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年08月04日
参加申し込みの期限
2024年08月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年08月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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